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食べたら終わり

先日、1日中何も食わないで執筆し続ける作家の先生の動画を見た。

この他にも、有名な女性作家が起きてから5時間くらい何も食べずに執筆し続ける様子をテレビで見たことがある。食べると集中力が切れるからそうしているのだそうだ。

私もここ3~4カ月くらい、冬季うつのせいでその感覚になっていた。朝起きると、頭の中がクリアになっている。顔を洗って歯を磨いてトイレを済ませて、そこからの時間が一番仕事がはかどる。

逆にこの朝イチの時間以外、なかなかやる気や集中力が高まらない。1月と2月は冬季うつの影響がひどく、起きてからの30分~1時間くらいしか仕事ができなかった。

仕事をしているうちにどうしても腹は減る。空腹を紛らわすために素焼きのナッツや小魚に手を伸ばすが、じきにいよいよ我慢と集中力の限界がくる。

そこでYouTubeやTVerなどで動画を見ながら朝食を摂る。すると、もう仕事モードには戻れない。やらなきゃという思いはあるが、どうにも頭が働かない。食べたら終わりなのだ。

食後に血糖値が上がり過ぎるのが良くないかなと思い、ごく少量で朝食を済ませてみたこともあるが、空腹がより刺激されてこれはこれで集中できない。

動画を見てリラックスしすぎるのが良くないのかと思い、代わりに英語のリスニング動画を流して勉強するようにしてみても、落ち着かないし食事も楽しくなくてストレスになってしまう。

そのため、ここ最近は起きてから朝食を摂るまでの時間にいかに集中して仕事を済ませられるかが勝負になっていた。本当に食べたらその日の仕事モードは終わってしまうのだ。

しかし、つい2日前などは、当日締め切りの仕事が大量に残っていたことと、3月に入って冬季うつの症状が少し和らいだこともあって、ほぼ何も食べず朝から晩まで12時間くらい原稿を書いていた。身体にいいはずもないが、数カ月ぶりにこれだけ仕事ができたので、変な充実感があった。

これから春らしくなるにつれて、体も元に戻ってくるだろう。一流作家と同じ感覚がなくなるかもしれず、ちょっと寂しい感じもあるが、その境地がちょっと見えただけでも面白い経験だった。

来年の冬は何かしら新しい冬季うつ対策を講じて、普通の生活を送りたい。

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