ニュータイプ農家のすごい非常識! 甘さ売上げ2倍の「キノシタファーム」のミニトマト、ソーラーパネル下×サカキで売上げ1億円「彩の榊」
番組内容の‟書き起こし”を、放送直後の「日曜あさ8時」にお届け。
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今回のがっちりマンデーは…「儲かる!ニュータイプ農業!」
いま、日本の農家さんが減っている…
その数、実に398万人。高齢化も進み、結構、大変なイメージが…
しかし! あきらめるのはまだ早い!
全国を探してみると、いました!
今までの常識をちょっと変えることで新たなる儲かりを生み出す、若きニュータイプ農家さんたちが!
「育て方」がニュータイプ!
ミニトマトを、畑じゃなくてアレの中で育てたら、売上げが2倍に!
「作る場所」がニュータイプ!
知られざる儲かり葉っぱ「サカキ」が、
ガンガン育つ場所は、まさかの「アレ」の下だった!
今回は、儲かりのタネがいっぱいのニュータイプ農業に迫ります!
※以下、6/28に放送した内容の書き起こしです。
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ではでは、常識を覆す、ニュータイプ農家さんの話に戻ります。
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え? 畑がない? ビニール袋でトマトを育て売上げ2倍「キノシタファーム」
まずやってきたのは、大阪府和泉市にある…
「キノシタファーム」
キノシタファーム代表の木下健司さんは、
ミニトマトを作っているニュータイプ農家さん。
東京ドームよりも広い、5000平米という、
でっかい敷地のビニールハウスの中で栽培。
スタッフ:年間売上げってどのくらいなんですか?
木下代表:約3800万円ぐらいあります。
スタッフ:普通にミニトマトを作っている農家さんって売上げどのくらいですか?
木下代表:同じ面積だと2000万円ぐらいです。
スタッフ:2倍近い?
木下代表:ですね。
それは、すごい!
どうして、そんなに売上げになるのでしょうか?
近所で、木下さんのミニトマトを販売している
お店に行ってみると…
スタッフ:木下さんのトマト売れてるんですか?
店員さん:売れてます。600パック!1日でですよ。
スタッフ:普通のミニトマトはどのくらいなんですか?
店員さん:1日売れて30パックとかです。なので、がっちりです!
なんと、値段は普通のミニトマトの約2倍、
100グラム216円なのに、売上げはお店のなかでダントツ!
なんで高くてもそんなに売れるのでしょうか?
そのヒミツは、トマトの「甘さ」にあるという。
木下代表:年中いつでも糖度8度以上です。
スタッフ:糖度8以上?
普通のミニトマトの糖度は大体6度〜7度とのことですが、
「キノシタファーム」のミニトマトの糖度を計測してみると…
糖度9.5を計測。
木下代表:酸味と甘みのバランスを求めているので、8~9ぐらいまでが一番理想的かなと思いますけどね。
実際にスタッフがいただいてみると…
スタッフ:フルーツみたいな感じがしますね。甘いですね。
木下さん曰く、甘さのヒミツは、ニュータイプな作り方にあるという。
ビニールハウスの中を見せてもらうと…
パッと見、変わったところはありませんが、
実は、ポイントは、足元のほうに…
あれ?畑なのに土がなくて…
袋からトマトの茎が出てる。
これは一体…?
木下代表:肥料袋に土が入ってて、ミニトマトを栽培する。これが「バッグ栽培」という栽培方法です。
スタッフ:なんでそんなことするんですか?
木下代表:これで植えると味が良くなるんです。
そう、木下さんがしているのは、
畑じゃなくて、土が入ったビニール袋でミニトマトを育てる
「バッグ栽培」という方法。
なぜこの栽培法だと、
糖度8度以上の甘いミニトマトができるのでしょうか?
木下代表:餅は餅屋という言葉があるように、土のことは土のプロに任せようという考え方があるので、肥料会社からバックごと購入する形になります。
バッグ栽培の袋の中の土は、肥料メーカーが作っていて、
ミニトマトにベストな水はけ具合の土と、天然肥料が
配合された状態で売ってるんです。
さらに!
