![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/33817398/rectangle_large_type_2_bfe39cef1d20e17b638be2a1a02d5b6c.png?width=800)
【爆裂】世界経済と楽器価格【値上げ?】
今日は世界経済が楽器の価格に影響しそう!!というお話です。
まず結論
①異次元の金融緩和によって貴金属の価格が上昇→楽器材料の値上げ
②インフレターゲットによる海外物価の上昇→楽器相場全体の上昇
③マジで新品管楽器買うなら今買っておかないと爆上げくるよ!!
金価格が爆上げ
最近、金の価格が爆上げしてるのをご存知ですか?
チャートを見れば一目でわかるので見てみましょう。
どん!
こちらは田中貴金属が出している金価格の推移ですが、ここ5年の間で1.5倍程度上昇していることがわかります。
2015年、浦ちゃんが海の声を歌ってたころに10万円だったものがいつの間にか15万円に!!みたいなことなのでそれはもうびっくりです。
しかも、この値上がり基調はまだしばらく続きそうなんです。
なぜ金価格が爆上げしているのか
これは、新型コロナウイルスの世界的流行が原因です。
不思議な話ですが、パンデミックで世界経済が危機に落ち入ったことが金価格の上昇につながっています。#風が吹けば桶屋がもうかる
つまり、仕組みとしてはこうです。
①コロナが流行って世界経済が死にかける
②日本銀行やFRB(アメリカの日銀)が経済を助けるためにお金をばら撒く
③世の中にあるお金の総量が増えるので限りある資源(金)の価格が相対的に上がる
③のところが少し難しいかもしれませんね。簡単に言えば、みんなが持つお金の総量がじゃぶじゃぶ増えてお金の価値(希少性)が下がる。
逆に金の希少性は変わらないので相対的に金の価値が上がるわけです。
出典:幻冬舎GOLDオンライン
詳しくはマネープラスさんのこの記事とかがわかりやすいのでおすすめ。
そして、価格上昇は金だけに留まらない!
金が使われる楽器なんてハイエンドの一部だから大丈夫でしょうよ。私は関係なーい!
とは言ってられない衝撃の事実もあるんです。
金融緩和による希少性の差によって金価格が上昇しているということは、そのほかの貴金属にも影響してくるのです。
もちろん、銀にも。
こちらのグラフも田中貴金属さんが出している銀価格の推移ですが、これはやばい。
たった1年足らずで急上昇して価格が2倍近くになっています。#マジでヤバイ
これは、金が爆上げした影響で銀をはじめとする他の貴金属の価格も引っ張り上げられた形ですね。プラチナ価格なんかも同じように上がっています。
余談ですが、金や銀などの現物が存在する商品のことを投資の世界ではコモデティと呼びます。#農業商品とかもね
通貨の価値が下がっているので、このコモデティの部門が全体的に押し上げられているようなんですね。#面白いところではビットコインとかも上がってます
つまり、材料費が高騰するから楽器も値上げ
という結果になるんです。おそろしい。
実際、日本が世界に誇るサックスメーカーのヤナギサワも金メッキ仕上げの大幅な値上げを予告しています。
例にあげてみると、
アルトサックス A-WO20GP ¥980,000 → ¥1,100,000
テナーサックス T-WO20GP ¥1,190,000 → ¥1,310,000
みたいな感じ。同じ仕上げで10万円以上値上げはなかなかのインパクトです。#そもそもセレブ価格っていう話は置いておく
今のところ金メッキや金素材のモデルについての値上げに留まっていますが、次期価格改定のタイミングでは各メーカーの主力である銀メッキモデルについても値上げが発表されることはほぼ間違いないとみています。
インフレターゲットと楽器相場
これは、金融緩和とも関連しますが少し別の視点から。
こちらの記事でも触れましたが、海外の楽器メーカーというのは毎年毎年小刻みに値上げをしていくことが多いみたいなんですね。
で、最大手のヤマハも海外ブランドの値上げに合わせて国内流通価格も値上げしていくと。
結果的に日本の物価指数はずーっと変わらないのに楽器価格だけは順調に値上げしていくという業界7不思議がありました。
これ、答えは日本と世界のインフレ率の違いからきてますね。
世界の中央銀行はインフレターゲットといって物価上昇率の目標を2%前後に設定して物価をゆるやかに上昇させていこうとしています。
この目的を簡単に言えば、貯金してても物価は上がっちゃうからお買い物したり投資したりして経済を回そうねというところにあります。#経済が回ると景気も上がる
で、実際はというと。
直近2019のインフレ率をみてみましょう。どん!
出典:GLOBAL NOTE(IMF統計)
左から順位、国名、インフレ率となっています。
米国が順当に世界112位で目標値に近い物価上昇率になっているのに対し、日本はインフレ率0.48。
日本では2013年から2%のインフレターゲットを設定していますが、ずーっと超低空飛行です。#むしろマイナス成長の年すらあった
つまり、
海外の楽器メーカーは毎年価格改定してマジ謎。
ではなく、
世界ではインフレターゲットによって物価全体を戦略的にあげているのに対し、日本の物価が上がっていないことによる相対的な物価の差が海外メーカーが相対的に値上げを続けてるいる”ように見える”正体なんですね。
あれ?日本オワコン?
ちなみに、8月末にあったジャクソンホール会議でFRBのパウエル議長は2%を上回るインフレ率の目指すと発言しました。
要約するとアメリカさんは景気回復のために物価上昇ゴリゴリでやんぞおらぁ!!と言っています。
#日本もがんばれ 。超がんばれ。
まとめ
というわけでまとめです。
①世界のピンチでお金じゃぶじゃぶ。→コモデティの価格爆上がりで材料費高騰
②インフレ率の差で相対的に海外ブランドの価格上昇→国内メーカーも合わせにいって結果相場上昇
ふたつの意味でこれから楽器価格が上昇局面に向かうことが確定してしまいました。
新品の管楽器を買おうと思っているあなた。
間違いなく買い時は今です。
特に金メッキ関係GP仕上げを検討されている方はマジで洒落にならない値上げがすぐそこまで来てますので早めの購入を強く強くおすすめします。
#ちなみに中古のGP仕上げはめちゃめちゃ割安になっているのでおすすめです 。新品価格をみてから中古をみると財布のヒモが無くなりますよ!笑
今日も最後までご覧いただきありがとうございました!!
よろしければサポートをお願いします。頂いたサポートは何か面白いものを買って記事にする原資にしたいと思います♪