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【 指令ゲーム 】明利英司 読書記録(短文1分弱)

≪知らず知らずのうちに貶められていく様は、滑稽で現代版『注文の多い料理店』≫

【 内容 】あなたの人生は本物ですか? 福山鞆広は大学卒業後も就職せずに、アルバイトを続けていた。
そんなある日、大学の先輩だった城之内祥子から「起業するから幹部社員として参加してほしい」と連絡が入る。
しかし条件があり、それは日常型エンターテイメントゲーム【指令ゲーム】のテストプレイをすることだった――。
これはゲーム? 現実? 日常と非日常が交差するこのゲームに終わりはあるのか……。
第6回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞優秀作受賞の気鋭の作家によるサスペンスミステリー!
広告文より

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現実と指令ゲーム(仕込み)の境界線のモヤモヤ、知らず知らずオメデタク楽しんでいた主人公が気が付けば嵌められていく、独特の世界観はとても上手なストーリー展開でした。

作家さんの経歴、音楽活動、飲食店経営の職歴にも注目。

ほんとうの現実にも有る、飲食店やロックバンドを登場させた事により、
読者までも引き込んでいく新感覚ストーリー。

知らず知らずのうちに貶められていく様は、宮沢賢治作品の『注文の多い料理店』を思い出しました。

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『指令ゲーム』注文の多い料理店風【粗筋】

ひとりの若いフリーターバイトが、いつか良い就職先ないかなって、適当にしているうちにバイトクビになって不安な将来に迷い込みます。

職を失った主人公が、ふと後ろを見ると、そこには、大学時代の先輩、城之内祥子が居ました。【指令ゲーム】それは、謎だらけの実に奇妙なゲームでした……。

「しかし、さっき一ぺん紙くずのようになった鞆広(主人公)の心だけは、ゲームが終わって家に帰っても、高価な缶ビールで乾杯しても、もうもとのとおりになおりませんでした。

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