【SS】パの活用 〜剛の将来〜
「剛、トイレのドア、また開きっパじゃん!」
蝶芽子は大きな声で剛を睨む。
「ごめん、次から気をつけるよ」
剛はそそくさと台所に移動する。
剛の後をつける蝶芽子はまた大声を出した。
「お茶の容器、また出しっパじゃん!
ちゃんと冷蔵庫に戻しておいてよね」
「ごめん、悩みごとをしてて、気が付かなかったわ」と剛は項垂れる。
「また、何か悩んでるの?」
「うん、決して日和ってる訳じゃないんだ。
でも、俺はこのままではいけないと、就職を考えてるんだ」
ぴえん、と剛は泣き出した。
食卓の上を見つめながら蝶芽子は呟いた。
「どうでも良いけど、マヨネーズの蓋、開けっパじゃん」
「ごめん、次から気をつけるよ。
実は世の中の役に立つために、消防士になろうと応募したんだ。
でも、年齢制限に引っかかって……」
「もう詰んでんじゃん」
くるりんパ、と踵を返し蝶芽子は立ち去った。
(ぱひゅん)
また今度!
えっ!ホントに😲 ありがとうございます!🤗