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合宿人インタビュー#8 息をするように多様なコミュニティで価値提供をする未来型社会人 丸山史人さん

こんにちは、合宿人(がっしゅくじん)です!「すべてのチームに最高の合宿体験を!」というビジョンをかかげ、合宿を起点に変容を遂げながら歩みつづける「合宿人」たち。

それぞれの分野で活躍をする彼らが、なぜ合宿に魅せられ、価値を感じているのか。彼らの人生の輝きの秘訣ともいえる合宿ストーリーをお届けいたします。

第8回目の今回は、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)の丸山史人(まるやま ふみと)さんです。



「ソーシャルインタープレナー」として、複数のコミュニティに参画。「1人の100歩より100人の一歩を創出する」をミッションにかかげ、精力的に活動する丸山さんに、合宿ストーリーを伺いました。

「僕は、”ソーシャルグッドな世界を子供たちに継承する”というビジョンを掲げ、息を吸うように越境をして活動をしています。さまざまなコミュニティで緩やかで太いつながりを創っていくことがより良い世界をつくる掛け算のもとになるのではないかと信じています。」

丸山さんご自身の活動と、掲げるミッション・ビジョンの資料
記事ではご紹介しきれない、多様な活動に従事されています!


個人のビジョン・ミッションを掲げる理由


「実は最初からミッション・ビジョンを作ろうと思って作ったのではなく、あらゆるステークホルダーと課題が世の中に在るなかで、自分自身がとるべきスタンスや描きたい未来を言語化した先に辿り着いたのが僕のビジョン・ミッションでした。

きっかけは、東日本大震災直後に、津波で流された橋の復旧の仕事で東北へ3年ほどの期間の転勤を経験したことでした。
当時、プライベートでも復旧作業のボランティアに参加し、公私ともに現地の復旧に関わるなかで、時が経つとともにボランティアが少なくなり、忘れ去られていき、最もリソースが集まるべきところに持続的に必要な人やお金などが集まり続けることの難しさを肌で感じました。
大切なリソースが高い持続可能性をもって集まり続けることの難しさを肌で感じ、心がもやもやした状態を抱えたまま任期が終わり、東京に戻ってきました。

その「もやもや」が消えない日々が続いていたころに、社会的課題を感じているなかでコロナ禍もあり、自分はどうするか?何をするのか?を紡ぎだすため、自分を思いっきり振り返ることにしたんです。
夜中にルーズリーフ1枚と、ボールペン1本を出してきて、喜怒哀楽を書き殴り、ライフチャートを書いたりして。
何をすると自分は一番気持ちが高ぶるんだろう、嬉しいんだろう?
どういう人と出会い、繋がり、どのような会話をしていると嬉しいんだろう?
父親として、自分のふたりの子どもたちがどんな社会に生きてほしいんだろう?という具合に、自分への問いかけの解像度をどんどん具体的にしていった先で、僕が掲げているビジョンとミッションを紡ぎだすことになりました。

親として、”ソーシャルグッドな世界を子供たちに継承する”というビジョンを持続可能にするには、一人ではなく共感してくれる仲間と一緒に「協働するがんばり」が必要になります。

そのような意識を持つ人を社会に増やしていくために、「1人の100歩よりも100人の1歩を創出」することが、ミッションとして僕が掲げることであり、今の活動の根源にある思いです。


合宿で様々なバックグラウンドを越境。人と人を混ぜ合わせてひとつのチームにする主催者側の工夫


「元々学生時代にテニスをやっていて、千葉で開催される全国大会に5度出場したことで、全国にテニス仲間がいました。東京には全国から就職で人が集まってくるので、社会人1年目に仲間の繋がりをキッカケとして「SCRATCH」という社会人テニスチームを創設したのです。
様々な出身地や会社の方が集まり、とても面白いチームではあったのですが、それぞれが全く違うバックグラウンドを持つ中で、ひとつの仲間意識を醸成して、本当の意味で深くつながってSCRATCHという一つのチームにしていくために合宿という機会をとても大事にしていました。

このときはコアメンバーと、新規参加のメンバーが混ざり合えるように、テニスのスキルに関係なくチームで盛り上がれるようなメニューを考案したり、レベルごとに練習をする時間をバランスよく配分するようにしていました。

同じ出身地や職種など、共通項が多い者同士は勝手に心理的安全性が高い空間がつくられていきますが、そこだけで完結して狭くかたまりがちなので、バックグラウンドやキャラクター、様々な違いをもつ者同士が、楽しみながら混ざり合うような仕組みや仕掛けを合宿の中に取り入れいくにはどうしたら良いか。


合宿の主催者として、人と人の関係性をより良くし、いかにひとつのチームとしてデザインをするかを諦めずに続けていくことはとても大切だと考えています。

いちばん嬉しかったのは、合宿が終わった帰り道のパーキングエリアで、合 宿の中で出会ったメンバー同士が一緒に歩く姿を見かけたとき。
合宿ではじめて会った人同士が、合宿体験を通じて意気投合しているのを見て本当に嬉しかったです。」

それぞれの参加者のバックグラウンドを理解した上で混ぜ合わせる仕掛け。
合宿という限られた時間をより深く濃いものにするために、主催者側が持つべき心構えとしてとても大切なことですね。

SCRATCHの合宿にて。合宿を通じて参加者たちが「混ざり合った」空気感が伝わってきますね!

