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【スーパーマリオRPG】原作当時を知らない僕のレビュー

お久しぶりです。

今年2本目の投稿になります。
(前回よりも投稿しない期間を縮められてよかった。。)

今回は、一時期詰みゲーになってしまっていた「スーパーマリオRPG」をようやくクリアしたので、レビューしていきます。

【プレイ状況】
・難易度  :ノーマル
・プレイ時間:15時間
・クリア時Lv:21~22くらい

※裏ボス:クリスタラーは未挑戦



マリオRPGの前評判

以前から、「スーパーマリオ初のRPG作品」として、名作という噂は聞いていた。(名前は知っているけど、中身は全く知らない状態)

2023年の6月に放送されたNintendo Directを見た時に、リメイク作の発表があったこと。個人的に最近遊んでいるタイトルにRPGが多かったことから、履修目的で購入した。
(「マリオ」「任天堂」は、一ゲームクリエイターとして、かなりリスペクトしている。そんなマリオの「最初のRPG作品」に触れられる環境を作ってくれたことに、感謝したい)


気になるのは「RPG」要素(特にバトル)

10代は、アクションゲームやシューティングゲームに、熱を入れていた自分だが、最近はRPGの「戦略性・戦術性の高いバトル」が好きになってきた。

・戦況ごとに自分の手札から最適解を考え、カードを切る
・スキルや装備編成で、自分が考える最適なPTをつくる

↑の遊びが、どれくらいマリオRPGでできるのか、期待した。
(直近でいうと、オクトパストラベラーⅡが好きな作品。)


バトルを遊んでみて

◆バトルの流れ

基本的な遊びは、昔のドラクエやFFと同じく、順番にキャラクターの行動(コマンド)を選択&発動するスタイル。
味方ターン、敵ターンに分かれて、自陣営のキャラクターが全て行動し終えたら、相手陣営のターンに進む。

ストーリー上で仲間になるキャラは5人で、
メイン×3、サブ×2のパーティで戦闘する。
(戦闘中に、サブとメインの入れ替えは自由に行える)

味方キャラの行動選択肢は、以下の4つ

【基本の行動選択】
① こうげき(通常攻撃)
② スペシャル(キャラごとの固有スキル)
③ アイテム
④ そのた(ぼうぎょ/にげる など)

ドラクエでいう「MP」の概念は、今作では「FP(フラワーポイント)」という概念に置き換わっていて、味方全員の共通リソースになっている。

バトル画面

◆受け入れられなかった「アクションコマンド」

本作で基本システムとなる要素。

味方キャラの「こうげき」や「スキル」発動時、タイミングに合わせてボタンを入力することで、わざによるダメージ量・HP回復量などが増加する。
また、敵の攻撃を被弾する直前にも、ボタン入力でダメージを軽減・無効化することが出来る。

敵・味方の行動時に表示される「!」マークに合わせてボタンを押す
自分の攻撃時に成功すると与ダメージが増加したり
敵の攻撃時に成功するとガードが発生して無効化できたり

ゲーム序盤、僕はこのシステムを面白さを理解するのに、時間がかかった。
上で書いていた通り、このRPGのバトルにも

・登場する敵の傾向を考え、スキルや装備で対策したり
・仲間同士のシナジーを考え、スキルやキャラの組み合わせを考えたり
・敵の弱点や耐性を考え、効率よくダメージを稼いだり

みたいな、戦略性や戦術性のあるバトルを求めていた。
ただ、この「アクションコマンド」によって、

① 技を適当に選んでも、アクションに成功すれば、ダメージを稼げる
 ┗ そんなに戦術を考えなくても、勝てる
② 入力に失敗すると、強力なスキルでもダメージがあまり出ない
 ┗ 「この敵に有効な○○技を撃つ」という戦術が、上手く決まらない
 ┗ 新しいスキルを覚えても、確実に成長を実感できない

↑のような違和感を感じた。
特に2つ目は、「戦術を試すために、まずアクションを成功させなければいけない」という1個のハードルがあるように思え、余計にこのシステムが煩わしくなってしまった。


◆続ける中でわかった「アクションコマンド」の良さ

最初は、あまりハマらなかったシステムだが、ゲームを進めていく中で、なんとなく良さがわかってきたので、以下にまとめてみる。
(ごりごりの戦術性、戦略性を求めすぎていたのかも)

