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「ザナドゥおじさん」、執筆のあれやこれや②

そんなわけで初長編の出演者は総勢16人となり、相棒の奮闘が功を奏し小劇場界を支える物凄い役者達が出演をして下さる事になりました。皆様ご快諾して下さったそうで、本当に感謝感謝、有難いの一言に尽きます。
なおのこと、素敵な作品にせにゃなりません‼

不思議なもので、この時くらいから他団体様は大体何人くらいでやってるんだろう~?と思うようになるんですね。
で、Twitterに載っている他団体のチラシ画像の名前を、色々と数えてみる。
すると、意外な事に「16人」という数が実は全然珍しくないということがわかって来たんです。

いや、むしろ多い。
ここもか。
あ、ここもか。
といった具合に次々出て来る。
恐らく脚本家が役を書き分けられるギリギリのところがこの人数なんでしょうなぁ。(私は勝手に、この16人戯曲を執筆した作家の皆様を『16人友の会』と命名させて頂きました)

気になるのはそんな他団体様の上演時間でしたが、全てはわからず。
でも数団体を見る限りでは、2時間強と言ったところでしょうか。
友の会の皆様は苦心し2時間くらいに収められたんだと思います。
(※因みに私の心の教科書【人間風車】は上演時間、2時間30分)

……そう……。

上演時間。

これも大きな悩みでした。
予め言われていたのです、途中休憩無しで2時間以内に収めるようにと。
それに加え全員メインにしたいと思っています、私が勝手に。
16×7=112
まぁ当たり前っちゃ当たり前なんですけど、16人が1人7分喋ったらその時点で112分使ってしまうわけで。
もう、余裕など無いワケで。

全員を良いキャラにしたい。
でも、1人7分くらいしかあげられない。
更に、その7分で面白い物語にしなきゃならない。

この時分には
【鬼・孤島・地獄・研究者】
この辺のキーワードはしっかり固まっておりました。
内容はボリューム満点で7分に分散できる情報量ではないと、
自覚もしておりました。

途方です。
まるで、
「ワンコインで売りたいけど、上にちゃんとしたフカヒレものせたい」
と苦悩しているラーメン店主が如く私は途方に暮れました。
「採算が……とれない……」

日課の散歩で
「…どうすりゃいいんだ…どうすりゃいいんだ…」
と気付きゃブツブツ言い出したのはこの辺からだったと思います。

2h、16人、良キャラ……。

そう、全員良キャラ化計画を止めたらなんとかなるんです。
私は己が勝手に決めた志に、囚われておりました。
これは自分が勝手に決めた事だったんだから、志を律義に守る必要はなかったんです。
フカヒレのっけなきゃいい話なんですよ。ワンコインで販売することのみに知恵を絞れば良いのです。

でも、なんか止めちゃならん気がしておりました、勝手に。
過去の自分の想いを精算したかったのかも知れません。
気分的にはすっかりクサクサ「ふぁっ〇ん志」状態だったんですけどもね、
打開策を探しておりました。

これが最初で最後の長編でも良い。
この素敵な皆さんを、どうにか全員活かしきりたいと。



そんな中、遂に光明を見出すことになります。


老若男女問わず笑顔で楽しむ事が出来る惨劇をモットーに、短編小説を書いています。