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元オーディオ専門店スタッフの愛機紹介〜備忘録も兼ねて〜


前置き・自己紹介

山から失礼します。お疲れ様です。
mybestというサイトでオーディオに関するコンテンツを書いているハラゴウシと申します。

ざっくりいうと、商品をめちゃくちゃ買って、めちゃくちゃ検証して、おすすめの商品を見つける、という仕事。オーディオ担当なので、最近だと完全ワイヤレスイヤホンをめちゃくちゃ聴いたりしました。入社してまだ11ヶ月ぐらいなので下っ端の雑魚です。恐れ入ります。

前職は秋葉原のe☆イヤホンというお店で3年ぐらい働いていました。イヤホンを専門に販売するお店ですね。そこではイヤモニとか、高めのイヤホンの販売を担当していました。

もともとお客さんとして通っていたこともあり、結構楽しかったです。円安の影響で海外のお客さんも多く、へたくそな英語を話しながら接客したり、新商品が出るたびにスタッフ同士で試聴して「良いね〜」とかいいながらわいわいやっていました。(当時のブログ。e☆イヤホンにはニックネームで接客する制度?決まり?風習?があって、「ハラちゃん」という名前で店員をやっていました。恐れ入ります。)

てなわけで、オーディオオタクでもあり、オーディオをキュレーションする(しなくてはならない)人間として、インターネットに爪痕を残すべくnoteを始めた次第です。何卒よろしくお願いいたします。

手始めに、今自分が持っているイヤホンとかヘッドホンを紹介したいと思います。何かの拍子にすべてメルカリに売ってしまい、買い戻す時のためにも備忘録として残しておきます。大事ですね。

前置きなが….さっさと始めましょう。

①:NOBUNAGA Labs 「鶯」

銀色のボディが可愛いですね

まず紹介するのは、NOBUNAGA Labsの「鶯」。日本のケーブルメーカーが作ったイヤホンで、インナーイヤー型です。耳に引っ掛けるだけのタイプなので圧迫感がなくて楽。耳を密閉しないので、横で仕事をしているサブマネージャーの声にもすぐ反応できます。作業用におすすめ。

音質もしっかりしていて、抜けのよい高域とどっしりと構えた低音がいい感じ。いわゆる「ドンシャリ」系の音ではありますが、角の取れた優しい音像なので聴き疲れしません。非常に良いです。ドンシャリじゃねーよ!という人がいたらごめんなさい。許してください。

故障じゃないよ、リケーブルだよ

ケーブルメーカーということもあり、リケーブルにも対応。端子はMMCXです。最近は増えつつありますが、インナーイヤー型でもリケーブルできる点は嬉しいポイント。買った当初はいろいろ試しましたが、取り回しを考えて結局そのままのケーブルを使っています。ケーブルを外したところを見た同僚に「外したらワイヤレスイヤホンになるってことですか?」と聞かれました。違います。

記事とか書く社会人の作業中のお供におすすめです。備品として配ると社員が喜びます。ワイヤレスイヤホンみたいにバッテリーを気にしなくて良いしね。

※リケーブル:ケーブルを変えられる仕様のイヤホンのケーブルを変えること。ケーブルが断線した際でもリケーブルに対応していればイヤホンも使い続けられる。イヤホンの音も変えられたりする。音なんて変わらねえよ!という派閥も存在する。ごめんなさい。許してください。


②:Beats「Studio Buds+」

クリアボディがかっこいい

お次は最近よく使っているワイヤレスイヤホン、Beatsの「StudioBuds+」。奥さんにプレゼントで買うついでに自分にもプレゼントで買いました。それまでずっとイキって有線イヤホンしか使っていなかったのですが、クリアすぎるボディに惹かれついつい購入。それ以来ほぼ毎日つかっています。線がないって便利ですね。

音質はフラットよりのドンシャリという感じ。低音だ!という感じの低音ではなく、底のほうでじっくりじわじわ鳴っている低音と、スッキリ聴きやすい中高音のバランスがよく、ずっと使っていても聴き疲れしないサウンドです。Beatsといえば低音ズンズンというバイアスがあったのですが、Apple傘下になってからそうでもなくなったような気がします。たぶん。

ノイキャンも結構しっかりしていて、地下鉄の走行音もしっかりカット。ANCなのでさすがに高域のカットは苦手ですが、必要十分という感じ。外音取り込みも自然で、オンにしておけば横で仕事をしているサブマネージャーの声にもすぐ反応できます。便利ですね。


