見出し画像

「スーパーマリオブラザーズ・ムービー」は何が素晴らしいのか

現在公開中の映画「スーパーマリオブラザーズ・ムービー」を観てまいりました…。

結論を申しますと、文句なしの傑作です。

恐らくですが、これは映画の歴史を変えてしまうのではないか…とすら感じました。

真面目な話、アメコミ映画に代わる新しいフランチャイズとしてこういったゲームキャラの映画化は進んでいく可能性が高い。

本作はそれほどのポテンシャルをみせている。

劇場も親子連れがギンギンと湧いていた。

恐らく、50億近く行く可能性はある。

ハリウッドが本気をみせてしまった。

考えてしまえば、その気になればハリウッドに勝てないものなどない。

マリオだって簡単に描くことができるのだ。

近年ポリコレだのダイバーシティだのでオワコンの兆しを見せていたハリウッドだったが、これは予想以外だった…。

今回はそんな当たり前のことを真正面からドストレートで見せつけられたそんな感じであった。

本作は一体、なぜ素晴らしいのか…なぜ傑作なりえたのか…。

これを順を追って説明したい。


素晴らしさその1:押しつけがましさのないポリコレ


本作はまず、近年では問題視されているポリコレ要素を『押しつけがましくなく』描くことに成功している。

まず本作のヒロインであるピーチ姫だが、たださらわれる姫君ではなく前線にでてきて悪の大魔王であるクッパと戦う姫騎士としての要素をみせている。

そして、実際に強い。

その気になればクッパとタイマンを張ることすら可能の戦闘力をひめている。

もう皆さんもご存知の通りであるが、これはポリコレ要素の一つ「強い女」なのだ。

しかし、このピーチ姫のポリコレ要素は押しつけがましさがない。

まるで、「キャプテンマーベル」のように「女性のしていることはなんでも正しい・男は役立たず」のような押しつけがましさではなく、「女性だって戦えば巨悪とタイマンをはることができる」に昇華しているのである。

この描き方は万国共通全ての人間に光と希望を与えるレベルだろう。

素晴らしさその2:ゲームの再現度


あくまでこれを書いている筆者は、マリオに詳しくはない。

過去にやったのは、「スーパーマリオ64」「マリオカート64」「マリオUSA」ぐらいであるが、そういったマリオに詳しくない筆者でも本能レベルで覚えているあのゲームたちの再現を本作はかなり行っている。

まず、本作の冒頭と終盤で横スクロール画面に変化し、マリオが仲間たちと冒険をするのだが、この横スクロールの画面変更は過去にマリオをやった全世代ならわかるが、かつてのマリオのゲームを再現しているのだ。

そして、中盤ではまんまマリオカート64のレインボーロードでのカーチェイスになる。

このカーチェイスシーンは、子供のころにマリオカートを遊んだ全ての人々なら楽しさがわかるだろう。

さらに、本作で頻繁に使用されるマリオのテーマ曲や、キノコ城のテーマなどといった各種テーマ曲。

これらは全てオリジナルの原曲をアレンジしている。

このアレンジの仕方も非常に愛情があふれている、素直に関心した。

素晴らしさその3:大活躍するドンキーコング一家


そしてこれは個人的に一番評価をしているところなのだが、なんと本作で大活躍をするのはあのドンキーコングたち、コングファミリーなのだ。

これはスーパードンキーコング1・2・3・64で遊んだ筆者には一番うれしかった。

わかりやすくいうと、マリオとピーチ姫とキノピオが、そろってクッパの侵略から助け舟を求めに、コングファミリーのいるジャングル王国へと向かうのだ。

この時、コングファミリーの王として出てくるのはあのクランキーコングなのだ!


クランキーコング、まさかこのまんま登場するとは思わなかった…。


そして、クランキーコングの息子として出てくるのはあのネクタイをしたゴリラ…。

我が小学生時代の最愛の友であったドンキーコングなのだ!!!


おお、懐かしの我が友…

しかも、ドンキーコングの立ち位置はかなり美味しい「ツンデレライバルポジション」なのだ!!!!

序盤~中盤はマリオにライバル心をみせていたが、共闘することになっていき、ライバルキャラにありがちな「お前の事なんか好きじゃないけど、ついていってやるよ」「借りはなしだ」といったセリフまではいてくれる。

おお、理想のマリオ像…そして理想のDK(ドンキーコング)像。

これだよ、俺が観たかったのは…。

よくやってくれた…

しかも、この時ドンキーコングが登場する時流れるのはあの名曲「モンキーラップ」なのだ!!!!


しかも、観客席にはドンキー最良の友であるディディーコングとガールフレンドのディクシーコング…そして、ドンキーコングを上回る怪力の持ち主であるチャンキーコングまでいるのだ!!!

俺はここで泣きそうになった。

あの懐かしい、友たちは健在だったのだ…。

しかもチャンキーコングに至ってはドンキーコング64以降、観ることが稀になっていた…。

願わくば最後の大乱闘でクランキーコングやディディーやディクシー、そしてチャンキーの大立ち回りがみたかったが、残念ながらそこら辺は省かれていた…。

まあ、その内番外編か続編でやるのだろう。

さらにさらに、ドンキーコングの得意技である「ローリングアタック」や「ハンドスラップ」まで披露する。

しかし、残念ながら、ドンキーコングの声優は山寺宏一ではなかった…。

ドンキーコングの声優が山寺宏一だったらもう完璧の映画だっただろう。


まとめ


本作は極力、劇場で観ることをオススメするが、どうしても無理というのであればTVなどでみてもかまわない。

なぜならマリオもドンキーコングもTVゲームのキャラクターなのだから…。

いずれにせよ、子供のころにマリオやドンキーコングで遊んだ人ならみていって問題はないだろう。


95/100点


なぜ-5点なのかというと、やはりドンキーコングはアニメ版でやっていた山寺宏一さんがよかったのだ…。

続編や番外編で「ドンキーコング」をやるならみにいきます。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?