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コロナ時代における新卒同期とのコミュニケーションの実態

 社会人になって約2か月が経過した。全ての新卒社員を対象とした全体研修を終えて配属先での業務を開始し、働いていることを日々実感している。果たして、この会社で自分はどれだけ成長できるのだろうか。新たな環境への期待は大きなままである。

 しかし、新社会人としての生活を謳歌するには大きすぎる障壁がある。コロナによる制限である。そもそも、自分たちの代はコロナに様々な機会を奪われてきたと思う。就職活動は急遽オンラインにシフトし、学生生活の最後の1年間は大学に行くことができなかった。卒業旅行で海外に行くこともできず、入社前から同期とのネットワークを構築することも叶わなかった。そして、入社後も自宅で研修を受け、仕事をする日々が続いている。

 私が入社した会社の同期は40名前後である。最初の1か月は40名全員で研修を受けた。コロナがなければ1か所に集まって開催されたはずの研修である。確かに、インプット中心である研修内容に関してはオンラインでも問題はなかった。講義を聞き、多少やりづらさのあるグループワークや発表に取り組むだけならオンラインで問題なく、実りのある学びを得られたと思う。同期とのコミュニケーションも図れたし、全員の顔と名前は憶えられた。

 しかし、それ以上はないというのが現実である。「新卒の同期は大切にしろ」とは、よく聞くセリフである。新卒入社した会社の同期が、同年代で仲良くできる友人を作る最後のチャンスであると言うし、会社で仕事を進めていく上でも部署を超えた協力関係を築くことができると言う。しかし、我々の代にはそのようなものはあまり期待できないかもしれない。コミュニケーションが浅く、「グループワークを共にする仲間」程度にしか仲を深められなかったからだ。

 友人の話を聞いていると、同期間で飲み会等を開催できている会社もあるようだ。原則出社の会社であれば、同期間のコミュニケーションが促進されるという側面もあるだろう。こればかりは入社した会社の環境次第で、それは運なので仕方がない。しかし、同期とのネットワークが不十分なまま仕事を続けていくことに一抹の不安があるのも確かである。

 この先、コロナが収束に向かうと同期間ネットワークは強化されるのだろうか。ワクチンの接種がこのまま進めば、今年中に社会状態が劇的に改善されることもありそうだと、イギリスやアメリカを見ていて思う。そうなった際に、入社から数か月が経過していても同期とのコミュニケーションを図ることは可能だろうか。

 なかなか読めない部分ではあるが、頑張りたいと思っている。同期は大切、それは間違いのないことだ。既に各部署に配属され、散ってしまっている同期たちではあるが、コロナが収束すれば改めて飲み会を開催するなどして、仲を深めるきっかけを作りたい。コロナによって多くの機会を失ったわけではあるが、今は自身を成長させる時期だと考え、精進することに集中しようか。

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