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記憶のふしぎ(夢からの言葉)

若い時は記憶力に自信を持っていました。それが今は、覚えられないし、思い出せない。そんなことでイライラすることがよくあります。今日は、最近あった記憶についての不思議な話です。

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ある日の明け方、まだ布団の中でまどろんでいる時のこと。頭の中に ”ぶりょう” という音と、ひらがなが浮かび上がってきた。次にその言葉の意味がモワーっと判ってきて、更に ”ぶりょうをかこつ” という文章が現れた。

枕元のデジタル時計は、もうすぐ5時の時刻を示していた。気になって暗い中スマホで調べてみた。”ぶりょう” は ”無聊”、”かこつ” は ”託つ” と書く。”無聊を託つ” は、”何もすることが無く退屈な状態であることを嘆く” という意味だった。既に意味はおおよそ浮かんでいたが、果たしてその通りだった。(その他 ”無聊を慰める” は、”退屈な時、気を紛らわせる” の意味)

お気付きでしょうか。"無聊を託つ" は、数日前に note に挙げた我が拙文のタイトルになっています。元々 ”雑記” という仮題を付けてあった下書きに、夢に出てきたこの言葉をタイトルとして採用したものです。

”無聊を託つ”  私は今までこの言葉を口にしたり、文章にしたことはなかった。では何故夢に出てきたのだろう。最終的に ”無聊を託つ” と名付けた作文は、私が自粛期間中にやっていた統一性の無い諸々を列挙したもので、内容が取り留めないこともあり、アバウトに ”雑記” としていた。気にしていたつもりもなかったが、それが気になっていたに違いない。

きっと ”無聊を託つ” という言葉は以前に、覚えようという明確な意思なく、薄く記憶して心の奥の適当な引き出しにしまってあったのだろう。今回、最適なタイトルを求める気持ちが、深層にある記憶の引き出しからこの ”しっくりワード” を見つけ出した。そして夢から教えた。そういうことなのだろう。記憶のメカニズムは不思議過ぎる。

最近は、新しいことは何も覚えられないし、古い出来事や昔の知識を思い出すことも始終難儀している。今回は潜在意識が夢から教えてくれたが、できれば自分で記憶の引き出しを管理したいものだ。

夢で何かすごいことや、楽しいことを思いついて、起きてみたらそれが何だったか全く思い出せずにモヤモヤすることがある。あれは心の奥の奥の何かが、深層の知識を駆使して、本当にすごいアイデアを生み出しているのかもしれない。

< 了 >


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