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ポロンのこと 思い出に浸る

今年20歳を迎えるポロンですが、最近食欲が落ちてきました。
老犬で寝てばかりの毎日ですが、今までは食欲だけはあって、カリカリとウェットフードを半々に混ぜた、特製ポロン懐石をペロリと完食していました。
それが数日前から半分以上残すようになり、食事の回数も減っています。

それでも静かに生きているポロンを見ていると、悲しいとか寂しいとかいった負の感情ではなく、底知れぬ勇気をもらったような、芯の強い意志を感じる。

「ポロン」と呼びかけて、白内障で濁ったポロンの眼をのぞき込む。
声のする方に顔を向けて、私の匂いを確認するようなしぐさ。
「だいじょうぶ、まだまだ頑張れるからね。見ていてね」と、ささやいているような気がした。
いたわるつもりが反対に慰められてしまう。

最近、長男と二人でポロンを撫でながら、子犬の頃からの思い出話になることが多くなった。
ポロンが生まれてきた時の事とか「もうあれから19年経つんだよね」と、長男が「お前、すごいよ」とポロンを抱きかかえた。






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