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ここを見れば美術展の予算規模が一目で分かる(さて、どこでしょう?)

美術を語る際にお金の話をするのは興ざめかもしれませんが、美術館運営にお金がかかるのは事実です。

最近「ここにこれだけお金をかけられるってことは、予算規模が相当大きいってことだよなぁ」と気づいたことがあります。

なんだか、わかりますか?

それはWEBサイトです。ホームページですね。

たかがWEBサイト、されどWEBサイトです。
先に実例を挙げてみましょう。

公立美術館などでは、美術館公式サイトの1ページとして展覧会情報を出すのが普通です。下の例を見てもらうと、「あぁこういうことね」と意味がわかるかと思います。

■練馬区立美術館

■板橋区立美術館

■渋谷区立松濤美術館

いずれも、URLをみればわかるように、美術館のドメインがあって、そのサブページとして展覧会情報ページが作成されていますよね。
ページデザインの自由度は高くないので(サイトのテンプレートにはめていく)、言ってしまえば誰でも作成・更新ができるようなものです。

では、予算規模が大きな展覧会だとこれがどうなるかというと、

「展覧会(企画展)専用のWEBサイトを立ち上げる」

のです。

これも先に実例を挙げましょう。国立系が多いです。

■トーハク「古代メキシコ展」

■トーハク「やまと絵展」

■東京都美術館「マティス展」

■国立西洋美術館「ブルターニュ展」

■国立新美術館「テート美術館展」

■奈良博「南山城展」

さすがに、どれもカッコいい!!

各公式サイトの最下部にあるコピーライト表記を見ると、以下のような感じ。

© The Asahi Shimbun, NHK, NHK Promotions Inc.
© Tokyo Broadcasting System Television, Inc.
© 2023 The Yomiuri Shimbun, NHK, NHK Promotions Inc,
Copyright © Nikkei Inc.

ようするに、共催に入っているメディア(新聞もしくはテレビ)がこうしたプロモーションを担当しているってことです。

それぞれの企画展サイトのURLを見てください。「yamatoe2023.jp」とか「bretagne2023.jp」とか、どれも展覧会のために、独自ドメインを取得しているんですよ!
(期間限定サイトなので1年後に、上記のリンクを踏んでも「このページは存在しません」になると思います、多分)
(ただ、これは版権も関係してます。図版の使用が展覧会期間だけ許可される例も多いので、閉幕と同時にサイトを閉じる必要があるわけです)

ドメイン取得、サーバー代、そして何よりWEBデザイナーの作業費。これらで100万円は優に超えるでしょう。情報拡散のためのSEO対策やSNSでの広告費も含めたらもっとか。あらためて考えるとすごい話だ…。

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ま、今回は軽い小話でした。

おしゃれでカッコいいWEBサイト(スクロールすると、あちこちゴリゴリ動いたり!)はもちろん素敵ですが、まぁそれが必須というわけではありませんからね。

それが良い展覧会の条件になるわけではないので、参考程度に。
(とは言え、WEBサイトにこれだけ予算が割けるということは、会場造作費も、図録制作費も、ということですけどね)


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