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やりちぎる女【サウナのサチコ『裸の粘土サウナー』(第17回)】

月刊サウナデジタル

サウナ支配人や熱波師をかたどった粘土造形を手がけるクリエイターにしてサウナー・サウナのサチコのサウナ訪問記。「ととのった」と感じるまで半年かかったという不器用サウナーならではの独自目線で、サウナ施設とそこに働く人々の魅力を切り取ります。

その女と出会ったのは偶然。ある温浴施設のレディースデイ。出入りが激しいせいで、ちっとも熱くならないテントサウナ。口には出さないが、誰もがこんなはずじゃなかったと思っていた。

するといきなり一人の女が立ち上がった。そして「私の汗がついたタオルで悪いけどっ」と言いながら、首に巻いていたタオルで室内の熱を攪拌し始めた。潔癖な私はすぐ外に避難しようと思ったが、時すでに遅し。女は私に向かってタオルを振り始めた。冷え切っていた室内のどこにあったのか、熱さの塊が私の体に直撃してきた。なんだこの女。

その女は熱波師だった。

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