好きな事しかできない時代

好きな事して食っていけるなんて
世の中そんなに甘くはねーんだよ
そう考える人は少なくないと思う

でも時代は変わってきたらしい
テクノロジーの進化ってヤツだ

工場が生まれた時に多くの人は失業して
ネットの進化がメディアの在り方を変え
これからAIが単純労働を奪うと言われる

極端な物言いかもしれんけど
やりたくない事はロボットが
やってくれる時代が来るんだ

満員電車で居眠りをする多くの人達も
営業車でサボっているサラリーマンも
ただ突っ立っているだけのバイト君も
いずれは見る事ができなくなるのかも

営業マンよりAmazonの方がよく売るし
オート運転になり車両の事故率は激減し
それにまつわる仕事はいずれ無くなるし

つまり誰でもできる事はやれなくなる
そんな素敵で残酷な時代がやってくる

そして求められるのは
人を楽しませる仕事や
感動を生み出す仕組み

ロボットに感情が芽生えるまでの
わずかな時間なのかもしれないが

当座は人間にしかできない
感情を揺さぶる系の仕事が
求められる時代になるのだ

そうなると価値基準が真逆になってくる
仕事ができるイコール遊びが上手い人だ

面白い事を考えられる人に価値がある
楽しませて泣かせて怖がらせてナンボ

ちょっと想像するとゾッとしてくるな
才能実力主義の極みと言えなくもない

それが何年後なのか何十年後なのかは
わかんないし全く外れるかもだけどさ

でも、それに向かって走り出そうと思うよ
今のうちから楽しい事を追いかけていけば
そんな時代の到来に少しは対応できるかも

そう思って会社を作った
音楽をやるためだけにね
音楽の活動のための会社

時間を確保するために
生活リズムを激変させ

見た目改善のためなら
食べ物の嗜好を変える

世界に飛び出すために
意味もなく海外に行く

人が驚く事を想像しながら
人と違う事を次々とやろう

そして2年が経った今
本当に不思議なもので
あの頃と見える景色や
考え方は全く変わった

いつも不安でビビりながら生きているが
出来ないと思う事はほとんどなくなった

もう続けて少し走ってみようと思う
多分不安とビビりは消えないだろう

そんな気持ちに飲み込まれそうになる時は
意味なく走って何かに囚われておけばいい

狂っていられる事が
酔っ払っている事が
面白くいられる事だ
そんな事を思いつつ

今日も暗闇の中に飛び込む
そんな気持ちで生きている

これを楽しいと言わずして
一体何が楽しいのだろうか

楽しいとは怖いの
裏返しだったのだ

今更かよと自嘲しながらも
そんな人生がちょっと好き

楽しく生きようぜ
これからもずっと