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VOCALOIDの魅力はどこにあるのか(前編)
ボカロ曲(VOCALOIDを使って作られた曲)を聴いたことはあるだろうか。
「VOCALOID」というのは、ピアノをはじめとした楽器生産で有名なヤマハ株式会社が開発したボーカルシンセサイザーの総称である。市販のライブラリを読み込ませることで、様々なキャラクターの声で自由に歌わせることが可能なソフトウェアだ。
中でも有名なVOCALOIDに「初音ミク」(クリプトン・フューチャー・メディアが開発販売)がおり、有名な曲では、「千本桜」「Tell Your World」「砂の惑星」などがある。
ちなみに、「砂の惑星」は米津玄師の曲(メジャーデビュー前に使われていた、ハチという名義での作品)である。
なぜ、VOCALOIDはここまで流行したのだろう。いくつか理由を考えてみた。
まず、第1の理由はやはり「手軽さ」だろう。
曲を作ろうと考えた時に、「誰が歌うのか」は大きな問題だ。曲を作る時には、曲のイメージに合わせた声を持つ人に依頼するか、もしくは、歌い手の声に合わせて曲を作ることになると考えられる。
VOCALOIDなら、その問題は解決される。自分が作りたい曲を作り、そしてその曲に合わせたVOCALOIDを選ぶことができる。これによって、作った曲を世に出すことは格段に手軽に、簡単になった。
次に、インターネットの発達がある。
2004年に発売された初代VOCALOIDは、発売してから数年はあまり認知されなかった。しかし、2007年にVOCALOID2に対応したライブラリとして「初音ミク」がリリースされると、この声をメインヴォーカルとした曲がニコニコ動画上で数多く発表されるようになり、その知名度は上昇し多くの人に知られることとなった。
さらには、VOCALOIDの販売戦略にも理由がある。
例えば、初音ミクはVOCALOIDとして発売されただけでなく、キャラクター設定がなされている。その上、非営利かつ無償の場合に限り、キャラクターの二次創作物への利用が許諾されている(詳細は下記のリンク参照)。
これにより、メディア露出や2次創作の活発化が図れたこともVOCALOIDの普及に大きな影響を及ぼした。
以上のような理由でVOCALOIDは普及したと考えられる。今後もどのような音楽や、それ以外の創作物が生まれてくるのか楽しみだ。
長くなるので今回はここまで。次回はVOCALOIDの魅力について語りたいと思います。御拝読ありがとうございました。
藍出 青人(論説委員・高校1年)
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