木下代表:水の量を調節できます。基本的に、トマトを甘くするための要因は「水を少なくする」。水分量が少なくなれば自動的に糖度は上がる。味が濃くなる、という形です。
ミニトマトを畑で栽培する場合、ビニールハウスで雨を防いでも…
畑は地続きなので、結局、大量の水分を含んでしまう。
でも、バッグ栽培だと…
ひと袋ごとに分かれているので、トマトの状態や天候に合わせて、
一つ一つのミニトマトに合わせた量の水をあげることができるんです。
この水加減を、ギリギリにしぼる調整が農家の腕の見せどころ、
うまくやれば、ぐんと甘くできる!
そして、トマトが甘くなる理由がもう一つ!
木下代表:ストレスを与えるんです。
トマトは土に植えると、根が2〜3メートルに張るんですけども。
畑のトマトと違い、バッグの中で根を自由に伸ばすことができない、
というストレスがトマトにかかると、実が甘くなるんです。
実は、このバッグ栽培という方法、新しいミニトマトの作り方として、全国に広まりつつあるんです。
キノシタファームは、バッグ栽培で、がっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:コストは高いんですよね?
森永さん:そうですね。でも、トマトってすごく特殊で、葉物野菜ってそんなに価格差がないんですけれども、トマトの場合はいいものだと、どんどん値段が高くなっていくんですよ。
「野菜のメルカリ」で売上げ4倍のこだわり農家「吉原ファーム」
続いてやって来たのは、栃木県日光市のニュータイプ農家
「吉原ファーム」
早速、吉原治代表に、儲かってるかお聞きしました。
吉原代表:おかげさまで、ある裏ワザを使って儲かってます。月で4倍以上は収入がアップしています。がっちりです。
収入が4倍になる裏技ってなんなのでしょうか?
こちらが「吉原ファーム」の畑。
ジャガイモやピーマン、オクラにナスにズッキーニなどなど
約30種類、かなりのバリエーションの野菜を育てています。
スタッフ:この畑って他の農家さんと何が違うんですか?
吉原代表:農薬と肥料を使わずに、栽培しています。
スタッフ:それでがっちりってことですか?
吉原代表:これも技なんですが、もっとも大切な技は「販売」だと思ってます。
吉原代表がニュータイプなのは、その「売り方」!
と、いうことで、作業を見せてもらうと…
野菜を収穫して…
それを水で洗って…
あれ?椅子の上にのぼって、ちょっと吉原代表、何してるんですか?
吉原代表:写真撮ってます。
スタッフ:野菜の?
吉原代表:はい!
タブレットを使って野菜の写真を撮影。
すると…、何やらパソコンに向かい始めた吉原代表。
スタッフ:今、何してるんですか?
吉原代表:「食べチョク」というサイトで野菜を販売しているんです。
「食べチョク」って一体?
吉原代表:「食べチョク」っていうのはネット上で野菜を販売する
サイトですね。
こちらが「食べチョク」のネットサイト。
いろんな農家さんがアップした、こだわり野菜の写真が載っていて、
気に入った野菜を見つけたら、クリックすれば買うことができるんです。
吉原代表がさっき収穫した野菜も…
ありました!
しっかり、吉原ファームのこだわりも紹介されています。
そして、注文が入ったら?
吉原代表:僕が、お客様に直接、宅急便で送ってます。
スタッフ:直でお客さんに販売しているんですか?
吉原代表:「食べチョク」だけに直なんですよね。
そう、農家が自分自身で出品し、注文が入ったら、自分で送るんです。
いわば「野菜のメルカリ」って感じのしくみ。
もちろん、野菜の「値段」も農家さん自身が決められます。
吉原代表:普通に他の所で販売する場合は、ナスだったら同じような金額じゃないと売れないんですよ。食べチョクの場合は、特殊な栽培で手間がかかって付加価値があると分かったお客様からご注文いただけるので。
たくさんある野菜の中から、「安さ」じゃなくて、
「独自の価値」で、お客さんに選んでもらう。
そのために大切なのが…
吉原代表:これが「赤水菜」になりますね。
吉原代表:こっちは「京みぶ菜」。お客様が見たときに「何だこれ」と思ってもらって、その気持ちが大切で、変わった食材、葉物とかも作っています。
そう、大事なのは、他とは違うオリジナリティ!
