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11月の日記

2020年も残り約1ヶ月で終わる。
時間は砂時計のようにあっという間に過ぎていってしまう。
来月そして来年もこうやって過ぎていくのだろうか。
もうすでに記憶が曖昧だった。
忘れないうちに今年を振り返ってみる事にした。

コロナで初めての休校を味わった3月。
耳にするニュースはコロナの話題で持ちきりだった。
念のため、先輩の大学合格祝いは色紙とLINEで済ませた。
長い春休みだった。

とうとう国が緊急事態宣言を出した4月。
学年が変わったことで、ある問いが僕の中で生まれた。
今、自分はどうやって生きればいい?
答えは分からなかった。自分に出来ることなどたかが知れている。
僕は学校の指示を待った。宿題や予定表が届くまで。

緊急事態宣言が延長された5月。
目標を持てず単調な日々を送った。
この時のことはあまり記憶に残っていない。
覚えているのはzoomで友達と話せた時、楽しかったこと。

学校がようやく再開した6月。
僕は期待に胸を膨らませて登校した。
ほぼ3ヶ月ぶりに話す同級生達。
すぐに前のように話せるか不安だったけど、大丈夫だった。
みんな形は違ってても「苦しさ」を抱いていたから。僕と同じように。
彼らはコロナ以前と変わらず接してくれる。それが僕にはただ嬉しかった。

そして11月現在。
コロナ以前の忙しい毎日が戻ってきている。
文化祭、定期試験などのイベントを抱えて。
僕は今、あの時と違って目標をもっている。
自分だけのための目標じゃない。
友達や部活動の仲間と協力して画面の前の誰かに届けること。
今の自分に出来ることはそう多くはない。学生だからこその限界もある。
でも伝えたい。
「苦しい」や「楽しい」を共有出来るって幸せなことだ。
どちらの気持ちも生きていく上で必要なのだから。

明日になって色んなことを忘れてもこれだけは覚えていたい。

こーる(生徒編集委員・高校1年)

Photo by Waldemar Brandt on Unsplash


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