③:SHURE「AONIC 3」

細長くてかわいい

3機目はSHUREの「AONIC3」。数々の人をオーディオ沼に落としてきたであろう名機「SE215 」があまりにも有名なSHURE。そんなメーカーのBA1発のモデルです。販売当初からじわじわと人気がある(と思っている)機種ですが、見た目がすっきりしていてよいのと、BA1発という潔さに惹かれて買いました。BAは少なめが好きです。

音質はBAらしい音の細かさだけでなく中低音の厚みがしっかりとしていてボーカルをしっかり楽しめるのがよいところ。モニターイヤホンということもあり音場はやや狭めですが、定位感がしっかりしていて非常によいです。イヤーピースをfinalのタイプEに、ケーブルをe☆イヤホンオリジナルケーブルのObsidianに換えています。イヤーピースで低音の厚みを増し、ケーブルによって音抜けが良くなりました。よいですね。


ここにBAが収まっています。かわいい。

通勤のお供にちょくちょくリュックに忍ばせるぐらいには使っていて、迷ったらAONIC3という感じ。イヤーピースで耳を密閉しているのでサブマネージャーの声は聞こえません。残念。

※BA:バランスドアーマチュアドライバー。補聴器にも入っているドライバーで、音の再現性に長けています。BAが多いほうがなんかこうめちゃくちゃ音がよくなると言われています。その分値段も高くなりがち。すごいね。

※ドライバー:イヤホンの音を司る心臓的なパーツで、音声信号をなんやかんやして音に変える大事なやつ。すごいね。代表的なドライバーはDD(ダイナミックドライバー)、BA(バランスドアーマチュアドライバー)、静電型ドライバー、平面駆動ドライバーなどなど。イヤホンの音の決め手になるので、イヤホンを買うときはチェックするとよいです。イヤホンを聴きまくるとドライバーの構成で大体こんな音か?みたいなのが予想できたりできなかったりします。


④:VISION EARS 「VE2」

カスタムIEMバージョンです

4機目は、ドイツのイヤホンメーカー、VISION EARSの「VE2」。耳の型を採取して作る、カスタムIEMバージョンです。カスタムIEMとは紅白とかMステでアーティストがつけてるイヤモニのことです。そう思ってください。

前職時代にイキって2つ目のイヤモニつーくろとなったときに購入したイヤホンで、こちらのブログで作ったモデルです。暇すぎて死にそうなときに見てください。

音質はタイトでキレのある低音と、しっかり芯のある中高域が特徴的。ユニバーサルモデル(一般発売されているモデル)と比べ、耳にぴったり収まるカスタムモデルで作ると音場が広がり低音が増した感じに。楽曲の隅から隅まで見渡せる感じです。すごい。リケーブルは色々試した結果、NOBUNAGA Labsの2Pin4.4mmモデルであるCEPHALUSに変えています。芯数が多いケーブルも音がいいのですが、耳にかけると重く取り回しが悪くなるのが嫌いで、細めのケーブルにしました。安いし、錫メッキで音いいのでおすすめです。ただ緑化が進んでいるのでそろそろ変えたい。ケーブル買い足そうかしら。

買った当時の私。寝癖どうにかならんかったんか?

写真の通りカスタムモデルで、耳にバチくそにぴったりフィットするため遮音性はかなり高いです。耳の型から作ってるからね。飲んだ次の日につけると耳がむくんでいるので、装着すると痛いです。それぐらいぴったり耳にはまります。

音楽を流してしまえば、サブマネージャーの声どころか周りの音はほぼほぼ聞こえません。怖い。作業にガッと集中したいときにこれを使うとかなり良いです。作業を捗らせたい人におすすめ。そこらへんのノイキャンイヤホンより遮音性は高いです。マジで。

⑤:Ultimate Ears「UE 6Pro」

めちゃめちゃクリアです

5機目は、アメリカの音響メーカーであるUlitemate Earsの「UE 6Pro」。これまたカスタムIEMで、耳の型から成形する自分だけのイヤホンです。

これは初めてオーダーしたイヤモニで、なかなか思い入れのある機種。完成していざつけてみると低音がスカスカでした。ブーミーな低音が特徴的な機種なのに・・と若干後悔した思い出があります。実際のところは、右耳がうまくフィットしておらず、隙間ができていたんですよね。カスタムIEMはここが怖くて、完成してみないとフィット感が合わないことがあります。この場合、「リフィット」といって、届いてから数日の間に依頼すれば無料で成形しなおせるんです。(基本受けつけてくれるはず。)

