事業立ち上げ初期に実施するフェーズごとのユーザーインタビューの方法(構想期/立ち上げ初期)
先日、ビザスクさんのウェビナーに登壇させていただきました。
(イベントページは終了していますが、アーカイブ配信あるかと思います)
現在立ち上げております事業 オンライン商談支援サービス「サトラス」 の立ち上げ初期に、ビザスクさんのサービスであるビザスクインタビューを活用させていただきました。
個人的には、かなり助かっておりましてビザスクさんには感謝感謝です。
(また、今回のウェビナーのご準備など、大変お世話になりました、ありがとうございました。)
このウェビナーでは、そんなビザスクさんのビザスクインタビューを使って、我々のチームが実際に実施したインタビューの方法、ユーザーニーズの見つけ方についてご紹介させていただきました。
当日は500名を超えるお申し込みがあり、アンケートの結果も「実例が聞けてよかった」や、「フェーズによるインタビューのやり方の違いがわかってよかった」などポジティブな反応が多く、ほっとしました。
そこで、この記事では、ウェビナーの内容から一部抜粋しまして、我々の事業立ち上げ初期のインタビューの方法をご紹介したいと思います
我々の事業立ち上げのフェーズ
現在、本格的に事業立ち上げをやっておりますが、その前のフェーズでビザスクインタビューを活用させていただきました。
大きく2つのフェーズがありまして、1つは事業を構想していた期間「構想期」と、もう1つは事業立ち上げのかなり初期のフェーズである「事業立ち上げ初期」です。
それぞれのフェーズで私達がビザスクインタビューを活用した事例をご紹介いたします。
なお、我々の事業は株式会社リコーのTRIBUSというアクセラレータープログラムを経て立ち上げをしております。
ちょうど構想期はそのTRIBUSの期間でした。
TRIBUSについてはこちらの記事でご紹介していますので、ぜひ読んでみてください。
ターゲットと課題感を明確にしたい「構想期」
まずはプロジェクトの構想期でです。
このころの新規事業の課題は大きく2つありました。
構想期の課題① 身近にインタビューできる人がいない
1つは身近なところにターゲットとなる人がいなかったことです。
企業で新規事業やっている人はこちらの課題を持たれていること多いと思います。
自社でこれまでに事業をやってこなかった領域で新規事業をやる場合(その場合が多い)に、その領域に詳しい人って社内になかなかいません。
我々はまさにそういう状況で、インタビューできる人がいなくて、非常に困っていました。
人づたいに紹介してもらうこともありましたが、本当に話したい人ではなかった、みたいなことも多々あり、本当に話したい人とつながることはとても難しかったです。
構想期の課題② ターゲットの解像度が粗い
2つ目の課題は、まだまだ構想期であるため、ターゲットの解像度が粗いことです。
我々の場合、おおざっぱに「オンラインで商談している人」みたいな属性しか明確にはなっていませんでした。
しょうがないことなのですが、ターゲットの解像度が粗いからたくさんの人に話を聞いてターゲットを絞って行く必要があります。
たくさんの職種の人に聞きたいですが、やはりこれもむずかしい。
こういう理由から、1次情報にアクセスできる手段がなかったり、アクセスするまでとても時間がかかります。
そこでビザスクインタビューを使って有識者をご紹介いただき、インタビューしました。
構想期でのユーザーインタビュー
そこで、我々はビザスクインタビューを使って色々な業種の営業の方にお話を聞きました。
業務でオンライン商談をたくさんやっているであろう業種の、営業の方や、営業マネージャーをターゲットにビザスクインタビューでマッチングし、インタビューを実施しました。
具体的には、Saas企業の営業マネージャーや、ハードウェアを遠方に売っている会社の営業マネージャーの方、また大企業は商談数がとても多いので、大企業の営業マネージャーにもお話を聞きました。
なお、インタビューさせていただいた内容は、
業界の情勢や、動向
自社の営業組織の運用
抱えている課題感(仮説検証)
などです。
我々の理解が乏しかったので、業界の情勢や、動向に関してもお話していただきました。
これらの結果が、業種によりかなり異なったのが印象的です。
営業組織の運用の仕方も、売っているものによってだいぶ違うことが確認できました。
そして課題感に関しては、ある程度仮説を持ってインタビューに望みましたが、仮説はあっていることを確認できました。
