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3歳の娘、友達作りができるようになったわけ

「一緒に遊ぼう」
これは、3歳の娘が、初対面の子どもに声をかけて、公園で一緒に遊べるようになるまで、のお話しです。


平日はもちろん、休日もワンオペの日があります。
3歳の娘にテレビばかり見せるのは、忍びない。
娘と息子、子ども2人を連れて、公園へ行くことにしました。
10カ月の息子は、ベビーカーに乗せて。

休日の公園は、家族連れで賑わっています。
少しの間、滑り台で砂場で、娘は一人で遊んでいました。
「誰かと遊びたい」と、娘が言います。
息子を乗せたベビーカーを引いている私では、遊んであげれません。

私たちはコロナ渦の中、九州に引越しをしてきました。
知り合いもいないため、休日に遊べるお友達はいません。
幼稚園のイベントはことごとく延期となり、親同士が連絡先を交換する機会もありませんでした。

でも、公園には、同年代と思われる子どもはたくさんいます。
子どもは柔軟性があるし、声をかけたら、一緒に遊べるんじゃないか。

声かけ、初挑戦

「一緒に遊ぼう、って誰かお友達に声かけしてみたら?」と、娘に提案。
「知らない子だけど、遊んでくれるかな」と、娘は不安な表情を浮かべています。
さずかに無茶振りをしたかな、と思っていたら、何かを決心した様子。
「声かけてみる」と、娘は駆け出して行きました。
やる気に満ちた娘の小さな背中を見ながら、遊べるお友達が見つかりますように、と願いました。

間もなくして、娘はトボトボと戻ってきました。
「どうだった?」と娘に聞くと、「(遊ぼうって言ったけど)嫌よって言われた」と悲しげな娘。
どうやら、男の子に声をかけたけど、断られたみたい。

2度目の挑戦

「男の子とは遊びが違うしね。今度は女の子に声かけるのは、どう?」と提案。
「わかった、やってみる」と再度、声をかけに行く、娘。

しかし、また失敗。
また断られてしまったらしく、心が折れている様子。
娘に遊び相手を、見つけてあげたい。
娘と一緒に遊んでくれないか、と私が子どもに声をかけようか。
でも、せっかく娘は自分でトライしているので、やりきって欲しい。

そこで、娘の声かけについて行くことにしました。
娘とは、「声をかけるのは、娘ちゃんね。ママはついて行くだけね」と約束。
やる気を取り戻した娘は、力強く頷きました。

3度目の挑戦

私はベビーカーを押しながら、背後からエールを送ります。
「一緒に遊ぼ…」
蚊の鳴くような声で、声をかける娘。
声をかけられた女の子は、チラっと娘を見たものの、走り去ってしまいました。
今までの声かけは無視された、というよりは、娘の声が小さくて、相手に聞こえていなかった可能性があります。
でも、娘にとっては、3回目の失敗。
広い公園の中で見る娘は、とても小さく見えました。
なんとか娘が遊べるお友達を見つけてやりたい。

闇雲に声をかけるのではなく、作戦を練ろうと、私は決断しました。

声かけ作戦

①ターゲット選び
声をかけるターゲットは、「妹や弟がいてるお世話が好きそうな、少し年上の女の子」としました。
下に妹や弟がいてるお世話が好きそうな子なら、年齢が違っても、娘と遊んでくれるのではないか、という目論見です。

②魅惑的なアイテム選び
遊びたいと思わせる、魅惑的なアイテム「どんぐり」も用意することにしました。
子供なら誰しも愛してやまない(と、私は思っている)どんぐりをネタにして、遊びに誘えるのではないかと考えたのです。
娘と公園の植木をのぞき込んで、娘と収集しました。

どんぐりを集めて、ターゲット(妹と遊んでいる女の子)も発見!
いざ、出陣!4度目の正直となるか!?

4度目の挑戦

娘はどんぐりをぎゅっと握りしめて、女の子に近づいて行きました。
私はベビーカーを押しながら、娘の背後からエールを送ります。
しかし、ターゲットの女の子を前にすると、「ママが言って」と立ち止まりました。
女の子は不思議そうに娘を見ています。でも不審には思っていない様子。

私が声をかけるのは、母親が出過ぎかな、と思いながらも、
「(娘の手のひらを指して)どんぐりを拾ったの。見てみて〜」と声をかけてみることに。
女の子は、娘の手のひらの中のどんぐりに興味を持ってくれました。
そこからは、スムーズに、女の子、その妹、娘の3人で、どんぐり拾いが始まりました。
娘の顔からは、不安な表情は消えて、むしろ輝いてます。

夕方まで女の子たちと遊んだ娘は、「今日は楽しかった~。また公園で遊びたいな」と満足気な表情で、公園を後にしました。

その後

その日を境に、娘は公園にいる知らない子どもだちに、自分から声をかけられるようになりました。
はっきりと自信をもった声で、「一緒に遊ぼう」って。

時には、断られることもあります。
それでも、また気持ちを切り替え、別の子どもに声をかけに行ってます。
最近では、「何して遊んでいるの?」という、声かけのバリエーションもつけて。

娘にとって、この日の成功体験が、自信につながったのだと思います。
母親である私が出過ぎてしまったのではないか、とも思いました。
でも、この日のことが成功体験として、自分で行動できるようになりました。これは、私にとっても、成功体験となりました。

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子どもに教えられたこと

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