リフィットはこんな感じ。耳に合わない箇所にマステを貼って、専用の用紙にここをなおして〜みたいな文章を書いてメーカーに送りつけます。

このリフィットがかなりめんどくさくて、イヤモニの合わない箇所を自分で予測して、メーカーに再度送って直してもらうという作業をします。ただ、感覚で「ここかな・・?」と予測を立てながらリフィットを依頼するので、1発で直ることは50%ぐらい。(経験上)結局3回ぐらいリフィットを繰り返してやっと耳にしっかりはまるように。アメリカのメーカーなので、戻ってくるのに1ヶ月ぐらいかかりました。それを3回なので、入手してから3ヶ月ぐらいはまともに使えてなかったはず。これが世にいうリフィット地獄です。カスタムIEMをオーダーするときはくれぐれも慎重に。(原因は耳型がちゃんと採れていないか、メーカーのビルドクオリティの場合が多いと思います。運要素があるので、短気な人は作るのやめときましょう。マジで。

耳に入れるとこんな感じ。クリアでかっけえんだ

音は、低音がしっかりと鳴りつつ高音までスーッと伸びていくクリアなサウンド。DDが2発も入っているので低音が結構ブーミーです。太い低音というよりは地を這うような重低音が確実に鳴っている感じで、他の帯域を邪魔しないので、クリアさを保ちつつ迫力のあるサウンドが楽しめます。いいっすね。

リフィットで改善したとはいえ、フィット感はやや軽め。④で紹介したVE2よりは遮音性が劣ります。ただこれも音楽を流してしまえばサブマネージャーの声は聞こえません。サブマネージャーが耳元で話しかけてきたら聞こえるかも。さすがに。


⑥:Custom Art「Go ONE」 

クリア。中身がDD1発の潔い構成です。

6機目はポーランドの音響メーカー、Custom Artの「Go ONE」。カスタムIEMです。これは3つ目にオーダーしたカスタムIEMで、シンプルな構成のイヤホン欲し〜となったときに買ったやつです。

イヤホンのドライバーはDD1発で、クリアで若干ウォームなサウンド。角が丸く、聴きやすい優しいサウンドです。ギターのカッティングやドラムのハイハットが刺さらず心地よく歯切れよく鳴ってくれるちょうどよい音。こういうのでいいんだよ、こういうので。

いろいろリケーブルを試しましたが、結局純正に戻ってきました。欲を言えばもう少し低音が欲しいので良さげなケーブルがあれば欲しいけどな〜という感じ。そのうち秋葉原に探しに行こうかしら。

つけるとこんな感じ。ちょうど良いフィット感

フィット感はかなり良いです。キツすぎず、スカスカでもない。使っていて疲れないので結構使ってます。さっと持っていけるカスタムという感じ。遮音性もそれなりにあって、サブマネことサブマネージャーの声はほぼほぼ聞こえません。ちなみにサブマネージャーの声を聞くときはちゃんと聞きます。社会人だし。


⑦:teenage engineering「M-1 headphones」

コンパクトなヘッドホン。持ち運びも楽です

7機目はスウェーデンの音響機器メーカー、teenage engineeringの「M-1 headphones」。シンセやスピーカーで有名なメーカーですが、ヘッドホンも出しています。もともと同社のデザインが好きで、いつかシンセ欲しいな〜と思っていたところヘッドホンが出ていたので思わず買ってしまったやつ。

しっかり折りたためます


コンパクトなオンイヤータイプのヘッドホンで、写真のように折りたたむこともできます。リュックやカバンに簡単に入るので、ちょっとしたお出かけでも持ち出せちゃうので便利です。

音質は、輪郭が丸めの優しいサウンド。ナチュラルで聴きやすいのが特徴です。全体的にフラット目なモニターらしい音作りなのでドンシャリやノリの良いサウンドを求めている人だとちょっと合わないかも。あとはプレイヤーやアンプに結構左右される音だと思います。鳴らしやすいとはいえ、良いアンプだと音の厚みが増してしっかり鳴ります。良いですね。


マイクがつけられます。真顔。

写真のように、本当はマイクが付属しています。テレワークとか、コールセンターとかだと使いやすいかもしれません。たぶん。普段使っているときはマイクをはずして使っています。

オンイヤー型で耳に乗せるタイプのヘッドホン。遮音性はあまりなく、音量をあげすぎると音が漏れます。遮音性がないので、サブマネージャーの声はしっかり聴こえます。ただ、ぱっと見たときに耳を塞いでいるので話しかけにくいかもしれませんね。


