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ASAP

土曜日の夜からわんばんこ、うさパンです。
なんだかんだいいながら国境をまたいで早一か月が経とうとしています。この調子でいくと全然英語を使えるようにならなそうなので、どちらにせ月末で今いるステイ先を出ないといけない手前、日本人以外の人と暮らす環境に身を置こうと考えております。
なんだからひさびさに日本語を使うとやたら正しい日本語を使おうとしていることに気づいて動揺を隠せません。

さて題名の件ですが、義務教育を真面目に通ってきている人は必ず見たことはある
『 As Soon As Possible 』=できる限り早く
の頭文字からきている略語です、たまにTwitterとかでも見かけますね。
そう、できる限り早く、正確にいえばas soon as you can…

先々週はキリスト教圏ではなじみの深いイースターの連休でした。
4月の中~下旬ごろにあるキリストの復活祭のことで、いちゃもんつけられてお偉いさん方によって十字架に張り付けられて死んだイエスキリストが死後3日目に生き返ったことを記念した日です。(詳しいことは自分で調べてね)

カナダではそこにもう一つGood Fridayといって復活祭の手前の金曜日を祝日とし、会社や学校によってその土日の次の月曜をEaster Mondayとして連休を作る文化があります。つまり4/15~18が4連休でした。(ちなみに当然GWはありません)

4連休何をしていたかというと1日だけハイキングに行きましたが、ほぼ家にこもっていました。せいぜい図書館とフードコートで勉強してたくらいです。さすが根暗、一人でも全く寂しさなど感じないほどには33年で鍛錬を積んできております。

問題はその次の日、物語は連休明けの学校からでした。

あんまり体調のよくなかった拙者は一目散に家に帰って、ホストが作ってくれるあんまりおいしくない晩御飯を食べずに寝ました。

夜中に目が覚めたんですが、どう考えても熱がある。まあでもさほど高くもないなと思いそのまま寝たんですよ。
次に目が覚めたのが朝方。明らかにね、あがってるんですよ。
日本から持ってきたミッ〇ィーちゃんのストラップがついた体温計で図ると

だよね

その日は当然学校を休み、日本から持ってきた〇キソニンをキメてまずは熱を下げようとしました。

するとどうでしょう、夜には37℃代まで熱は下がりました。
よかったよかったーと思い、ちょっとのどが痛いけど明日には治るべ、と思い寝たのが甘かったんです。この時点で病院にいっておくべきでした。

あくる日に起きると熱が下がりきっておらず、しかもなんだかのどの痛みが結構ひどいのです。これは…龍角散…龍角散だ…と必死に探すと、近所にアジアスーパーがあることに気づき、重い体を起こして買いに行くことに。買ったのがこれ

右は中華最強を誇るのど飴(らしい)

この二つ買うだけで$9ちょいかかりました高すぎる。そして結論から言うとこれを摂取したことが致命的な打撃になりました。

その夜中、熱は確かに38℃前後で抑えられているものの極度の喉の痛みが現れました。始めは咳をするのが痛いくらいだったのに、最終的に喉がいたくて喋れないし唾も飲み込めないという始末。飲み込むのがしんどいので〇キソニンを飲むのをやめると、まってましたと言わんばかりにまた熱も上がり、観念して病院に行くことに。
なんの意地かわからないですが救急車は頼まず、フラフラしながら自力で30分かけて市内の総合病院にいきました。

到着したのが16時前。
受付に行くと「テメエは医者に診てもらいたいのか?」と聞かれ、そうだと伝えると救急に回されました。ここから先のやりとりは首を縦に振るか横に振るか、文字を携帯に打ってやりとりしてます。毎度怪訝な顔で見られますがこちとら病人なのでそんな目で見られる筋合いはありません。
救急に行くとまぁまぁの人だかり。とりあえず受付をしろといわれるがままに列に並ぶ。まだそんなに英語が上手じゃないと伝えると可愛らしい青色のシールを胸に張れと言われ、30分。呼ばれて話を聞くと

