アイアムアヒーローを読んで

丁度、コロナウイルスが日本で蔓延する1月下旬頃にアイアムアヒーローを買っていたので、読んでみた。ブックオフでたまたま安くなってたから買ったのだけど、まさか現実にパンデミックが起きるとは、、、知らない人にざっくりストーリーを説明すると、世界中が「かまれるとゾンビ化するウイルス」でパニックになる中、中年漫画家・鈴木英雄がたまたま競技用の銃を持っていたことから、ゾンビと戦ってヒーローになる漫画ですね。

以下、ネタバレすると、感染したゾンビ人間は、個人では意思を持ってないんだけど、全体では一個の意志を持つ社会的昆虫(たとえばコロニーを有する蟻とか蜂みたいなやつ)として行動していて、最終的には日本中のゾンビが巨大ゾンビに吸収されていくっていうのが面白い所。多様性を捨てて、一個の存在に融合するのがポイントで、これってEVAの人類補完計画のゾンビverともいえるような展開で、デジャブ感がすごいわけです。ただ、巨大ゾンビ内の意思疎通が2 ch風のスレッドになってたり、主人公や取り巻きが「日本中がパンデミックなのに感染しなかった人々=オタク・ひきこもりなど」で会話の内容や雰囲気がマニアックっていう所なんかは違うけど。それにしても混乱状況で活躍している主人公がモテモテなのがうらやましい。これは、非モテはパンデミックでこそ活躍すべきということなのか、、、

この、パニックに意外とオタクたちが対処できてる展開は置いておくにしても、意外と家から出ないっていうのは、そんなに悪い選択じゃないのかもしれない。引きこもりが主人公の作品だと、ローゼンメイデンがあるけれど、時代の変化が在宅ワークとかを進めるのは必然だし、これからもっと作品できてくるんだろうな。

それにしても、コロナも怖いけど、ゾンビ化するウイルスはもっと怖いな。手洗いうがいで防げるかようわからんし、マスクどこにも売ってないのは、ある意味で人間の方が怖いのか?とも思ってしまう。色んな説もあって混乱している。状況が良く分からないうちは、下手に動かないっていうのが生き残るコツで、ホリエモンなんかが経済活動に支障が出るのはまずいっていうのも一理あるか知らんけど、とりあえずは収束するまで引きこもりにシフトできる人はシフトする感じで良いのではないかと思う。

あと、コロナウイルスに意志があったら面白いなというのは、漫画を読んで適当に空想した。ウイルス自体に意志が無くて、宿主の行動に影響を与えるという点で、寄生獣でも提示されているテーマでもある。言語がウイルスと似ているみたいな説もあって、人間の行動に影響を与えて、感染者と非感染者で行動に差異が生じるのは、ウイルスだと。そういう意味では、宗教とか、学校とか、所属するグループとか信仰対象で行動が変わる点は、ウイルス的だと言える。そう考えると、「コロナウイルスとは、引きこもり・在宅ワーク促進ウイルス」という認識でもあながち間違ってないし、働き方改革を進める意思を全体として持っているという見方もできるな。勿論、死者が出ているくらい危ないから、蔓延しないでほしいけど。

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