⑧:KOSS「PortaPro Utility」

実はスケスケのヘッドホン。かわいいね

8機目はアメリカのオーディオメーカー、KOSSの「Portapro Utility」。略してポタプロとか言われてますね。レトロな見た目で、エモいとかいって界隈でみんなが買ってるあのヘッドホンです。電車とかでたまにつけている人を見るけど、開放型なので音漏れるし電車の音で音楽聴こえてなくない?と思ってしまうあのヘッドホンです。SHEINのパクリヘッドホンを持っている人を見ると「あぁ・・」となるあのヘッドホンです。最近Supremeとコラボしてましたね。

実は発売されて40年近くデザインが変わらずにずっと販売されている歴史のあるヘッドホン。それのケーブルを取り替えられるモデルです。日本ではあまり流通していないので、KOSSの公式サイトでサイバーマンデーセールのときに購入。大学の頃に色違いを持っていたのですがうっかり踏み抜いて大破。それ以来の購入です。



買ったときはこんな感じで
イヤーパッドをYAXIのものに変更

イヤーパッドは画像の通りYAXIのイヤーパッドに変更しています。YAXIは色々なヘッドホンのイヤーパッドを作っているサードパーティのメーカー。PortaProのイヤーパッドは結構定番となっていて、eイヤでもちょくちょく売れていた印象です。色がかわいいのと、クッション性が高いので耳への圧迫感が減るのが最高。PortaProを買ったらセットで買ってください。

音質は、開放型ながら低音がしっかりしており、開放型らしい中高域の抜けの良いサウンド。いわゆるドンシャリっぽいサウンドですが、耳に刺さらない小気味良いサウンドです。聴き疲れしないので、仕事中のリスニングにぴったりです。開放型なので、サブマネージャーの声はある程度聞こえます。でも、この前つけていたらサブマネージャーは手を振って、「今からお前に話しかけるぞ」というアクションを取っていました。優しいですね。


⑨:FiiO「BTR7」

液晶搭載のBTアンプ。音がいいんですよね

9機目は、中国の音響機器メーカー、FiiOの「BTR7」です。Bluetoothレシーバーとか、Bluetoothアンプと呼ばれるもので、要は無線のヘッドホンアンプ、ポータブルアンプみたいな感じ。上記につらつらと書いた有線デバイスをスマホやPCと接続する時に使っています。

基本的に音楽を聴く時はスマホを使っていて、なんならSpotifyを利用。昔はDAPにFLACの音源を入れて・・みたいなこともやってたりしました。それはそれで、音楽と深く関わる儀式的な要素で面白いのですが、めんどくささが勝り、Spotifyに変え、いかに楽にスマホで良い音で音楽を聴くかを模索した結果BTR7に落ち着きました。DACアンプ(ドングルDAC)という手もあるのですが、スマホからアンプやイヤホンが生えているのが煩わしいので、BTアンプを使っています。


こんな感じで有線イヤホン・ヘッドホンと接続。スマホはiPhoneなのでコーデックはAACです。
コーデック至上主義の方、ごめんなさい

結論、めちゃくちゃ楽です。楽だし音良い。BTR7は現状FiiOから出ているBTアンプの中ではハイエンド(2024年1月現在。後継機が出そうという情報をこの前見かけました。はい。)なので、それなりに音は良いです。普通に繋ぐよりは、音の厚みや情報量・解像度が増して、イヤホンやヘッドホンのポテンシャルを引き出してくれます。すごいね。これはアンプなので、サブマネージャーの声の聞こえには影響しません。よかったね。

オーディオを楽しむ上では、楽さもやっぱり大事だと考えているので、こういう妥協は大切だと思っています。もちろん、こだわってDAPや据え置きオーディオやすっげえでっけえポタアンを使っている人もめちゃくちゃ良いと思います。人には人のオーディオなので。

おわりに

ここまで読んでいただき、誠にありがとうございました。本当はもう少し家に眠っているのですが、メインで使っているのはこんな感じです。オーディオって楽しいですね。

今欲しいのは須山補聴器さんのFitEar 224FitEar Customか。もしくはBA1-3発くらいのシンプルな音のイヤホンが欲しい〜〜と思っています。欲望は尽きないですね。

一応、最近書いたコンテンツも貼っておきます。特に商品選定にこだわったので、のぞいてみてください。あざす。

有線イヤホン
https://my-best.com/11979

TwitterXもやってるので、フォローしていただけると助かります。とても嬉しいです。サウナとか、猫とか、イヤホンとかのことを呟いています。

最後に猫の写真を貼っておきます。ありがとうございました。

なんでそこにいるの?

※2024/3/1追記:サブマネがマネージャーに昇格しました。やったぜ。

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