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パッケージデザイン~完全自動生成の可能性~

はじめまして、インテージの谷と申します。
昨年の9月から中途でインテージに入社してようやく1年が経とうとしています。
実は前職は伝統工芸のメーカーに勤めていたため、マーケティングリサーチ業界としてはまったくの初めて。
ズブのデータ素人です。業界について、勉強の日々です。
 
こんな右も左もわからない私は、クリエイティブディレクターの任を拝命しています。
主には販促に関わる制作に携わっているのですが、「こんな何もわからない人がインテージのサービスの販促に貢献できるの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
 
私も正直やってみて気付いたのですが、「何もわからない方が逆にいい」ということもある、ということ。
 
世の中には調査やデータに不慣れな人もたくさんいます。そうした中で同じく「わからない」私がインテージとの架け橋になれることが多々あるのです。
 
私の担当回では、データが苦手の人でも楽しめる記事をご紹介しながら、
リサーチの意義やその価値など、自分が感じ得たものを徒然なるままに
お伝えできればと思います。
 
記念すべき第1回はこちら!
「パッケージデザイン 完全自動生成の可能性」(バーン!)
 
なかなかロマンのあるタイトルですね!
内容も実に明快で楽しいです。
 
要はAIに過去のパッケージを学習させて、未来のデザインを生み出そうという試みです。
やがてはゼロベースでのデザイン開発も視野に入れているのだとか…
なんだかドラえもんの世界観でワクワクしますね。

こういう風に書くと「デザイナーとしての矜持はどこにいったんだ!」と憤慨する人もいるかもしれません。とかく、クリエイティブな仕事はその案件にどれだけ汗水を流したか、みたいなところに価値を感じがちですから。
 
しかしながら、デザインワークってやっていると、めっちゃ時間をかけた1案目より、
20分でまとめた2案目の方が、肩の力が抜けていいものになっていることが往々にしてあります。ではその1案目が無駄だったかというとそうではなく、一度1案目で「完成」させているから、2案目で力を抜くことができるのです。
 
だから、デザインもがちがちに力を込めて時間をかける「1案目」をAIに量産してもらって、力の抜けた状態で取り組めれば本当に価値のある提案に繋がりやすいのではないかと。
 
クリエイティビティは脱力した状態でこそ発揮できるのです。実際はどんなビジネスにも同じような感覚があるのではないかと思います。

こんなデザインが欲しい、と話しかけたらデザインデータが生み出される夢のようなマシンが開発されるといいなあ…!
 
ところで、この自動生成やAIのミソとなるところは何か、というと「集合知」みたいなところにあるのではないかと私は思っています。インターネットもそうですよね。世界中のいろんな識者たちがその知識や知恵を置いている場所。
(そこからいかに素早く、必要なものを抽出し、並べるか、という整理力、それがAIのとてつもなくパワフルなところなのですが…)
 
インテージがこうした最先端のテクノロジーに携われるのも、
普段から集め、蓄積しているデータ(集合知)のおかげなのだと思います。

そしてそれは、社会情勢などにより常に変動する「生きた」データです。
物事の流行り、廃りはそこに人が生きているから起こる。インターネットや書籍には落ちていない生活者の「生きたデータ」の収集、これこそがマーケティングリサーチの意義なのだと最近私は感じています。
 
インテージはそうした「生きた」データに基づき、
どういったものを作ればいいのかなど、未来の価値ある提案に繋げます。
プロジェクトの走り出しからインテージが伴走することで、
実は、まったく何もないところでうんうん唸っているより、
かなり前進したところに立てるのだと思います。
 
AIによるデザインの完全自動生成といえば、なかなかに夢のある話ですが、
意外に今もすでにデザインやものづくりに直結しているのがマーケティングリサーチです。
 
ペンを握る前に、まずはデータに触れるところから。
マーケティングリサーチは「ものづくりの出発点」でもあると、私は思います。