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RPGのように「食べて体力を回復する」感覚
最近は歳を重ねたせいか、色々な体の変化を感じます。
それは決して肉体的な衰えだけでなく、感覚の変化も含まれます。
その一つが、食事で体力が回復する感覚。
とくに空腹と疲れが重なっている時に食事をすると、まだ消化して栄養素に変わっていないはずなのに、食べているそばから体にエネルギーが回復してくる感じがするのです。
RPGの、たとえば『MOTHER』シリーズのハンバーガーや『桃太郎伝説』シリーズのおにぎりのように、ものを食べて体力を回復する、あの感じです。
「生死をかけた戦いの最中にメシ食って回復なんてのんきだなあ」と子どものころは思ったものですが、なんだか今はちょっとわかります。
さすがに食事によって即座に傷が回復するのは無理がありますが、体力が戻ることを表現しているとすれば納得がいきます。
私の好きなマンガ『ダイの大冒険』でも、竜騎将バランと一騎討ちするクロコダインをレオナ姫が支援するシーンで「私のベホマでは体力の回復と傷の治癒は同時にできないわ」というセリフがありますが、それとも共通する感じですね。
この変化は、ここ数年、食事を楽しむことを覚えてきたからなのかもしれません。
20代のころ、とくに引きこもりニートだったころや精神的に落ち込んでいた時は、食事が面倒くさくて仕方ありませんでした。
『ドラえもん』に出てくるコンクフード(いろいろな食べ物が缶の中に半ねり状態で入っていて、ストローで吸って食べる。一缶で30食分。栄養もちゃんとある)があったらなあと、何度思ったか知れません。
何なら、「点滴で済むならそれが一番いい」とすら思っていました。
当時はそれが合理的だと思っていたのでしょうが、今振り返るとちょっと怖いですね。
今では美味しいものを食べている時はもちろん、健康面や金銭的な事情からまともに食べられない経験もしたので、普通に一日三食食べられていること自体にも幸せを感じるほどです。
そういう心持ちの変化が、食べながら体力の回復感をもたらしているのだと思います。
加齢によって体が衰えるのは仕方のないことですが、こうした思わぬ面白い変化もあるので、一概に悲観しきれません。
自分自身で老化とか加齢に関する人体実験をしているような感覚で、ささいな変化を面白がりながら日々を送っています。
もちろん昔と比べて疲れがたまりやすかったり、節々が痛むなどいいことばかりではありませんが、それはもうある程度は避けられないことなので、なるべく楽しい変化の方に目を向けて過ごしていきたいですね。
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