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握りこぶしをつくって星を探してみよう

こんにちは。星空案内人のまいの(mai-no)です。

握りこぶしをつくれば星がたくさん見えるとか、星座が全てわかるといった特殊能力ではないけれど・・・!
誰かと一緒に星を探す時に伝えやすい方法があるので、今回はそのお話をしたいと思います。

「あそこの星」を伝えたい!

星は粒々なので特徴をつかむのはとても難しいです。
この広大な夜空で「あっちの星」と指を差しても「どの星のことを言ってるんだ…」となります。
星の色のちがいでも説明できますが、目が慣れてくるまではだいたい白っぽく見えますし、色の感じ方は個人差がありますよね。

例えば、「あの家の屋根から5cm上の星!」「あのオレンジの星から右斜め10cm!」みたいに定規で測ろうとしても、腕の長さが人それぞれ違うのでズレが生じてしまいます。暗いところで星を探すので、星空に定規をかざしても見えにくいですよね。

そこで私は、握りこぶしをつくり、「グー〇つ分」「こぶし〇つ分」という表現で星の位置や星と星の距離をお伝えしています。

こぶしを使う良いところは?

自分の目線にこぶしがくるように、きちんと腕を伸ばせば誰でもできること。そして、子どもがやっても同じこぶしの個数になることです。大人はこぶし3つ分だけど、子どもの手の方が小さいから6つかな〜という考えが不要なのです。スゴイ!

木や目立つ建物の上からこぶしを繋げても大丈夫です。
「あの電信柱の上からこぶし5つ分のところにある星!」と説明すると、相手もとてもわかりやすいですよね。
「宙王に、俺はなる!」そんな勢いでこぶしを空に向け、たくさんの星を探してみてください。

満月ってこぶし何個分だろう?

細かくお話すると、星と星の見かけの距離は「角度」で表します。「水星の高度は約10°」「月と木星の離角は1°」というふうに使います。
こぶし1つ分は約10°、人差し指1本で1°、ピースをして約5°など、手を使った表現方法はたくさんあるので、気になる方は調べてみてください。

ちなみに、満月の見かけはどのくらいの大きさだと思いますか?
こぶし3つ分?1つ分?
…実はこぶしで表現するには大きすぎるほど!1°の半分、0.5°しかありません。人差し指の半分ほどの大きさです。思っているより大きく感じましたか?小さく感じましたか?

実は5円玉の大きさも0.5°なので、満月の日に5円玉を持ってしっかり手を伸ばして穴を覗いてみてください。穴の中に月がスッポリ入ってとても面白いですよ!


文:まいの(mai-no)
星空案内人
千葉県出身。本職を星空案内にしたい、明るさと元気が取り柄の看護師。
宇宙や星も大好きだけれど、食べ物・音楽鑑賞・書道も大好きです。

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