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【気まぐれショートショート】スナイパーの意外な使い方

3か月前、俺は軍を退役した。

長らくスナイパーとして幾つもの戦地を経験してきたが、寄る年波に勝てず以前よりも視力が衰えた。上官から後身育成に誘われたが、せっかく生き抜いた人生だ、心機一転したかったので辞退した。

とはいえ軍人一筋だった手前、これからのことは全くのノープランだ。ここは外の道理に倣ってハローワークで聞いてみる。

「そういう方であれば警備員などの仕事などご紹介できますが」
「できればそういうのから遠いものにしてもらいたいんだが」
「そうは言われましてもねぇ」
やはり俺の求めるものはそう簡単には手に入らないのか。
「因みに、差し支えなければどういった所に所属されていましたか」
「スナイパーだが」
「……それでしたら、こういうのはいかがでしょうか」

時は12月24日深夜。
「侵入経路近くにカップルが歩いている。処理してくれ」
「了解」
俺は今、麻酔弾でひたすら眠らせる仕事をしている。
全てはサンタが誰にも気づかれず子供たちの家に迎えるように。

(416字)


難しい。
因みに前回の生き写しバトルは、私も敗北者じゃけぇ。

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