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日常の業務をかき分けて第二領域を確保せよ

【緊急ではないが、重要なこと】、有名な時間の4つに分けた領域で第二領域と呼ばれるものだ。

緊急ではない、ここが落とし穴で文字通り、急いでやる必要はないのだ。

いわゆる第一領域【緊急かつ、重要なこと】で日々の業務、作業に忙殺され、その処理が済んだら第三領域【緊急だが、重要でないこと】の無駄な会議への出席や無意味な接待や付き合いで1日に使える自身のリソースは使い果たされ、わずかに残った気力、体力は当然、第四領域【緊急でもなく、重要でもないこと】のSNSやゲーム、ダラダラとした時間で自分をもてなしてやらないと、とてもじゃないが明日への活力が湧き起こらない。

では、【緊急ではないが、重要なこと】の第二領域はいつやるか。

こんな忙しい一日のスケジュールに組み込むなんて無理だ、という声が聞こえてきそうだが、ここまで読んだ方ならお気づきだろう。削れるのは【重要でないこと】、すなわち、第三と第四領域になことは明白だ。

第三領域に関しては他人も絡むことがあるので、ある程度の調整が必要になってくるが、事前の準備や、相手の認識を変えることで少しずつ改善されていくことも多いかと思う。

例えば、会議や会合は避けられないようであれば、主導権を握り、ポイントを定め、長引かないように自ら設定してしまう、細かい業務や書類の作成などは極力他の人に任せてしまう、など小さな工夫で全てとまではいかないが、時間を作ることは可能になってくる。

その他に、私が実践していることのひとつで、とにかく電話やメールなどの処理をため込まず、その場で処理することを心掛けている。この類の作業はため込んでしまうと認知能力を奪われ続け、仕事の効率が下がり、余計なミスを誘発してしまう。できるだけその場で処理し、任せられることは他の人間にふり、断れることは断り、100人斬りのごとくバッサバッサとその場で処理するに限る。

この習慣が身に着くと1日の中で1時間~2時間程度は時間が確保できるようになってくる。ホッとしたのも束の間、そこで第四領域に意識がいかないよう、注意が必要だ。SNSや動画の閲覧などをするために空けた時間ではない、あくまでも第二領域【緊急ではないが、重要なこと】にあてるための時間を確保したのだと心しておこう。

ただ厄介なのはいわゆる第二領域は誰に頼まれたわけでもなく、自身が将来のために粛々とこなしていく作業になるため、成果がわかり辛く、他人からの評価を期待できない修行のような時間になる。そのため、何のためにやっているのだろう?、この時間が本当に成果につながるのだろうか?、という疑問がいつもつきまとい、心が折れて第四領域に落ちていってしまう人が非常に多い。ある種、変態の領域なのである。

だがしかし、普通の人が脱落していく作業を自分だけが続けることができたなら、それは将来、大きな武器になる。やっても無駄、やり続けて成果がでなかったら、という不安を払拭し、他人の目を気にせず邁進したものにしか到達できないステージが必ずある。

自己満足に近く、成果も保証されない第二領域にどれだけ時間を費やしたかがその後の勝敗を決めると断言していい。第二領域の効果は絶大だが、継続するのは極めて難しく、精神的にもしんどい。ただやった先にしか手に入らないものがあるとしたら、あなたはわざわざ第二領域に時間を割くだろうか?

成果物は種を蒔き、時間かけて育てていかないかぎり収穫することはできない。その成果物は必ずしも満足のいくものに育つとは限らないが、いつの時代もやる人はやる、やらない人はやらない、ただそれだけのことかもしれない。

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