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Photo by
suzukiyutaka
【SS】瑠璃色のミーニャ
商店街には達郎のクリスマスイブが流れていた。
一人の子供が肩を落としたまま、その商店街を歩く。
わーっ!
突然、穴に落っこちた。
上を見上げると2m位ある落とし穴だ。
穴の淵から瑠璃色の猫が顔を出し、子供に話し掛けた。
「この穴に落ちたら二度と上がって来れないよ」
ウェ〜ン!子供が泣き出した。
「世界中で唯一、君を一番愛している者でないと、この穴から君を引き上げることは出来ないんだ」
ウェ〜ン!オェ〜ン!
身寄りがないのだろうか、猫の言葉を聞き、子供は更に大泣きしている。
「泣いても何も解決しないよ。君の後ろにあるもう一つの穴に入れば別世界が待っている。
今より楽になれるよ」
その時、穴からグイッと一本の腕が差し伸べられた。
子供はその腕に飛び付き、穴の淵まで引き上げられた。
腕を出した男が問いかける。
「俺の名前を言ってみろ」
「と、父ちゃん!」
父ちゃんと呼ばれたその男の脳天には、鳥にでも突かれたのだろうか、十字の絆創膏が貼られていた。
(ぱひゅん)408文字
さて、意外と好評だった「茶谷夫人の恋人」の続編を現在執筆中。
近日公開、と言っても来週かな、乞うご期待!
また今度!
えっ!ホントに😲 ありがとうございます!🤗