そして、お客さんに選んでもらうために
もう一つ大事なことが…
スタッフ:これどこの新聞ですか?
吉原代表:これは英字新聞で、普通の日本語の一般的な新聞だと”ザ・農家”みたいな感じだと思うんですよ。
スタッフ:オシャレ感を?
吉原代表:僕はオシャレじゃないんですけど、野菜はオシャレであってほしいんですよね。
さらに…
お客さん一人一人に、メッセージを手書きで。
そう、ファンを増やし、リピーターになってもらうことが大事なんです。
実際に「食べチョク」のサイトで、野菜を購入したお客さんは…
お客さん:夜、お腹すいている時間帯に見てると…はい、購入みたいな。
ブロッコリーが苦手だったという息子さん、
食べチョクで買うと、食べられるようになったんだとか。
子ども:おいしい!
お客さん:「食べチョク」さんですと農家さんから、直接、自宅に送ってくれるので新鮮さが全然違うんですよね。
「食べチョク」の場合、注文から収穫して、
すぐに発送、早ければ翌日には食べられるから、新鮮なんです。
食べチョクを運営しているという会社に行ってみると…
そこにいたのは…秋元里奈社長。
スタッフ:お若いですよね?
秋元社長:今29歳です。
お若い!
スタッフ:年間売上げってどのくらいなんですか?
秋元社長:具体的な数は出してないんですけど2ケタ億とか…
スタッフ:30億超えてます?
秋元社長:う~ん(笑)
これは、相当儲かってそう!
ちなみに、この「食べチョク」
会社に入る手数料はどれくらいなんですか?
秋元社長:商品代の20%を頂いております。大体、直売所に出すのとかそれくらいです。
農家が野菜を売って、「食べチョク」が受け取る手数料は、
その売上げの20%。
農協や卸売会社を通してお店で売る場合は、
手数料はトータルで50%から70%ほどにもなるっていうから、
農家さんはうれしい!
なので、「食べチョク」に出品している生産者は1600軒以上に!
こだわる農家は「食べチョク」でがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:今まで、農家さんは、いいもの作ろうとしても大量に作らないとお金にならないから、いい野菜というよりも、量を作ろうという考え方の方がやっぱり強かったじゃないですか。
森永さん:そうなんです。それは価格をコントロールできなかったからなんですね。だから、その意味では個別に自分が丹精込めた分だけ高い値段を付けられるっていう仕組みが出来たのは大きいですよね。
ソーラーパネルの下‟タダ”でサカキを育て売上げ1億円!
続いて向かったのは…
東京は青梅市。
すると…トラクターにまたがり颯爽と現れたのが…
ニュータイプ農家の佐藤幸次さん
一体、何を作って儲かっているのでしょうか?
佐藤さん:サカキを作ってますね。
サ、サカキ?
あまり聞き慣れない名前の農作物ですが、
サカキは会社の裏山で収穫できるということで
その様子を見せてもらうことに…
すると…
なんと、山に生えている木を切り始めた!
スタッフ:これがサカキ?
佐藤さん:サカキですね。
そう、佐藤さんの会社「彩の榊」で
販売しているのがツバキ科の植物「サカキ」
おうちや会社の神棚にお供えしたり、
神社で神主さんが儀式を行うのに欠かせない植物で、
その市場規模は、なんと70億円!
実際に神棚にサカキをお供えしている会社、
東京バーディクラブの松本理歩さんに話を伺いました。
スタッフ:どのくらいのペースでかえるんですか?
松本さん:15日に1度。1日と15日。
神棚のサカキは1日と15日の月に2回交換するのが一般的で、
しかも、不動産会社や運送会社、農家に漁師など
神棚がある職場は結構、多いので、
毎月2回、サカキは安定して売れるんです!
お値段は神棚に供えるもので1束約200円。
なんでも、サカキは、そのほとんどが中国産の輸入で、
国内のサカキ生産者はほとんどいない。
佐藤さん:売れますね。やってる人がいないから。
スタッフ:売上げどのくらいなんですか?