『診察内容に関わらず、医師の診察を受けるという行為だけでで$1220かかるけどいいか?』

全然話の通じない営業担当のオッサンの話を我慢して聞いて契約した保険がここで活きると言わんばかりに、動揺をみせず間髪入れずに首を縦に振るうさパン。
領収証をまじまじと見て3秒固まりはしたものの、これでやっと医者に診てもらえると椅子に座って待つこと

1時間

2時間

3時間

う『ごめん受付のねーちゃん、俺の番まだかいな?』
受『うん、だってこんなに並んでるんからね。黙って座ってまっとき』

つばを飲み込むたびに喉を切り刻まれるような痛みに悶えながら待っている吾輩、仲良さそうにすれ違う看護婦と談笑する患者に殺意を覚え始める

4時間

やっと名前と呼ばれ「突き当りの窓口いってこの紙渡して」

窓口までいってカルテ的なものを渡す。
「はいオッケー、また呼ぶから座ってまっといてー」

待っといて…だと…?

この時の悲壮感を例えるならそう、旅行や出張で空港やホテルでチェックインしようとしたら「お客様、1日おひにちがずれております」と言われた時の全身の毛が逆立つ感じのそれ。

5時間

名前を呼ばれ、診察室に。そのまま採血される。
採血用の注射や、採血した血を補完する外筒やらなんやらを入れた豆型のトレイを…小職のひざの上において…小職…の…膝の上…その時小職、診察台の上にあぐらかいて座ってたんだけども…膝の…上…
それだけならまだしも、終わったと思ったらなんか突然手元がいっぱいになりやがって、針が刺さったままの注射器から手を放したんです。

『Oh.』

じゃないんよ。

当然注射器はポンころりんと腕から地面に転げ落ち血がとびちったけど、特に謝るそぶりもなく何事もなかったように片付け、立ち去ろうとする看護婦。肘にかかって垂れてる血を吹いてくれと必死にうながす余。「なんで私がこんなことを」みたいな目でさげすみながらも、なんとか拭いてもらった。「とっさに避けたか…が、その傷では右手はつかいものになるまい」ってシーンが容易に想像できるくらいには血ががっつりかかってるにも関わらず何たる始末。

さらにそこから1時間、病院についてから6時間、やっと余の前に医者が現れたのですよ。

「日本から来たの?日本好きだよ、行ってみたい場所の一つなんだよね」
オイ貴様くだらない戯言をほざく暇があったら早く診ろ死にたいのか。
「ちょっとのど見せてねー、ohhhh, not fine…」
知ってる。
「あーあれだね、喉に細菌が入ってそれで炎症おこしちゃってるねー。処方箋だしとよーそんなすぐには治らないと思うけどよくなるようんぬん」

5分

さらにそこから処方箋をもらいに薬局に移動するためにバスに乗る。バス停はこれ。

地獄にでも行くんか

24時間の薬局にようやく着いて処方箋を見せたら「ちょっとこの医者何言ってるかわからん」と言い出したので、もうすべてを任せてワイ氏ついに店内の通路に座り込む。この時には熱も39℃近く出ており、家に帰るための正常な判断力を保てるぎりぎりの状態。
なんとか薬をゲットし、その場でUberをダウンロードし送ってもらって家についたのが24:30。
病院にいって診察してもらって帰ってくるのに9時間…

海外で体調がやばいなと思ったらASAP、これです。

そこから40~41℃の熱が三日三晩続きました。
しんどすぎて自分の意志で寝ることはできず、痛みで何も食べれないので失神するように眠るのをひたすら耐えて待つこの72時間、筆舌に尽くしがたいつらみでした。
やっと熱が37℃代に下がる頃には学校を休んでから1週間が経っていました。

当分書くことに欠かないなと思うのですが、もし何か聞いてみたいトピックがあったらお気軽にここでもTwitterでも連絡ください。
気が向いたら書きます←

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