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大学のサークルの存続危機ってどういうこと?って話。

 大学の楽しみのひとつにサークル活動がある。昔は、大学では勉強せずにサークルばっかりやっていた人も多いように思う。何がやりたいかわからないならそれを見つけるために大学に行け、そして友人を作れとよく言われたものである。大学に行って、サークルに顔を出して友人や先輩後輩たちと過ごし、その後アルバイトに行く。そんな生活を今の40代半ば以上の人は過ごしていたと思う。それがこのコロナ禍で存続危機だという。

 そもそもサークル加入率自体は減少傾向にあった。大学が主催して新入生歓迎イベントを開き、友人を作らせようとするなんていうのは昔は無かった。結局そこで知り合った人たちと少数のグループの中で大学生活を終えてしまう学生が多すぎるので、大学側が頭を悩ませるなんてことが最近は多かった。ただ、この傾向はちょっと前から見られ、今ではLINE交換で済む話しが、LINEがまだメジャーでは無かった頃は、新入生歓迎イベントで大学側が自己紹介カードを用意してメールアドレスを交換したりする仕掛けを用意していたらしい。そんな状態だから、サークルの加入率は減少しており、全国大学生生活協同組合連合会が2020年に30大学11,000人余りに調査したところによると、1年生のサークル加入率が、コロナ前の2019年が82.8%であるのに対し、コロナ禍1年目の2020年は48.7%と34.1ポイントダウンし過半数割れを起こしている。

 そもそもリモート授業になって、大学に通うことができない時期がほとんどだったことに加え、体験的に加入したとしてもリアルに新歓コンパ等は開かれるわけもなく、ミーティングにzoomで参加するだけ。先輩たちは仲良さそうだが、その輪にも入れず同期の1年生にもそもそも顔見知りがいないので、結局フェードアウトしてしまう。そんなこんなで定着率が非常に悪く、また、新歓コンパ等だけではなく、先輩から後輩への技術的指導等もろくにできない状態でこの2年間が過ぎているため、サークルに下級生がいないという人の問題と、伝統の承継ができないという2つの問題が発生しており、大学のサークルは消滅危機にあるということらしい。

 人が社会性を保つには、人の中で生活することが大事であり、コミュニケーションを取っていかないとダメだということだと思う。今は大学自体が高校のようになっており、講義への出席も厳しく取られたりする。また、コロナでクラスターを発生させれば、社会から非難されるリスクが多分にあるため、大学としてはリモート授業とリアルの授業を並行させて密を防ぎ、サークル活動自体も当面は厳しく制限をせざるを得ないだろう。そうなると、サークル活動自体が廃れていってしまうのではないか。友人を作る機会も限られている今の状態は本当にかわいそうである。同年代(同学年)としか付き合いがないと就職して社会に出てからギャップに戸惑うことになる。そういう意味でも、どうにかしてサークル活動が活発にできるように工夫してもらいたいものである。

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