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私がフィルムカメラで撮る理由

デジカメで素晴らしい写真が撮れるこのご時世に、なぜ、フィルムカメラで撮影をするのか。

フィルムの雰囲気が好き、仕上がりを待っている間のワクワク感がたまらない、デジカメよりも描写が良いetc...
フィルム写真好きの方々それぞれに、様々な理由があると思います。

まず断っておくと、私はデジカメに対しての忌避感はありません。
20年前、初めて自分で買ったカメラはデジカメ(Finepix 4800Z)でしたし、今でもリコーのGR3を使っています。

それでも、デジタルよりもフィルムの撮影機会が多いですし、フィルムでの撮影の方が楽しいです。
その理由を自分なりに考えてみると、結局、私が優柔不断だから、との結論に至ります。

デジカメで撮影する場合、露出補正やホワイトバランスはこれで良かったか、他のイメージモードで撮っておこうか、モノクロで撮ろうか、RAWで残しといたほうが良いだろうかetc...
優柔不断な私は撮影前後にあれこれと葛藤し、悩んでしまいます。
その葛藤は素晴らしい景色を目の前にした時、ここぞという時、一層強くなります。
撮影しては液晶モニターを眺め設定を変えてまた撮影し、折角の景色も満足に鑑賞しないまま、もやもやした気持ちを残しつつ次の撮影をする、その繰り返しになりがちです。

一方、フィルムカメラの場合はホワイトバランスや雰囲気、ISO、カラーかモノクロか、悩む余地なくフィルムに依存します。
(もちろん、カメラに装填する時にあれこれ悩みますが、、、)
デジカメの様に撮っては消しが出来ず、撮影枚数が限られるので露出や構図もほぼ一発で決めざるをえません。
撮った後も、その場で仕上がりが確認できないため、あれこれ悩むことがありません。

シャッターを押すタイミングで悩む余地を可能な限り減らし、構図や露出に集中できる。
シャッターを切った瞬間に気持ちを切り替え、撮影に追われることなく景色や雰囲気を楽しめる。
これが私がフィルムカメラを使用する最大の理由です。


写真を撮るということは、決断の連続だと私は考えています。
優柔不断な私にとって決断は何より苦手なことであり、それをフィルムに肩代わりしてもらうことによって、少しでも気楽に撮影したい。
明け透けに言ってしまえば、こんな感じです。

実際、フィルムカメラでの撮影はデジカメでの撮影に比べ、楽しいです。
シャッターを押せば終わり。立ち止まってモニターを確認することなく、テンポよく歩きだせます。
そんな気分で撮っているからか、フィルムカメラの写真の方が、デジカメの写真よりも良く撮れたと思える枚数が多いです。

優柔不断とは一生付き合わざるをえないのでしょうが、フィルムカメラとも一生の付き合いになりそうです。

願わくは、末永くフィルムが生産され続けますように!

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