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専門家と非専門家の橋渡しって重要ですよね

顧客企業や自社以外のパートナーと協力しながら、調査研究をすすめるのが、私の仕事です。
そんな中で発生する「専門家と非専門家の橋渡し」について少し書いてみたいと思います。

私の仕事の成果は何か?と問われると、長期的には自社の新規サービスにつながる技術やノウハウ、人脈の獲得。というところに落ち着きます。

その手段として顧客に先端技術を利用してもらい、成果を業界全体への横展開や技術的な縦展開を模索しつつ、技術の特徴や活用シーンを探しています。
体制としては、専門知識でバックアップいただく外部の専門家チームにもご協力いただきます。
※個人的には顧客と研究チームで「伴走」しているイメージです。

こういった仕事をしていると、よく専門家と顧客の理解のミスマッチ」が起こります

当たり前ですが、専門家の皆さんはあくまで、その技術の専門家であって、技術を適用したい業務、あるいは組織(業界)の専門家ではありません。
例えば、コモディティ業界のマーケティングや販促のノウハウを機械学習エンジニアがきちんと理解することは容易ではありません。

こういうシーンで「橋渡し」が必要になります。
「なぜ販売金額を予測する前処理で標準化するのか?」「予測モデルの評価を評価指標だけで行ってはいけない理由」などはよく顧客企業から出ますし、もっともな話です。
逆に、「メーカーから流通業に支払われる販促費のこの項目はなんなのか?」「業界慣習的に受注後翌日納品が原則」とか「納品時の検品レスが進んでいる」といった業界の現状を専門家の方に説明しないと、正しい技術活用ができません。

研究全体のディレクションをするうえで、一番注意しているのは、上記のような、「片方の常識ともう片方の常識が異なる」状況です。
背景情報や定義の確認は、お互いの溝が広がらないうちにやったほうがダメージが少ないです。
会議やSlack、メールなどで「なんか会話がかみ合わないな?」というのは話している当人同士は気づかないものです。

コミュニケーションに耳(目)を傾けて、ちょっとでも「なんか違和感がある」と感じたら、その違和感を言語化し「おかしいですよ」と発信してあげる。橋渡し役として気を付けていることの一つです。

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