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「ドッペルゲンガーへの抵抗」Plot Art School第2期成果展

Plot Art Schoolは、2019年よりスタートした超実践的なアートスクールです。現行する美術教育の外にある、思考を止めずに試行錯誤できる作家を育成するために立ち上げました。第2期の成果展は、第1期で課題となったキュレーターの不在に対し、第1期卒業生の大越円香がキュレーションを担当などさらに力を付けた展覧会となっております。

ドッペルゲンガーへの抵抗

2045年には人工知能が人間の能力を超え、シンギュラリティーにより人間の脳の模倣や不老不死が実現する、といわれている。あるいは、人間の身体の拡張としてサイバネティックアバターが利用され、新しい「自分」が作られるともいわれる。それはまるでドッペルゲンガーのような存在ではないだろうか。ドッペルゲンガーは自分の分身であると同時に、不幸の前触れでもある。また同時に、この例えはシンギュラリティーそれ自体が幻想である可能性を示唆する。このような両義性をもつ存在が未来に現れ訪れたとき、私たちは「この自分」を証明する術はあるだろうか。

 本展では、それぞれ5名の作家が自分自身のドッペルゲンガーと対峙している。私たちがこの場所で試みているのは、ドッペルゲンガーから「この自分」を引き剥がし続けるための芸術である。作家が自身のドッペルゲンガーに対峙し、あるいは時に混濁していくことから制作が始められた。制作を通して自身を確立させると同時に、世界と自分を接続させる。この一連の再構築の過程を「抵抗」とする。Plot Art Schoolで学び、制作した受講生たちによる本展を「ドッペルゲンガーへの抵抗」と呼びたい。

キュレーター|大越円香

展示情報

出展作家|トミコ、根来真輔、平岡真生、松本悠、吉田晴彦
キュレーター|大越円香
主任講師|山崎裕貴

会期|2022年3月29日(火) ~ 4月3日(日)13:00-19:00
イベント|4月3日
①講評会 14時〜17時 ②交流会 18時〜19時

場所|galleryMain
主催|Plot Art School(合同会社galleryMain)

各作家のステートメント

「ごっこ遊びパートⅡ」トミコ
「コーヒーの苦さが染みる朝には、さようならを」平岡真生
「コーヒーの苦さが染みる朝には、さようならを」平岡真生
「コーヒーの苦さが染みる朝には、さようならを」平岡真生
「何もないからだよ」松本悠
「何もないからだよ」松本悠
「Objectscape」根来真輔
「Objectscape」根来真輔
「Familiar Strangers」吉田晴彦
「Familiar Strangers」吉田晴彦
会場全体

インスタレーションという形式上、写真では表現できないことが多くあります。会場では映像や音、光、外部の環境などを取り入れた作品が展示されています。ぜひ実際に足を運んでご覧いただけると幸いです。

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