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【キャリア/転職】終身雇用、安定を捨てた理由③

 前回はチームリーダーとしての経験を踏まえ、転職への経緯についてお話ししました。今回は、転職後から現在に至るまでの経過についてまとめていきたいと思います。転職してから約7年が経ち、その間に3回の昇進を経験し、現在は約200名の部下を持つマネージャー職に就いています。この間、部下の育成や昇進のサポートをしながら、面接官としても100名以上の候補者と面接を行ってきました。私のこれまでの経験は、管理職になりたての方やこれから面接に望む学生にはちょっとしたアドバイスになると思います。

転職する

 日本の転職経験率は6割以下だそうです。けっこう高く見えますがますが以下の記事の中では最下位でした。

  終身雇用制度や年功序列、勤続年数による表彰、学校教育などの背景も影響しているのだと思いますが、記事を読む限り「やりたいことがない」が主要因のようですね。私の父も、良い大学を出て大企業に勤め、定年まで安泰の「王道」みたいなコースを歩んでいましたが、会社が倒産し転職を余儀なくされました。2度の転職をした父を見ていたこともあり、私自身は終身雇用も安泰ではないだろうとどこかで考えていました。自分自身が社会で通用するのか気になったのも、そういったことが理由の一つです。そんな6割以下の人間になってみて、転職先でもそれなりに実績を作ることができたので、少なくとももう一度転職してもある程度やっていけるという自信に繋がりました。それだけでも自己肯定感がアップし、転職して良かったと思います。

0から作る

 転職時の手持ちの武器は、カイゼンのノウハウとマネジメント経験だけでした。10年勤めてこの程度か、という感じですね。忘れもしないのが、エクセルファイルで「これぐらいはVLOOKUPでできるよ!」と先輩に言われたとき、「VLOOKUPって何ですか?」と聞き返さなければならないほどPCスキルが低かったことです。前職はイントラネット環境だったので、社内メールはノーツ、資料作成はPowerPoint、グラフ作成ができれば特段困ることもありませんでした。「井の中の蛙大海を知らず」ですね。

業務の習得はもちろんですが、それ以外にも武器がないと優秀な人たちには敵わないと考え、まずはExcelに慣れるために関数の勉強を始めました。これにはそれほど時間はかかりませんでした。その延長でVBAもかじり始め、専門的なことはできなくても基本の型を習得すればある程度のことはできるのだと学び、現在ではチームで作るファイルの手直しやアドバイスができるレベルにまでなりました。

また最初に配属された部署では鳴り物入りのように入社したので、入社半年も経たないうちに改善プロジェクトのリーダーにアサインされました。結果は何もできず、上司にサポートされる始末でショックでした。そんなこともあったので、一つ一つ目の前の仕事をこなし、スキルアップや業務理解を深めることに意識を向けました。

当時の上司は人とのつながりを大切にする方で、社内でもかなり顔の広い方でした。上司からも人との縁を大事にするように教わりました。教わったことを大切にしつつ、私は人見知りなどがあまりないタイプなので、業務で知り合った方と会話やチャットを通じてつながりを広げていきました。今思うと、このおかげで今のポジションや仕事のスタイルを確立することができました。

 長々と書いてきましたが、何事にも通じることで、学ぶ意思を持って丁寧に取り組めば、大抵のことは人並みになります。私は30代早々に転職し、改めて1から人間関係や業務スキルの習得を進めてきました。様々な経験やストレスはありましたが、順調にキャリアを積み上げてこれたと考えています。外資系ですので、一緒に仕事をしていて消えていった方もいます。私よりも社歴が長い方も短い方もいましたが、少なくとも身近で消えていった方は大きく2つのパターンに分かれます。
①職位や社歴に驕っている。
②現状維持を希望している。
両パターンに共通しているのは、自身の成長に目を向けていない(もしくは過大評価している)ため、組織や会社の成長にいつの間にか置いていかれてしまうことです。

 会社は成長しているので、いつの間にか新たな取り組みが始まっている、なんてことはどんな会社でもあるでしょう。そのときに興味を持ってとりあえずやってみるのか、遠目に「新しいことが始まったな」と他人事のように考えるのか。結局、どちらにポジションを取るかで人生は変わると私は考えています。

まとめると、常に新鮮な気持ちで新しいことに興味を持つこと、ですかね。

管理職になるには

 昇進については別の機会に詳しく記述しようと考えているので、ここでは心掛けていることに絞ってお話しします。前項でスキルを積み重ねることの大切さについてお伝えしました。それに加えて、チャンスがあればとりあえず挑戦することが大切です。前項の最後に書いたことと少し似ていますが、チャンスは全員に平等には訪れません。新しいことや仕事を経験するためには、稀に訪れるチャンスを逃さないことが重要だと私は考えています。

そのため、私はあまり仕事や依頼を断りません。とりあえずやってみて、うまくいかなければやめます。最悪の場合でも、致命的な時間のロスや業務への影響はこれまでに発生していません。失敗しそうだと感じたら、早めに引き返す選択を取ることをおすすめします。偉そうに書きましたが、私も失敗したことがたくさんあります(笑)。

当たり前のことのようですが、多くの人はやる前に諦めたり、できない理由ややらない理由を考えることに時間を費やしています。結果的に何もしないよりも、やれる方法を考える方が効率が良いと思います。この点については上司にもよるので注意が必要ですが、もし上司ができない理由ややらない理由ばかり話すのであれば、その上司はあまり良い上司ではないかもしれません。部下のレベルにもよりますが、基本的には一緒に考え、推進サポートをしてくれるのが良い上司だと私は考えています。私は会社で、マネージャーたちに部下に裁量を持たせるよう伝えています。

まとめると、「とりあえずやってみる」ということです。シンプルですが、この姿勢が重要です。上司に当たる方は「やらせてみる」ことです。さらに、シチュエーショナルリーダーシップを学ぶと、部下に合わせた適切な指導ができるようになるかもしれません。

まとめ

 長々と書いてしまい、まとまりのない文章になっているかもしれませんが、スキルを積み上げ、チャレンジ精神を常に持って業務に取り組むことで、少しずつ昇進することができました。自身の努力と心掛けも重要でしたが、私は最初に配属されたチームや異動後に知り合った方々に恵まれていました。常に成長が求められる環境で、フォローや相談ができるメンバーと知り合えたことはとても大きかったです。コミュニケーションを意識してきたことは間違いではなかったと感じています。

キャリアについて書こうと思ったきっかけは、私のように学歴がなく、将来に不安を感じている方々がいるだろうと思ったからです。ネット上には情報があふれかえっていますが、株高でも景気に対する不安はありますし、いつリーマンショックのようなことが起こるかもわかりません。今年初めにあった地震のような天災リスクも、日本では考慮する必要があります。こうしたことを考えると、将来への不安は募る一方です。

しかし、学ぶ姿勢を持ち、一緒に仕事をする方々へ敬意を持って接していれば、それは結果や評価につながると思います。それで評価されない場合は、会社を変えることを検討した方が良いかもしれません(笑)
敬意を持って接する。を心掛けるようになったきっかけの本を載せておきます。ちらほら載せてる本についてもいずれ詳細を説明したいと思います。


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