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ノールビンドニングでブーティを作る その1

プロトタイプを作つたことで、かへつて安心してブーティ作りに専念できるやうになつた。
そんな気がする。
時間も毛糸も無駄にしてしまつたけれど、世の中さういふものだらう。

プロトタイプを作つてわかつたことは以下の通りだ。
1. 自分は手がきつい
2. 目数段数は指定のとほりではなくその時々で変更する必要がある
3. 足の裏の作り目は多めにする
4. ブリティッシュエロイカは三玉必要

それとは別に、ノールビンドニングでゲージを調整するのはかなりむつかしいのではないかといふことも理解した。
身にしみたとでもいはうか。
ノールビンドニングの場合、ゲージは各人の親指の大きさに左右される部分が大きいからだ。
糸の引き加減もあるとは思ふが、独学だと限界があるし、ある程度ちやんと糸を引いた方がしつかりした出来になるといふこともある。

方向としては、『はじめてのノールビンドニング』の作り方に従ひつつ自分の足にあてがひながら調整していく、だ。
それと、大きめに作ることも決めた。
大きければ厚いくつ下を履いた上から履けるし、それでも大きすぎるやうだつたらフェルト化して縮める方法もある。
フェルト化はいままで洗濯機にかけて、えいやっと小さくする方法しかしたことがない。
だがこの場合は手でチヂミ具合を確認しながらフェルト化するやうだらうな、とは思つた。
やつたことがないのが気がかりだが、まあ原理はわかつてるし、なんとかなるだらう。
それに、そんなに大きくはならない気もしてゐたた。

まづは毛糸を購入し、早速作りはじめた。
ノールビンドニングの作り目の仕方は毎年秋口に本を見ながら覚えなほすやうだつたが、どうやら今年は身についたらしい。
いくつも作つたし、一つの作品で複数回目を作るものもあつたからだらう。
考へてみればブーティも一対作るので最低二回は作り目をする。

そんなわけで、ちよつとできたなと思つたら即足にあてて大きさを見るやうにした。
作り目の段階と何段か進んだ段階とでは長さや高さが変はるやうに思つたしね。
あみものもさうだと思ふ。
棒針編みもかぎ針編みも作り目の段階と何段か編み進んだ状態とでは長さが変はる。
だからゲージを取るときに10cmとか編む必要があるのだらうし。

さうやつてできたのが上の写真に写つてゐるブーティである。
写真ではよくわからないが、実はなかなか可愛い形をしてゐる。
これでもう片方を編む動機もできた。

といふわけで、もう片方も即作り目をしたのだつた。
以下次号。

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