①「アクションが上手」を肯定してくれる
マリオシリーズを代表する「スーパーマリオブラザーズ」シリーズは、「ジャンプ」が根幹にあるゲームデザイン。

・ジャンプしてブロックを壊す
・ジャンプして敵を踏みつけて倒す
・ジャンプして穴を飛び越える

上手い人ほど、タイミングよくボタンを押して、リズムよくジャンプしながら進む。そんなゲームをプレイしてきたユーザーが、RPGを遊ぶ。
RPGを遊んだことのない人も、中にはいるのかもしれない。
そんな人にでも、受け入れられる、上手いプレイができる遊びが、バトルのコアに据え置かれている。

…と考えると、納得できた。
(僕が10代で、RPGを遊ばない時期に買っていたら、素直に面白い!と言えたかもしれない)

ゲームジャンルは変わっても、今までマリオを遊んできたユーザーを大事にする姿勢を改めて感じられるゲームデザイン。


②「好きなキャラ、わざを使いまくる」を肯定してくれる
マリオシリーズには、たくさんの個性的なキャラクターが登場する。
また、今作は「敵同士のマリオとクッパが共闘する」ストーリー展開もあるため、自分の好きなキャラを使う、普段は操作できないキャラを使うことに、わくわくした人も多かったような気がする。たぶん。

バトルにおいても、普段のシリーズには登場しない「オリジナルキャラ」「オリジナルわざ」が多数登場するので、自分の好きなキャラやわざを使ってみたくなる。

この純粋な思いを叶えるのが「アクションコマンド」。
敵の弱点や耐性、戦況に合わせて最適なわざを選ぶ…というよりは、自分の好きなキャラ・好きなわざを使って、敵をボコボコにする方が、このゲームは重視されている。

なので

・わりとどんな敵でも、自分の好きなキャラで倒せる
 ┗ 自分の好きなキャラで、好きなわざを軸に戦える!
・そのキャラを使うほど、アクションコマンドが上達する
 ┗ より強い敵も倒せるようになる!
 ┗ そのキャラをもっと使いたくなる!

となる。
キャラという存在を「戦略や戦術を組み立てる上でのピース」としてではなく、「推しキャラ」として考えるならば、当然好きなキャラをずっと使っていく方が楽しい。

僕自身も、後半はジーノのビームみたいな技ばかりを使っていた


◆追加要素も「アクションが上手い」を肯定する

原作当時を知らないので、クリアした後から知ったのだが、バトルの中にリメイク版で追加された要素があった。その中にも、「アクションが上手いことが肯定される要素」があったので、覚書的に書いておく。

【アクションコマンド大成功による全体攻撃】
・通常攻撃時に発生する。
・ジャストタイミングでボタンを押すと発生。
・攻撃対象以外の敵にも、派生してダメージが入る。
 ↓
通常攻撃だけでも、アクションが上手いほど、効率よくダメージを稼げる。

【チェイン】
戦闘中、アクションコマンドを決めるとカウントアップ。
・チェイン増加によりPTキャラにバフが付与。
(攻撃UP、防御UP)
・アクションコマンドを失敗すると、チェインが途切れる。
 ↓
Lv上げや装備を整えなくても、PTキャラ全体の底上げが可能に。アクションが上手いほど、戦闘を有利に進められる。

【協力わざ】
・PTメンバー全員で放つ連携技。
・戦闘中に増える「協力わざゲージ」を100%にすることで使用可能に。
・PTメンバーの組み合わせで、技の内容・効果も変化。
・キャラ同士が一緒に動いて繰り出す、派手な演出。
 ↓
アクションが上手いほど、バトルの一番華となる、必殺技が放てる。好きなキャラが一番映えて、かつ一番勝利に貢献する。



◆蛇足1:協力わざはもっと見たかったかも

思ったよりも協力わざゲージは溜まりにくく、バトル中に発動できる機会は少ない。
(ゲージ量は、毎戦闘リセットではなく、持ち越す仕様)
(体感的には、3戦闘に1回撃てるか撃てないかくらい)

戦術の1つというよりは、「アクションを頑張ったご褒美」としての印象が強い。個人的には、もっとマリオたちが共闘している感じは見たかった。

蓄積量もそれなりにあるけど、敵の行動で逆に低下する..みたいな、「ゲージ量をやりとりする要素」があれば、もっとバトルに絡められそう。

ゲージの蓄積量を増やせるアイテムや装備とかがあると、良さそう…と思ったけど、これは「アクションが上手い」ではなくなるので、適切ではない気もする。

協力技は、めちゃくちゃ気合の入った演出で、見ていて楽しい

◆蛇足2:雑魚戦をショートカットできる要素が欲しい

直近で遊んだRPGでも、倍速モードがあったり、オートバトルモードがあったりと、「作業になってしまう戦闘を端折れる仕様」があるが、マリオRPGには「アクションコマンド」があるので、毎戦闘しっかり戦闘に集中しなければいけない。

