毎年夏が暑くなったように感じるのは地球温暖化のせいか歳のせいかその両方か。私の鮎釣り熱も還暦を過ぎて下がるのかと思いきやますます上がるばかりです。 鮎釣りのできる川には本流と支流がありその両方を合わせれば、私がこれまで30年間で行った川は西日本で100河川を超えます。それらを思い出しながらウイスキーを片手にカラコロやるのが至福のひと時です。 釣っていたら背後に軽四が落ちてきたり、突然深場に流されて溺れかかったり、流れてきた釣り人をみんなで助けたり、片手のない釣り人に
体質なのか、南本友子の美しい黒髪や体型は四十になっても殆ど変わらない。女手ひとつで浩也を育ててきた苦労は、どこにもにじみ出ていないようだ。 化粧をして身繕いした母を浩也は横目でちらりと見た。 「おでんつくってあるから暖めて食べてね」 友子は浩也に優しい目を投げかけると玄関を出て行った。 浩也は高校二年になってテニスクラブを辞めた。大学受験に備え勉強に専念するためだ。浩也は母に負担をかけまいと、高校を出たら直ぐに働こうと思っていた。 だが、母は大学に行かせるだけの蓄え
「船長、あの噂本当なんかい?」 「ああ、本当らしいっしょ」 「でも、女で出来きるんかいのぉ。こん仕事」 そう言って、航海士の杉山は双眼鏡を手にして浮遊ゴミの行方を追い始めた。昨日の大雨で紀ノ川が出水し、大量のゴミが海に流れ込んだ。海面清掃船「紀州丸」は小さな船体を揺るがせて速度を上げる。北港の魚釣り公園を過ぎた辺りまで達すると、杉山の視界に浮遊ゴミが現れた。 「おー、あったあった、あったっしょ」 夥しい流木やナイロン袋、プラスチックなどの雑多なゴミの帯が、朝日を浴びて紺碧
ボクは高知県東部のU村という山村で生まれ育った。 小学三年生の時に担任のF先生から「今晩泊まりに来なさい」と誘われた。F先生は新任で二十二、三才の美人だ。ボクは母に了解をもらいF先生の教員住宅に行った。 二人でお菓子を食べてテレビを見ていたら、F先生が一緒にお風呂に入ろうと誘う。まだ幼いのにボクの下半身は熱くなって断った。お風呂から出た先生は、桜色の体にバスタオルを巻いて素足をむき出しだ。 鏡台に向かうと「ちょっとこれ巻いて」とボクにウインクをする。 ボクは言われる
今年の近畿の梅雨入りは遅かったけどこれほど雨が断続的に続いたのも珍しい。結局、ひと月竿が出せませんでした。
ノート難しい