あなたは何ができますか?
あなたは何ができますか?
ある会社の社長さんから頂いた質問です。
知人の繋がりで話す機会がありました。同職種です。
「私はお客を不機嫌にさせずにリハビリができます。」
と答えようと思いました。やめました。
もっと専門的な事、ここではリハビリ関係での特徴を問われているのでは。
と思ったからです。
日本業務時代に教育担当の先輩から”臨床心理士か!”と冗談で呼ばれていました。
診療時間の半分以上を問診と傾聴に使う場面が多かったからだと思います。
私よりも数倍の時間を生き、全く異なる環境で過ごしてきた人々の問題点を見つけ出すには、そのくらいの問診と傾聴が必要でした。
アドバイスや修正はしません。ただ情報を引き出すだけです。
そうしているうちに本人で自分の問題に気づきます。悪い生活習慣やどこが本当に痛いのか、疎遠だった家族に抱いていた不安、何に時間を使って生きていたか等。
結果的に早く回復できていました。身体も社会的にも。
急性期から生活期、内科、整形、神経内科等様々な科と病期をローテーションしましたが、全部に当てはまったと思います。
もちろん身体に関する知識や治療の技術も必要です。
でも一生付き添ってはいけないです。
行動変容に興味が湧きました。手を触れずに診療が究極だなと思いました。
触れて、治療の虜にしてしまうのは簡単です。
マッサージとストレッチをしてあげればいいのだから。
その人が家に帰って自分で実施するかどうかはわかりません。
おそらく自分では正しい方法で、できないと思います。
自身で問題点に気づき、Googleさんを使って調べて、実施する。まで行ったら私たちは必要ないでしょう。
インターネットは大量の情報を持っています。
間違った情報がありますが、基本は載っています。
より掘り進めた先で私たちのサポートが必要になるでしょう。
職域にはスペシャリストがありふれている。想像もつかないような学歴を持っていたり、専門的な手技を長い時間をかけて研磨している人達。
そんな集団の中で、私にできることは何か。
「お客を不機嫌にさせずにリハビリができます。」