見出し画像

015書かないと打てない

やっぱ文章って最初は手で書かないとどうしてもダメだ!この文章も草稿は手書きではじめてる。
何度かコンピュータを前にキーボードで画面を見ながら直接文字を打ちこんで作ってみたが、やっぱりなんとなく“のってこない”なぜだろうか?

思い出した。
書家の石川九楊さんの講演で、なぜ日本語のキードード入力はダメなのか、みたいな話しだった。例えば英語で「write」とイメージすればそれに沿ってアルファベットキーを5つの押せば筆者のイメージ通り印字される。コレはまさにタイプライター。
けど日本語で「書く」とキーボードで打つと「かく」が出てきてその後「各、角、核……」そしてやっと「書く」が出てくる。いくつかの意味の候補の中から自分のイメージにあった文字を探す、その連続。漢字がわからなくなって止まっちゃうのと違って、文章の流れが分断されちゃうんだよね。

やはりどう考えてみても通常、紙に筆記具でつづっていく思考回路とは違う。デジタルネイティブだと普通なんだろうか?
ぼく自身で考えてみれば、手で書いていると頭の中に文章が浮かんできて、それが先行し過ぎて文字をつづれない状況がよくある。これをキーボードで打てばさらにそのスピードについてこれない。打って、探しているうちに頭の中の文章がどっか行っちゃう。

「書く」ことを生業にしていないのでキーボードやワードソフトに不慣れなため、余計に遅く、まったく対応できていないのかもしれないが、うまく扱えたとしてもイメージ通り浮かんだ文章がスラスラ画面に定着していくのか自信がない。

それにも増してワードソフトで打っている時、そこに映し出されたフォントが気になってきて、さらに“のれない”状況になっちゃう。いえいえ、さすがに文字自体のデザインが気になって(ることもあるけど)いたんでは普通に本も読めないのでそんなことはないんだが、自分でキーを打ってる文章とそのイメージに合ってないフォントだとムムム……と筆(キーボードだ!)が止まってしまう。

なので手書き草稿ができて清書(デジタル化)する時でもワードじゃない、ある程度馴染みのあるデザインソフトに自分で慣れたフォントを設定したもので打ちこんでいるくらいだ。これも職業病なのかな?
イヤ!逆にココ気にしない方が信じられない……。やっぱ職業病か。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?