Team Fantasy-staの合宿でのエピソード参加

ー主催者としてのお話しの次に、参加側として印象的だった合宿ストーリーをお聞かせください。

「参加をして印象的だったのは、今年の春に参加をしたJR東日本の有志のプロジェクト提案集団である、Team Fantasy-sta(チーム・ファンタジスタ)の合宿です。

Team Fantasy-staは”遊ぶように働き、働くように遊ぶ"をコンセプトに活動をしています。仕事とプライベートの境界線をできるだけ失くした自然体の状態が、一番アウトプットが出やすいんですよね。Team Fantasy-staはそのように活動をしながら、会社にプロジェクト提案をするなど公にも貢献をする活動をしています。

そのTeam Fantasy-staの今年の春の合宿は、自分を磨く経験ができたとても印象深いものでした。合宿では、初参加のメンバーとの関係性をつくりながら、それぞれのライフチャートを作ってプレゼンテーションをしあいました。
その後に、それぞれが皆のツリーを見てまわり、感銘を受けた箇所にシールを貼っていくのですが、自分のツリーの前に戻ってきた時に、自分が工数をかけた箇所にははあまり貼られず、意外なところに貼ってあって。僕自身の活動はここの部分に注力をすると世の中の色んな人に刺さるのかもしれないという気づきを得たり、改めて自己内省をする貴重な経験になりました。

Team Fantasy-staでは年に一度は合宿をしているのですが、今後は企画者側としても携わっていけたら嬉しいなと思っています。」

ソーシャルインタープレナーとしてのこれからと合宿


「僕はさまざまな活動をしておりますが、今、ちからを入れている活動が2つあります。
ひとつは経済産業省主催の、日本を変えるイノベーター100人を育成する人材育成プログラム、「始動」です。

今まではお声がけいただく機会全てにYES、はい、喜んで!の返事で参加をしてきたのですが、今後はこのプログラムにコミットをする中で、自分のマインドとスキルセットを磨き上げていきたいと考えています。

1人の100歩より100人の1歩を創出するという僕のミッションともつながりますが、下は19歳から上は74歳までの想いと高い熱量を持った多様な100人と仲間になる1年にしていきたいですね。その中で合宿も共にして、一生モノになるようなゆるく濃いつながりを創りたいと思っています。

もうひとつは、来年の4月に東京で開催予定の地域密着テーマ型ファミリーフェス、「ROCKS FOR CHILLE」の活動です。

音楽フェスが好きでも子どもが生まれるといきづらくなってしまいますが、このフェスは子どもたちを主役にしたファミリーで参加できるフェスなんです。子どもたちをステージにあげて一緒に歌ったり、踊ったり、演奏したりする時間があって。本来なら成功した一流のアーティストしか見られないステージ上の景色や空気感を子どもたちに体感してもらう中、両親は地面に敷いたシートの上でのんびりフェスを楽しむという、子どもを主役とし、家族に優しいフェスなんです。

ご縁あって、このイベントを知り、僕も家族で参加させていただいて素晴らしいイベントだなあと、感動をしていたら、2023年東京開催のROCKS FOR CHILLEの実行委員長のお話しを頂いて。

「フェスは参加するものであって、主催するものではない」と思っていたので、最初はとても戸惑いましたが、妻から、
”ソーシャルグッドな世界を子供たちに継承する”という、あなたのビジョンとピッタリじゃない!と背中を押してもらって、今企画を進めているところです。

このROCKS FOR CHILLEの開催に向けても、開催者のチーム合宿を取り入れていきたいと思っています。

僕にとって合宿は、現在地と目的地、関わる仲間を「再×新」発見することが出来る場なんです。たがいに切磋琢磨をし、相互承認をする。自律したもの同士が連携をしていく体験。
今後のどのような活動においても、この合宿という深く濃い場で仲間とつながる時間を大切にしていきたいと考えています。

まとめ

個人としてミッション・ビジョンを掲げ、言語化し、会社員としてひとつの組織に属しながら多様なコミュニティを軽やかに行き来する丸山さんの在り方から、組織やチームというさまざまな「活動体」の間にある壁を取り払い越境し、個人の可能性をより広げる新しい時代の生き方を学ぶインタビューとなりました。

多様な活動を通じて辿り着いた今、丸山さんはご自身のミッションに繋がる「始動」、ビジョンに繋がる「ROCKS FOR CHILLE」での活動と学びに向けて、活き活きとご自身を余す事なく活動されています。
コロナ禍を経て、働き方に多様性が求められている今、息を吸うように軽やかに所属を越境する丸山さんの生き方は未来型社会人の先駆者とも言えるのではないでしょうか。

人生という限りある時間を濃く実りある時間にしていくために、個の自分としてのミッション・ビジョンを明確にしたうえで、どのような組織やチーム、コミュニティにコミットをしていくか。
このような思考が求められる時代の幕開けをリアルに教えていただいたインタビューでした。

丸山さん、実りと学びに満ち溢れたインタビュー時間をありがとうございました。
ではでは、また次回の合宿でお会いしましょう♪

魅力あふれる丸山さんの自己紹介資料。
小さな名刺だけでは語り尽くせない、人間味あふれる魅力が伝わってきます。


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