雑魚戦の作業感は軽減されているが、逆に集中して疲れる戦闘になりがちなので、何かしら戦闘をショートカットできる要素があると良さそう。

個人的には、Lv2~3くらい差がある敵であれば、踏みつけて倒せる仕様が欲しかった。「チェイン」の仕様もあるので、バトルとフィールドで共通して、チェイン数を稼げるようにすれば、ボス戦に挑む前に雑魚戦でチェイン数を稼いで準備して…みたいな遊びもできる。
アクションが上手な人が、より戦闘を有利に進められるように。

似たような仕組みで「スター」を入手すると、バトルせずに敵にぶつかるだけで撃破できる
面倒な雑魚敵を簡単に倒せて、一気にLvUPもできるので、めちゃ気持ちいい

成長要素について

バトルの部分で書いた通り、このゲームにおいてRPG的な戦略性や戦術性は、あまり求められていない。

なので、バトルに紐づく成長要素も、全体的に浅いように感じた。
ただ、よくよく思い返してみると、バトル部分で説明した

・「アクションが上手」を肯定してくれる
・「好きなキャラ、好きなわざを使いまくる」を肯定してくれる

といった、要素に通ずるものがあった。

◆キャラ個性を自分好みに伸ばせる

キャラの基本特性として、見た目やキャラのイメージに即した、RPG的な個性付けがされていた。
自分が遊んだ時には、以下のイメージ。

・マリオ:バランス型・物理も魔法もそつなくこなす
・クッパ:物理攻撃中心・デバッファー役も担う
・ピーチ:ヒーラー役
・マロ :魔法攻撃中心・ヒーラー役も担う
・ジーノ:魔法攻撃中心・バッファー役も担う

だいたいのプレイヤーは、↑のイメージになりそうだが、「レベルアップした時にステ振りできる要素」があることで、個人差が出てくる。

キャラによって若干内容が変わるが、基本的には3択のうち1つを選ぶ

今でいう、スキルツリーの概念に近しい。
ユーザーが、キャラを好きな方向にビルドできる。感覚にさせる。
(極端なステ振りが、できるわけではないので、実際どこまで変化が付くのかはわからない)

とはいえ、この仕組みが入ることで

・自分好みの個性を伸ばせる
・戦闘中、キャラの個性がより発揮される
 ┗ より、キャラに愛着が湧いてくる
 ┗ そのキャラをどんどん使いたくなる

となり、バトルで重要視していることと、通じるものがある。


◆「アクションすること」に前向きになれる武器

今作の「武器」は、キャラの攻撃力に関わってくること以外に、「こうげき」によるアクションの見た目が変化する。
武器に応じて、パンチのコンボで殴ったり、カメのこうらを投げたり。見た目の変化を楽しめるので、「さっきに手に入れた武器はどんなアクションをするのか?」、試してみたくなる。

甲羅を蹴って敵にぶつけたり
ハンマーで叩きつけたり

武器によってアクションコマンドのタイミングも、若干違うように感じた。(実際は見た目が違うので、そう錯覚しただけかも)
新しい武器に切り替えると、アクションコマンドのタイミングを覚えなおす…みたいな形にはなるが、攻撃力も底上げされているので、納得感はあったような気がする。


◆ここでもアクションさせるのか!みたいな要素

こじつけ感があるかもしれないが、戦闘後に発生する「ヨッシーの卵ルーレット」について、考えてみた。
(正式には「ラッキー」っていうらしい)

【ラッキーとは】
・戦闘終了後に発生するミニゲーム
・3つある卵のうち、ヨッシーが入っている卵を当てる
・ヨッシーが隠れた後、卵の位置が入れ替わり始め、一定時間立つと止まる
 ↓
・ヨッシーが入っている卵を選ぶと「あたり」
 ┗ 経験値やお金が2倍になる
 ┗ はずれをひくと、経験値やお金が0になる

このミニゲームは、目押しすることができる。
この場面でも、アクションが上手い人ほど、効率よく育成できるつくりになっている…やっぱりこじつけっぽいけど。
(調べたら、「確定であたりを出せる装備品」もあるらしいので、アクションが苦手な人の保険も用意されているみたい)



さいごに

今回は、スーパーマリオRPGについて、原作を知らないユーザーとしてのレビューを書かせていただきました。

「オクトパストラベラーⅡ」のような、戦略、戦術性の深いバトルを求めて遊んでみたものの、自分がイメージしている遊びと違っていました。
ただ、そればかりがRPGの形ではないんだろうなぁと、この作品を遊んでみて感じます。

読んでいただき、ありがとうございました。


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