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詩①:池と言葉
池に投げた言葉は一度沈んでまた浮かんだ
ぷかりぷかりと浮かび
わたし、何も知りませんなんて
言いそうな顔で
罪なき言葉は向こう岸へ流れる
僕が投げたものなのに
ただの言葉になっちゃった
心からの言葉なのに
ただの汚れになっちゃった
久しぶりにあいつと会えてうれしかったよって
一緒にケーキを食べておいしかったよって
忘れないように投げたけど
言葉が他人のふりをするなら
ぼくは急所のみぞおちを
思い切って圧迫し
言葉をできるだけ、できるだけ吐いた
そしたら飛び出た言葉が池をいっぱいにして
ようやく僕の場所ができた
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