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2022年4月,5月に読んだ本

 noteをしばらく休んでいたが、また少し書き始めてみようと思う。自分のペースで。

 この二か月本当にいろいろあったので、少しずつまた言葉にしていきたいがボチボチやっていければいいかなあとも思う。

 ミサトさんが新劇の破で言っていた「行きなさいシンジ君。誰かのためじゃない。あなた自身の願いのために。」をふと思い出す。

 誰かのためじゃなく自分のためにnoteを書き始めた。

 その初心を大事にしていきたい。

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 4月に読んだ本は小説2冊。5月に読んだ本は新書とエッセーを1冊ずつ。


2022年4月の読書メーター

読んだ本の数:2冊
読んだページ数:480ページ
ナイス数:65ナイス

■岬 (文春文庫 な 4-1)

 黄金比の朝、火宅、浄徳寺ツアー、岬の4編が纏められている1冊。家族や兄弟を中心に据え、罪や罰、病気や生死についてを登場人物や時代背景を変えながら描いている。
 「昔の芥川賞と今の芥川賞では随分趣きが変わってしまった」という話をよく耳にするけれど、「昔の芥川賞はかくありけり」というインパクトをまざまざと見せ付けられた。
 読者が自己を登場人物へ投影することが、はっきり言って難しいけれど、読み終わった後に何か深く残る爪痕がある。
 pha氏の言葉を借りるのであれば「ゆっくり効く読書」を体験した気分。

■レキシントンの幽霊 (文春文庫)

 90年代の村上春樹の短編7つが一冊にまとめられている。著者らしい物語もあれば、あまりらしくない物語もあり、自分が触れてない側面がまだまだある小説家だなぁと感じた。総じてやや暗い短編が多く、やもすれば世にも奇妙な物語にも似た不思議な世界に誘われる感覚に襲われる。どの物語の第一段落第一行目も短く簡潔で導入として素晴らしい。
─僕は大沢さんに向って、これまでに喧嘩をして誰かを殴ったことはありますか、と訊ねてみた。(沈黙 より)
─トニー滝谷の本当の名前は、本当にトニー滝谷だった。(トニー滝谷 より)

2022年5月の読書メーター

読んだ本の数:2冊
読んだページ数:592ページ
ナイス数:61ナイス


■人新世の「資本論」 (集英社新書)

 SDGsを念頭に後期マルクス主義の解釈に取り組み、脱成長の必要性を訴える。50年後くらいに再評価される(かもしれない)1冊。
読了日:05月20日 著者:斎藤 幸平

■やらな、しゃーない! 1型糖尿病と不屈の左腕

 1型糖尿病について知りたいと思う機会があり、手に取ってみた。「不撓不屈」では固すぎる。「やらな、しゃーない」というくらいの気概が大阪人たる自分にとってはスッと腹落ちする。
読了日:05月28日 著者:岩田 稔

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