佐藤さん:1億円ちょっととかそれぐらいですかね。
佐藤さんの会社は、
サカキだけで年間売上げ1億円以上!
でも、山の中で形や色の良いサカキを見つけるのは、
かなりの重労働らしい。
そこで佐藤さん、もともと山で自生していたサカキを、
あるニュータイプな場所で栽培することに成功したのです!
佐藤さん:ここがウチのサカキ畑です。
スタッフ:屋根がついてるんですね。
佐藤さん:こっちから見ていただくとわかるんですけど、全部ソーラーパネルになってるんです。
そう、佐藤さんがサカキを育てているニュータイプな場所は…
なんとソーラーパネルの下!
こちらの畑では、東京ドーム半分ほどの敷地に
約7000枚のソーラーパネルと、約16000株のサカキが!
佐藤さんいわく、
ソーラーパネルの下でサカキを育てるニュータイプ農業には、
2つの大きな儲かりポイントがあるらしい。
佐藤さん:サカキは日陰で育てると、濃い緑でツヤが出て、キレイな、美しいサカキができます。
ニュータイプポイントその1
「ソーラーパネルの下で、サカキの品質がアップ!」
実は、サカキは強い日差しに弱い植物。
ほどほどの日当たりは必要だけど、日光が当たり過ぎると
葉が黄色く日焼けして、売り物にならなくなってしまう。
そんなサカキにとって、「ソーラーパネルの下」はベストポジション!
ほどほどに日陰で、風通しもいい。
山に入らずとも、青々とした高品質のサカキを、
楽に収穫できちゃうというわけ!
ニュータイプポイントその2
「ソーラーパネルの下で育てると土地代がタダ!」
実はこの場所、元々の所有者さんがいて、
佐藤さんはその土地を借りてサカキを栽培しています。
でも、土地代がタダって一体どういうことなんでしょうか?
佐藤さん:法律が変わって、農地でもソーラーパネルを
立てることができるようになったんですね。
実は農地として登録されている土地の多くは、
農業以外に使っちゃいけないって法律で決められていました。
しかし2013年、法律改正で、
農地にソーラーパネルを建てて電気を売っても良いですよ!
となったのです。
これは、後継者不足などで農業ができない農家さんには
かなりの朗報だったのですが…
ひとつ、ある条件が!
佐藤さん:ソーラーパネルを立てて、そのパネルの下でも
農業を継続して行わなければいけません。
スタッフ:ソーラーパネルだけじゃダメなんですか?
佐藤さん:だけではダメですね。
そう、ソーラーパネルで電気を売るためには、
同じ場所で農業もやってないといけない!
電気は売りたいけど、農業はできない。
サカキを作りたいけど、育てる場所がない。
そんな農家さんと佐藤さんの利害が一致して、
サカキを栽培するスペースをタダで提供してもらえてるというわけ!
このシステムを使い、佐藤さんのサカキ畑は全国に拡大!
総面積は東京ドーム15個分以上っていうから、スゴい!
実際に栃木県の那須塩原で、東京ドーム4個分の敷地を使い、
ソーラーパネルで電気を生産している
株式会社エイコーの取締役執行役員の塩川挙一さんに話を伺いました。
塩川さん:1年間で1500万kWhの発電量を見込んでます。
スタッフ:いくらぐらいに?
塩川さん:まあ、数億円という形で
スタッフ:がっちり?
塩川さん:がっちり!
なんと、年間で数億円の電気を販売する見込み!
彩の榊はサカキでがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:いいところ目つけましたね!
森永さん:天才ですよね。農家にとっても、農業継続しなきゃいけないというだけじゃなくて、そこの草を取ったりするのってすごく手間なんですよ。ああやってサカキを育ててもらえば、全部綺麗なまま維持してくれるわけじゃないですか。
加藤さん:そうですよね。
まだある! 常識を覆して新たな儲かり!
■「今激アツ」のベンチャー企業はこれだ!《後編》
■国内アウトドアの反撃! すごい自転車「フリーパワー」って?
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<がっちりスク―ル!!編集部 一同>
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