【やってみた】しつこい訪問販売の撃退法

こんにちは。

わざわざ30代主婦の素人記事をのぞきにきていただいて、
ありがとうございます。

普段、ブログみたいなものを書いたりはしないのですが、
どうしても世間にシェアしたいと思うことがあり、
キーボードを叩くことにした次第です。

簡単な自己紹介を。

夫がいます。
数年前に買った一戸建てに住んでいます。

子どもはまだいませんけど、
いずれ欲しいなと思っていて、
そういう希望もあるから一戸建てを選びました。

最近はまっているのは、
Kポップのアイドルと、オーディション番組です。

そんな私が皆さんにお伝えしたいのは
……ずばり!うざい訪問販売の撃退法です。

訪問販売、本当しつこいし、断るの面倒ですよねー。

こないだも、ソーラーパネルを設置しませんかって営業が来まして。
もうかれこれ、引っ越してから4社目か5社目ですよ。

この先も死ぬまで住み続ける家か分からないし、
月々のローンの返済でいっぱいいっぱいだし。
そんなソーラーパネルなんて付ける余裕はないわけで。

最近はそういう事情を説明するのも億劫で、
「すみませんが、用事があるので」
(※「もう二度と来んな。早く帰れ」の互換)
と引き取ってもらうようにしています。

それなのに!
「そうですか。明日の何時頃でしたらお時間ありますか?」
「少しだけ、玄関で構いませんのでお話できませんか?」
……
だーかーら!って、もうイライラされっぱなし。

仕方ないから話を聞くと、誘導尋問っぽいというか、
この商品を買って当然みたいな空気を出してきて、
話を転がそうとするんですよね。あの人達。
そういう、こちらの意志を無視して、
自分のシナリオ通りに話を持って行こうとする姿勢が、
ほんとーに嫌いなんですよ!

だから、どうにかしてあの人達を、
上手く追い返す方法
(何なら、ちょっと懲らしめられるような方法)
ないかなーって、日々考えてたんです。

で、あるとき、ふと思いついたことがありまして。

あのお面を使えばいいんじゃないか、って。

お面って急に言われても「?」ですよね。

何のことかというとですね──。

とある平日、インターホンが鳴りました。
玄関先を映すモニターには、何も映ってませんでした。
でも、声がしたんです。

「こんにちは。ちょっとお話よろしいですか」って。
何の話ですかって尋ねると、
「おのぼりさんのことです」と、その声は答えて。

……はあ?ってなりました。
おのぼりさんって何?って。
意味がわからないから、「結構です」とはっきり断ったんです。

そしたら、
「では、よろしければ、使ってみてください。
ポストに入れておきますから」

……え、何を?

益々、はあ?って感じだったんですけど、
とにかくその声の人は、それで去っていきました。

気持ち悪いなと思いながら、でも、
ポストに何が入っているのか気になるじゃないですか。
 
そこに入ってたのが、お面ですよ。

無地というか、全体が真っ白で、
装飾が全然ないお面なんです。
鼻とか口のあたりにそれらしい凹凸があって、
目のところがくり抜かれているだけの、
超シンプル設計なお面が、ポストに入っていました。

正直、気味が悪かったんですけど、
何だか捨てるわけにもいかないかなと思って、
実は取っておいたんです。

ほら、罰が当たったりしたら嫌じゃないですか。
だから目の届かない棚の奥の方に押し込んで、
そのままにしてありました。
 
それから数日後でしたか。
インターホンが鳴って、誰かと思ったら、
前にもきたソーラーパネルのセールスマンですよ。

ニタニタした嫌らしい笑顔を浮かべて、
家の前に立ってるのが画面に映っていました。

はあ、嫌だな。面倒だな。居留守しちゃおうかな。

ピン ポーン

うわ。また鳴らしてきた。
 
ピン ポーン

さっさと帰れよ。

ピン ポーン

帰れ、帰れ。
 
ピン ポーン ピン ポーン

……あー、もお!

