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客員研究員としての研究

大学との共同研究を4年ほど続けています。
その共同研究結果を用いた事業の立ち上げを進めていますが、昨年より、共同研究とは別に大学に客員研究員として在籍して研究をすることになりました。
企業に在籍しながら、共同研究とは違う立場で大学で研究することができる客員研究員についてこの記事で紹介したいと思います。

◎共同研究からの延長

もともと京都産業大学さんと共同研究をもう4年ほどやっています。
コミュニケーションの可視化、支援に関する研究を進めていまして、学問的には 感性工学 という学問の研究です。
先生との共同研究を使って新規事業を立ち上げいますが。
この取り組みについては、先生と一緒にイベントで色々お話させていただきました。
イベントの内容については note でも記事にしていますので、こちらの記事も見てみてください。

この共同研究の延長として 客員研究員 という立場での研究をさせていただくことになりました。

◎共同研究と客員研究の違い

共同研究は企業と大学の成果となる研究です。
そのため、(私の考えですが)事業に直接つながる研究をすべきだと思っています。
逆にいうと、事業に直接つながらないことは共同研究で研究すべきでないのかな?と思います。
企業にメリットがありませんからね。

大学との共同研究は、企業から大学にお金を支払います。投資です。
ですので、企業にメリットがない(リターンがない)ことはすべきではありません。
共同研究における企業・大学双方の意義、メリットについてはこちらの記事で書いていますので見てみてください。

そこで、企業にメリットがないような研究の内容は、企業側の人間ではなく、大学側の人間として研究する立場が、客員研究員という立場です。

◎曖昧な研究の領域

私が共同研究でやっている学問は「感性工学」という学問です。
この感性工学という学問がとにかく面白いんです!
感性というとても曖昧なものを扱う学問で、もともとウェルビーイングに興味のあった私は「コレだ!」と思いました。

曖昧であるがゆえに、事業化はとても難しい領域だと思っています。
実際に共同研究の結果を用いて事業化を進めていますが、とても難航していますw

そのため、少し先の未来の事業化を見据えた研究をやらないといけないのですがそうなると企業のメリットが薄くなっちゃいます。
そういったジレンマを解決するためには、大学側の人間として研究すべきと思いました。
客員研究員として大学に在籍することで、少し先の事業を意識した研究ができると思っています。

◎客員研究員としての活動時間の課題

客員研究員としての研究の計画を今(2024/01/02時点)立てている最中です。
ちょうど企業としては冬休み。
まとまって考えることができる時間があるので、なんとか骨子くらいはこの期間に考えたいと思います。

いずれにせよ、テーマは私がずっと取り組んでいる、

  • コミュニケーション可視化

  • コミュニケーション支援

  • ウェルビーイング支援

などがキーワードになると思います。

私の場合、大学から報酬をもらうことはないので完全なる副業ではありませんが、企業の業務時間内はいっぱいいっぱいですので、客員研究員としての活動はできません。
そこで、休日や時間外での活動になります。

そのためまとまった時間が取れないのが課題ですね。
会社のルール的には業務時間の◯%は別のことに使ってもよい、というルールがありますが、新規事業の立ち上げをしているので、現実的に捻出するのは不可能です。

時間の確保が課題になっています。

◎もうひとつの産学連携の型

これまで、大学との共同研究を複数の大学と数年やってきていて、産学連携のひとつの形として自分の中で型はできてきました。
客員研究はもうひとつの産学連携の型として今後しっかり取り組んでいきたいと思います。

上でも書きましたが活動時間の捻出が課題で、昨年は10月の開始から想定より進めることができませんでした。
今年はしっかり向き合えるよう、進めていきたいと思います。

▼共同研究についてのマガジン


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