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教室の席自由化!慣習の「意義」を考えるー

先日、小学校で4年生理科「月や星の動き」の授業を行う機会がありました。
半月の動きの仮説を立てて仮説を立て、観察・考察する学習です。

しかし、当日はあいにくの曇り。月など、姿形も見えません。
最近は雨や曇りが非常に多く、ずるずると引き延ばしてもあまり良くないな…という状況。
そこで、子どもたちに聞いてみました。

「今日は曇りだけど、教科書のこの勉強をしたい。どうしようか?」
「タブレットで調べればいいと思う!」

この授業では「仮説形成」→「観察」→「結果」の流れで、月がどこから昇ってどう沈むのか、たどり着くことが目標。
「観察の方法」にはあまり踏み込めませんので、あとで補足。

いざ、調べ学習!の前に、タブレットを忘れた子ども、バッテリーが0%となっている子どもがいました。
その子たちから、「ちょっと席を移動して、あの子と一緒に調べ学習をしたい」と提案が。
全体で「調べ学習のルール(関係ないことをしゃべらない、調べない、必ずノートにわかったことを書く)」を共有して、「席移動OK」で調べ学習が始まりました。

「席移動」は特に新型コロナウイルスの感染拡大以降、あまり推奨されていません。
また、教室の統率も取れづらくなる懸念があります。
ところが。この教室では、「特別な支援を要する子ども」が、仲の良い子のところに移動して、その子と「学ぶ」姿が見られました。
仲の良い子どもがわかったことなどを「教え」、ノートに記入します。
全員が目標に達することができた授業となりました。

民間企業では、固定席を設けない「フリーアドレス制」を導入している企業が増えています。
これには、「コミュニケーションの活性化」や「省スペース化」などのメリットがある、と言われています。
大人が実施するなら、ルールさえ明文化すれば子どもでもできるー。
そう感じた2時間でした。大人ではOKなのに子どもはダメ。その壁を減らしていき、より学びやすい「学校」になれば、と思います。

(文責:いつも腹ぺこ S )

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