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【人生劇場#56】未知の学問、世界遺産学に挑む佐々木あみさん

-人生劇場-
10人集まれば、10の生き様がある。
様々な分野の方をゲストに迎え、”人生”について語ってもらいます。
時には質問をしたり、みんなで対話を重ねたり。
そうしてひとつの空間をつくりあげていく、
60分のライブイベントです。

はじめに



こんにちは、はじめまして。安澤ももといいます。

とにかく面白いと思うことに飛び込んでみたくて、そうすることで特別な何者かになりたいと思っている自分がいるなとすごく思う。
人生劇場のライターも運営も全部初めてで、何もわからないけれど、初めて参加した人生劇場に衝撃を受けすぎて、運営やってみないかという声にふたつ返事で参加してしまった。
 
この人生劇場の議事を書くに当たって参考にするために、先輩方の書いた議事録を読ませていただいた。そこには参加者自身が感じたこと、その人について、本当に率直に思ったままなんだろうな、(いや思ったままでこんなきれいな言葉になるのだろうか)というものしかなくて、とても人間らしい、温度があって、それを読むことで記者についてもしることができるようなもので。型とか考えずに書いてみようと思った。思ったことをそのまま描いて発信するって結構自分をさらけ出すということで、すこし怖いような気もする。でも、そのほうが面白いのかもな。ということでそろそろ始まります。
 

世界遺産学を学ぶ大学院生


 今回のゲストは未知の学問、世界遺産学に挑む、農学部出身のなかむら旅館でバックパッカーをしていた「ささき あみ」さん。なかむら旅館店主の「来たら良いじゃん、うち」を真に受けて海士にやってきたそう。
「私、3回くらい聞きましたもんね 徹さんに いいんですか!ほんとに行きますよ!当てにしますからね!って」
この人すごい。ここを聞いただけでも自分の興味を持ったことへの真っ直ぐさがレベチなんだなと、びっくり。
茨城出身のあみさんは周りになかった海と山が好きで大学は農学部に進学。大学卒業に必要な最後の単位をとるために、、どうせならやったことない、やらなそうな講義を受けてみよう!と思い、世界遺産学の講義に参加。
教授「この写真のどこが世界遺産だと思いますか?」

出典:https://www.club-t.com/ct/kanko/guide/kokunai/info/k_196/k_196_000.jpg

田んぼや石垣と合わさったり、冬には雪だったり、その景観そのものが美しい白川郷。実は世界遺産に登録されているのは合掌造りの屋根の部分だけなのだ。「このとき思っちゃったんですよ。世界遺産おもろ〜〜って。」衝撃を受けて講義終わりに教授へ感想を伝えたところ、話が盛り上がって、「うちのゼミ来てみない?」と誘われたあみさん。農業機械系の会社への就職先にも決まっており進路には悩んだそうですが、、

自分がやりたいことって?

世界遺産学の授業を受けた際、「変化するもの、しないもの」の二面性を保つこと、そしてそれらを未来に繋げていくことの大切さを感じたあみさん。その時に抱えていた、一部の大規模農家に注目した 機械を単純に売ることへの違和感や、実際に働いていた農家さんの「自分の愛する土地がずっと続いたらいい。そうしたら嬉しいのにな。」という言葉が心に残っていたこともあり、就職ではなく世界遺産学を学ぶという決断をしたということでした。


「自分がやりたいと思うもので誰かが持っていたときに一番悔しいものだけは持っているといい。
なんでもかんでも手を出しすぎてしまうと、何者でもない自分になってしまう。その時は違う方向に進んでも最終的にやりたいと思っていたことができることもある。自分自身のやりたいこと・好きなことについてアンテナだけ貼っておくといい」

生徒からの質問に答える中であみさんはこんなことを言っていた。
島前校生あるあるとしてよく耳にするのは、「何かをやらなければいけない」という焦り、プレッシャーから、いろんな活動に参加しまくってパンクしてしまうということだ。やっぱり島前高校って周りからの「島前校生ってすごい」といういい意味でのレッテルのようなものがある。それに答えようと色々なものに手を出したくなってしまうけれど、ときにはあみさんが言うようにアンテナだけ貼っておくのも大事なのかもしれない。

最後にあみさんから高校生へ向けて一言お願いします、という案内人の言葉にあみさんは

「どんな人生でもいいから、この場所に戻ってきて話したくなるような人生を歩んでほしい」

というメッセージをくれた。海士を離れて、また戻ってきたときにお世話になった人に、友達に、地域の方に話したくなるような人生。貴方は「話したくなるような」人生をどう創っていきますか?

あとがき


自分のことについて、世界遺産について話すあみさんの目はキラキラしていて、こんなふうに自分のことを話せるのってすごく素敵だなと思いながらお話を聞かせていただいていました。私も、自分の活動を、人生を胸を張って話せるような大人になりたい、そう思わされた人生劇場でした。ありがとうございました。
 


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