そのとき、ドサッて何かが落ちる音がしました。
禍を向けると、棚の前に、白いものが落ちていました。

あのお面でした。

それを見たとき、何だか閃いたんですよね。

私はインターホンの応答ボタンを押して
「はーい、いま開けます」と言いました。

そのまま玄関に向かい、解錠して、ドアを開けました。

セールスマンの薄気味悪いニヤニヤ顔が、
わたしを見るなり、段々強張っていくのが分かりました。

「あ、えーと、奥様……でいらっしゃいますか?」

わたしは何も答えず、黙って彼のことを見つめました。

「奥様でいらっしゃいますよね? 
その……そ、それ、素敵ですね」

あんまりにも動揺してるので、
思わずフフフって笑っちゃったんです。

そしてまた、黙りました。

「以前、あの、ご案内しました……
えーと、太陽光発電パネルの件ですね。
その後、ご主人とは、その、
ご相談いただけたのかなと思いまして」

私は何も答えず、
ただ彼の顔をじっと見つめます。

そこから、しばらくお互いに沈黙して……。
我慢できなくなったのか、彼は
「すみません、失礼しました」といって
そそくさと立ち去っていきました。

わたしはもう、心の中でガッツポーズですよ。
やった!上手くいった!って。
あのしつこい男を私は倒したぞ!って。

そのまま家の中に戻り、洗面台の前に立ちました。
鏡に私が映っています。
顔は、見えません。
だって、お面をかぶっていたから。

そう。皆さんにシェアしたい訪問販売の撃退法は、
「お面をかぶる」なんです!

やってみるまでは、大丈夫かな?と不安だったんですが、
まさかこれほど上手くいくとは。
あのとき、棚から落ちてくれたお面さんに感謝ですね!

その後も、同じやり方で何度も
訪問販売を撃退していきました。
セールスだけでなく、宗教の勧誘でも効果てきめん!

面白いのが、何度かやっていると、
相手のリアクションにも変化が出てくるんですよね。
私は毎回、ただぼーっと突っ立っているだけなんですけど、
セールスマンは私のお面からちょっと目をそらして、
わたしの背後に目線を送るようになりました。

私の肩の上辺り、なのかな?
そういうところを見て、
固まってしまうようになったんです。
で、そうなると大体の人は、
何も言わないでスッと帰っていくんですよね。

たまに、「エッ」と素っ頓狂な声を上げる人もいたりして。

何だか、このお面がわたしを守ってくれている。
そんな安心感がありました。

不思議と、お面自体も温かいんです。
まるで体温みたい。

それから程なくして、訪問販売がきていないときも、
わたしは普段からお面をかぶるようになりました。

それは意識してそうなったんじゃなくて、
気づいたらそうしてたんですよね。

ある日、夫が仕事から帰ってきて、
「おかえり〜お疲れさま」と迎えたんですよ。
そしたら、わたしを見る夫が怪訝そうにしていて。
「何?」と聞いたら、
「何でそんなのつけてるの?」と逆に聞き返されて。

そこでハッと気づいたんです。
ずっとお面をつけっぱなしだったこと。
「嫌だ、わたしったら。ごめんなさい」
そのときは、そう言ってすぐにお面を外して、
恥ずかしそうにしていました。

でも、本当は外したくなかった。
顔中でその温もりを感じていたかった。

それから、夫が帰宅しては、
わたしを見てびっくりするという日が続きました。

次第に夫は気味が悪いとか、
頭がおかしいとか言うようになり、
そして怒るようになりました。

ある日、お面のことで口論になったんです。
すると夫は「こんなもの捨てろ!」と怒鳴って、
ゴミ箱へお面を放り投げました。

その瞬間、わたしもついキレちゃって。
気づいたら夫にお仕置きしていました。

夫はそれで、すっかり静かになりました。

それからは、誰にも邪魔されることなく
一日中お面をつけています。

最近は、何だかいつも近くで、
何かものすごいものが、
わたしを見守ってくれている気がするんです。

いまは、私も誰かの役に立ちたい、
この力をお裾分けしたいっていう思いでいっぱい。

日々お面を作っては、ご近所に配ってるんです。

わたしの家を訪れてくれた親切などなたかと同じように、
ポストへお面を投函して廻っています。

もしあなたのお家のポストにも入っていたら、
絶対にかぶってみてくださいね。

#やってみた

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