見出し画像

「1日100円で生きる」~子どもが生きたい人生を描くためには~

やなえもんさんの「いのちの授業」に参加しました

11/19(金)に、うるま市のvivi cafeで開催されたやなえもんさんの「いのちの授業」に参加させていただきました。
やなえもんさんの講話風景はこちら↓

やなえもんさんのいのちの授業ライブ!

Posted by ペットボックス on Saturday, December 21, 2019

うるま市議の照屋千江美さんにお招きいただき、私も参加させていただきました。

「1日100円で生きる」

やなえもんさんは元々うるま市の職員としてペットの殺処分などに関わってきた中で「いのちの授業」をスタート。そこから様々な現実と向き合う中で子どものいのちを守るための講話活動もされています。

そこで伺った話をご紹介します。

施設にいた小学校低学年の男の子。彼はコンビニでの万引きを繰り返すなどの非行が問題とされていました。

なぜ小学校低学年で彼は万引きを繰り返していたのでしょうか?
彼は毎晩お母さんから100円を渡され、「これで晩御飯にしなさい」と言われていたとのことでした(お母さんは夜は家を空けている様子)。
しかし、それでは当然ご飯を買うことはできません。結果として万引き「せざるを得ない」状況だったようです。

やなえもんさんが彼との信頼関係を築く中で彼に「欲しいものは?」と聞くと、「粉ミルクが欲しい」という答えが返ってきました。
施設に引き取られることで離ればなれになってしまった妹が毎日ちゃんとミルクを飲めているかどうか。彼は施設に引き取られて数か月、毎日そればかりを考えていたとのことでした。

胸が張り裂けんばかりの話ですが、日本全国、そして沖縄にはよりそういった子どもたちが存在しています。
もしかすると、施設に引き取られた彼は「まだ良かった」方かもしれません。地域のつながりが希薄になった社会の中で、こういったケースは誰の目も届かない場合も指摘されています。

https://www8.cao.go.jp/okinawa/3/kodomo-hinkon/shiryou/kodomo-genjou2.pdf

 沖縄県の子供の相対的貧困率は29.9%で、全国平均の約2.2倍にのぼる。
 1人当たり県民所得は全国最下位で、母子世帯の割合は全国で最も高い。
 低所得者世帯を対象とする施策を見ると、生活保護率は全国3位、就学援助率は全国2位にとどまる。

沖縄県の取りまとめた資料を見ても、沖縄には確実に貧困や児童虐待が横たわっています。
また、観光業への依存度が高い沖縄はリンクによると状況が悪化している危険性が高いです。

格差の再生産

・親子関係、夫婦関係がうまく構築できない
・家族に否定的な言葉を言ったり暴力を振るってしまう
・学ぶことの価値を見出せない etc...

他にも様々なものが、「再生産」されることが指摘されています。

GAJYUMARUは「沖縄に生まれた子どもたち1人ひとりが、自分の生きたい人生を描くことをサポートすることで、沖縄の未来を切り拓く」ことをビジョンとして掲げています。

上記のように格差が再生産されることは、子どもが自分の生きたい人生を描くことの最大の障壁だと考えています。

風通しをよくする「場」の必要性

なぜ、格差は再生産されるのでしょうか?

キーワードは「風通し」ではないかと考えています。
各家庭間の風通しさえ良ければ、家庭外からの影響を受けることで格差の再生産を防げる可能性が高まります。

家庭の風通しを良くするためには、保護者が気軽に悩みを持ち寄ったり様々な情報が得られるスペースが必要ではないかと考えています。

私たちは、このようなスペースを「Coparenting Space」と名付けたいです。

改めて、取り組むべきことへのモチベーションを得ることができました。

やなえもんさん、参加されていた皆さん、お招きいただいた千江美さん、本当にありがとうございました。