仮説:商談数が増えて部下の商談がわからない、顧客の声がわからない
仮説としては理解していましたが、そこを確認できたので次のフェーズに自身をもって進むことができました。
また、一般論ではないリアルな反応も教えていただきました。
例えば、今、SaaS企業やたくさんの企業でTHE MODEL型の営業スタイルがとられていますが、このTHE MODEL型に限界を感じているというお話を聞きました。
こういうお話は今後の事業活動やサービス企画、提案作成の際のヒントになります。
これらの結果をもってターゲットを絞り、次のフェーズに移行することができました。
適切なソリューションを確認したい「立ち上げ初期」
次のフェーズでは事業を立ち上げ始めますが、構想期が終わったといっても、もちろん顧客の課題に対して仮説をたてて検証する作業は続けていました。
合わせて、どういうサービスが、ソリューションが求められているか?の確認も進めました。
が、このころにも新規事業立ち上げの課題は大きく2つありました。
立ち上げ初期の課題① クイックに仮説検証したいけどできない
ターゲットとなる実際のユーザーにソリューションをお見せして、その反応を見てフィットするソリューションを探したいと考えていました。
正確な反応を得るために、たくさんのユーザーに見てもらって、クイックに仮説検証を回したいフェーズです。
ですが、構想期同様、そういうユーザーを探すことはとても大変です。
周りにユーザーとなる人もそんなにいないのではないでしょうか?
立ち上げ初期の課題② まだユーザーがいない
1番よいのは、すでにユーザーがいることです。
プロトタイプでもよいので、ユーザーとなっていただけるお客様がいればそのお客様にご意見を伺えばよいです。
ただ、まだ事業化初期にはそういうお客様もいなく(我々の場合は1社のお客様はいました)自分たちだけでは、実際のお客様になっていただける方にリーチすることはとても難しかったです。
実際のユーザーで仮説検証ができないという課題がありました。
立ち上げ初期でのユーザーインタビュー
そこで、このタイミングでビザスクインタビューを活用し、実際のお客様と同等のターゲットの方に見ていただくことにしました。
このフェーズでのインタビューのターゲットは、構想期に絞った、SaaS系の営業、営業企画のマネージャーです。
ターゲットが絞れていると、ビザスクインタビューではご経歴をしっかり比較して自分たちがインタビューしたい属性の人を絞ることができます。
我々のサービスは、営業組織の規模によって課題感や、ソリューションがちがうと思い、大中小規模の営業組織の方にインタビューを実施しました。
なお、インタビューさせていただいた内容は営業組織規模ごとに、
課題感の再確認
組織規模ごとの課題感
適切なソリューションの仮説の確認
です。
ポイントは仮説検証のファーストステップをビザスクインタビューを使ってクイックに実施したのが特徴だと思います。
ファーストステップとして、プロトタイプの画面をお見せしながらご意見を伺いました。
インタビューの結果から、組織規模ごとの課題感の違いが明確になりましたので、ターゲットの解像度がぐっと上がったと思います。
また、提供しようとしていたソリューションがお客様の課題感の優先度とフィットしないこともわかりました。
これは、課題をヒアリングしているだけでは出てこなかったのですが、提供しようとしているソリューションをお見せすると、「それよりも、こっちのほうが大切なんだよねぇ」いう反応を得ることです。
我々のサービスはもともと商談中のリアルタイムなコミュニケーションを支援する技術をベースに構想し進めてきたのですが、ここで一度大きく商談後の営業活動を支援する方向に方向転換できました。
現在の我々のサービスについてはこちらの記事もご覧ください。
これは事業的にも非常に大きなポイントだったと思います。
このようにビザスクインタビューを活用し、提供すべきソリューションをある程度明確にできた状態で本格的にサービス開発を開始しました。
いろいろなフェーズで使えるビザスクインタビュー
ということで、先日実施させていただきましたビザスクさんのウェビナーの内容を一部割愛してご紹介させていただきました。
色々なサービスを使いながら事業立ち上げを進めておりますが、ビザスクインタビューは欠かせなかったサービスだと思います。
ユーザーインタビューに課題を抱えている新規事業担当者の方は一度ご相談されてみてはいかがでしょうか?
▼ビザスクインタビューについて
◯ビザスク様でも記事にしていただきました!