余暇の時間にやりたかったはずのことが進まないのはどうしてだろう
最近仕事以外の時間、いわゆる余暇の時間でやりたかったはずのことが続かなかったり、進まなかったりする感じがして、その原因を考えていた。
僕はフルタイムでソフトウェアエンジニアとして働いている。そして、平日の仕事が終わったあとは大抵 VRChat に潜っている。というのも、年末年始で抱負を考えていたときに、 2022 年はもっと人と過ごす時間と笑いを大切にしようと思って、年があけてからはできる限り VRChat に潜って人と話すようにしていたのだ。一方で、平日の出勤前や土日は趣味で興味のあることを調べていたり、コードを書いていたりする。
ゲーム化しないと続かない
まずは、VRChat の話からしよう。人と話すのは大切だ。けれども、年始から意識的にずっと人と話すようにしていると、だんだん飽きてきてしまった。この飽きはどこからくるのかといえば、会話の目的のなさからきている気がする。言い換えれば、飽きずに人と話せるときは、ちゃんと目的があるのだ。例えば、文化や考え方の違いについて語ることだとか、ボケとツッコミを考えてみんなで面白い会話に練り上げていくことだとか、英語や韓国語の語学力を向上することだとか、そういうものがあるのだ。
VRChat はただの対話環境であってゲームではない。VRChat をゲームとして楽しむためには、ユーザー側で目的を決める必要がある。そうして、アバターを愛でることとか、語学向上とか、そういう目的を設定しなかったユーザーは続かなくなってしまうのだろう。僕の場合も同じで、人と話すことを大切にしようと思っても、対話するだけではだめで、そこになにかしらの目的を決めてゲーム化していかないと多分続かない。
ゲーム化していかないと続かないのは、他のことにも言える。例えば、僕は趣味でもコードを書くけど、コードを書くときは常にそれを作る目的や目標がある。もし、作り方を知っていて、それ自体はなんの役にも立たないソフトを作れと言われても、勉強になるとか、完成したら人の役に立てるとか、そういう目的を見いだせないから、なかなか気が進まないだろう。何かを続けていくためには目的は必要だ。
仕事と趣味
しかし、余暇の時間に趣味でやっていることが続かないのはまだ別の原因がある気がする。目的があっても続かないことがあるのだ。例えば、僕は休日に自分の興味のあるテーマについて文献を呼んでいるのだが、内容が面白くなかったら途中でやめてしまうことがよくあるし、趣味でソフトウェアを作るときでも、途中で止まってしまうことがある。
この原因は目的を自分の興味を満たすことに設定していることだと思う。それを目的にしていると、自分の興味が満たされた時点で続かなくなってしまうのだ。だから別の目的を考えなくちゃいけない。
自分の興味よりも先にあるような目的はなんだろうか、と考えたときに、誰かの役に立つこととか、誰かを喜ばせること、というのに思い至った。人が喜んでくれるとやっぱり嬉しいので、自分への報酬としても十分である。
しかし、そうすると、仕事の本質は他の人が喜ぶようなことをする（人に価値を与える）ことなのだから、趣味だと思っていたものが仕事と呼ぶべきものになってくる。つまり、仕事と余暇ではなくて、お金を貰える仕事とお金にならない仕事という分け方になってくるわけだ。
こういう考え方をどこかで聞いたことがあったので、調べていると「ワークアズライフ」という考え方だった。ワークアズライフでは、仕事と余暇のバランスではなく、ストレスのたまる仕事とストレスのたまらない仕事のバランスを考えることが重要になる。
なるほど、そうすると、すべての行動の到達点を誰かを喜ばせることに設定した上で、ストレスのかかるタスクとそうではないタスクを見つけて、うまく一定期間のなかでバランスをとっていけばいいのだ。
僕はソフトウェアを作る人なので、最終的には誰かが喜ぶようなソフトウェアを作ることを目的にすれば良い。僕がストレスが溜まりやすいのは、手作業テストとか、何かを文章にまとめる作業だが、こういうのはフレームワークを作ってある程度自動化していけそうな気がするので、その辺りを考えていくと良さそうだ。
なんとなくスッキリしたので今日はここまで。
あとがき
「何かを続けていくためには目的は必要だ」と書いたが、続けていたら無意識にそれをずっとするようになっていた、みたいな考え方もあるので、そのへんは考える余地がまだありそうだ。また機会があれば考えてみたい。
あと、昔、似たようなことを考えたときは、「知ること」を最終到達点にしていたけれど、今回考えたことを踏まえて最終的にモノを作ることまで考えたら「誰かを喜ばせること」を最終到達点にしておいたほうが良さそうだ。記事に残しておくとこういう振り返りができるので良い。