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036悪球打ちこそ真価

イチローがアメリカで大活躍していた頃、やはりメジャーリーグを目指す人のブログをよく読んでいた。あの人どうしたろうかな〜。その人の一節をつい思い出したので。

彼は以前、日本のプロ野球で審判をしていてアメリカに渡り審判としてメジャーリーグにチャレンジしている人だった。中でもキャッチャーの後ろから主審として見ていて、いい球だなと思うものをヒットにするのは普通の選手、では一流のバッターの条件とは?というような話しに「とんでもないボール球をヒットにしちゃう人」と語っていたような気がする。
典型的なのはやはりイチローでしょう。なんたってワンバウンドするボールさえヒットにしちゃったんだから。

コレね、意外にデザインの仕事でも同様かもよ?と思ったことを。

いわゆるおいしい仕事(そんなんあんのかな?)。予算たっぷり時間たっぷり、もうフリーハンドでやってくださいって仕事があったとする。一方、渋い仕事。予算なし時間なし、制約が細かくたくさんある厄介な仕事としましょう。おいしい仕事=ど真ん中のストライク。渋い仕事=くそボールなのね。

そういった渋い仕事を短時間でいかに自分の領域に持ち込んで突破口を見つけ、さらにお客さんに喜んでもらう。ほとんど仕事の醍醐味ってコレに尽きるように思う。おいしい仕事なんてそんな世の中、滅多にあるもんじゃなくって、たぶんどんな先生レベルにおいても様々な制約はあるなかで力を発揮していると思う。

おいしい仕事って意外にうまくいかず自分の思い通りの結果につながらないように思う。まぁそういうのが向いてる人も居るかもしれない、けど結構渋い仕事こそ人を試されてるように思うんだよね。

ひっくり返せばやっぱりスポーツだって同様、ホイホイど真ん中投げてくれるお人好しなピッチャーなんていない中、どうやって逆境を打破できるかが勝負でしょ。

友人に女性編集者が居るんだが、その昔ある仕事の話しになり「ギャラも低くほとんどできることがない」とぼくにグチっていたらしい。基本的にぼくはグチってきらいなので同調することなく「そういう仕事こそ、低いところから価値を上げるために仕事してるんじゃないの?」(みたいなこと)と返したらしい。彼女はそれ以降仕事に対する姿勢が変わった、と言われた。
う〜ん、そんな悪球投げたっけな?
そういうわけで日々かなり渋い仕事で汗かいてます。

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