転職後9営業日目

社内広報をやるという話で内定をいただいていたが、入社の10日前ぐらいになって急にエージェントを通して「広報部も組織改編があり変化が起きており、新任の部長から改めて入社後の仕事について説明させていただきたい」というメールが来て戦々恐々としていた。
確かに人事異動を見ていて、広報部の部長が最終面接をしてくれた人から変わっているのを知っていたが、なんか大きく話が変わってしまうんじゃないだろうか。

結局入社前日にその場がオンラインで設けられ、聞いてみると「メディアリレーションとかインターナルコミュニケーションでいろんなコンテンツを作らなきゃいけなくて、その制作担当をお願いしたい」ということで、社内向け社外向け両方に関われそうなポジションになっていた。
なんか代理店みたいな仕事だなと思ったが、職務経歴書にはWebの記事やTwitterのコンテンツについての実績を書いていたので、まあそうかという感じでもある。組織が拡大して経験者をたくさん採用しているという状況なので、割り振りは妥当だろうなとも思った。

★★★

入社して初日から、いろいろ打ち合わせに参加させてもらった。
会社紹介動画のリニューアル、これまでに制作したコンテンツ(デジタルアセットとも言うらしい)の管理体制の整備、秋に行われる大きな展示会への出展、海外でのCSR活動のPR。
何しろ6月1日入社なので、周りはもういろいろ動き出しているのである。

打ち合わせの進め方自体は、思ったよりもこれまでと変わりがなく安心した。しかし、商品知識だったりこれまでの経緯と言ったものが一切わからない状況だと、こんなにも発言が出来ないものかと愕然とした。
前職では基本的に打ち合わせで僕が中心となって話を進めたし、意見・アイデアを出していたけれど、まるで身動きが取れないような感覚。
まあ何もいきなり活躍してやろうと思ったわけではないけれど、だからと言って遠慮ばかりしているのも凡夫感丸出しな気がして、なんとかしないとと気がせいた。

そうした不全感についてnoteに書こうと思っていたけど、今週に入ってからそれが解消されていた。
同じテーマの打ち合わせの場合、前回から間が空いてないこともあり、話が前進していないので、もうついていけるのだ。

★★★

思い返せば前職では同じテーマの打ち合わせを何回もやるということがあまりなかったような気がする。基本的にトップダウンでゴールが定まっているので、それをどう実現するかということしか話さないで済んだ。
所詮はその程度の簡単なゴールなのであり、多くの場合魅力的ではなかったけれど、ゴールが定まっていること自体は話が早くて助かることだったんだな。

今の会社は割とボトムアップで、大きな構想やテーマとかも社員が話し合っていかねばらないので、そんなすぐに話がまとまらない。
リーダー的存在はいるけれど、その人が決定権を持っているわけではないので、協議を重ねていく。
自分たちでアイデアを出してゴールを決められるのは魅力的だと思う。
しかし、まだ方針が固まってないのか、そもそも論とか「こういう論点があるよね」という外堀を埋める話が多い。
確かにその通りだなと思える指摘が出る。しかしそれで議論の方向性が定まるならいいけれど、実際のところは「今のままじゃ何とも言えんなあ」ということをいろんな表現で語っているだけのように思える。
それだったらダメもとでも知恵を絞りましょうよ、と考える性分なので、今日はいろいろアイデアを出した。そして一つのあいまいなままだった話が解決に向かったので良かった。

後付けながらももっともらしいことを述べるのは、大学で身につけた最重要技術かもしれない。



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