大学院生活半年ちょいを振り返った話②
今月の授業準備や年明けの実習準備などに追われている感覚でどうも時間の使い方がへたくそになってきました。もっと効率よく仕事をして、レポートも仕上げて、、、ってやりたい。タイムマネジメント、、、なのか業務量のマネジメント、、、なのか?
さて、前々回こんな記事を書きました。
30代後半になってから大学院に入ったらお金はかかるけど、新しいことを学びなおすのは楽しいという内容でした。
今回は授業や研究についての内容をつらつらと書いてみたいと思います。
看護の考え方と違う心理学の考え方
心理学の授業を受け始めて、看護の視点とはちがう対象者へのアプローチの仕方を実感しています。
具体的には、以前書いたこちらの記事辺りを読んでいただければいいのかなと思います。
医療現場では、たいていの場合患者さんはニーズを持ってやってきます。ですので、私たちは「今日はどうなさいましたか?」とニーズの内容(症状)を聞き、「それはいつからですか?」「どこがどんなふうに痛い(辛い)のですか?」と深掘りしていき、診察や諸検査の結果から治療方針を検討します。
しかし、心理学の場合には「今日はどうなさいましたか?」とニーズの内容を聞き、「それがあることによって何が困るのですか?」「どんなふうになったらいいのですか?」などとアプローチの方法がちょっと違います。もちろん、いろいろなアプローチ方法があるので、これが心理学のアプローチ法だ!というのはありませんが、看護との視点の違いに気づかされており、とても新鮮な気持ちで授業を受けています。
統計が分からない、ついていくのに精一杯。そして心理学実験に突入
私、統計嫌いなんです。というか、中学の数学で躓いてから理数系はもうめちゃくちゃ苦手意識強い。でも看護師になることができました。今、国家試験を受けたら間違いな落ちるでしょう。看護師になってから統計に触れることはほとんどありませんでした。点滴の滴下スピードの計算くらいはやりますが、本格的な統計学を用いることはなかったかな。。。看護研究で少しやりましたが、夫に教わりながらやったので覚えているわけもなく。
大学院に入り、前期の履修科目を決めるときに単位数を見て1科目で1単位よりも2単位取れたほうがお得感ある!という安易な考えを持ち、自由選択科目の中から「データ解析法」という授業を履修登録しました。
はい、全然授業についていけませんでした。
授業中は理解したような気になるのですが、実際に統計をやってみようと思うと頭の中が混乱して、未だに基礎知識は身についていません。本当に、学部時代にもっときちんと統計学を真剣に勉強すればよかったと思っても後の祭りです。とりあえず、SPSS触ったりして統計をやった気になって何とか単位はいただけました。(先生ごめんなさい)
後期になり、修論の指導教員から「社会福祉学部卒業していない院生には、学部2年生のの『心理学実験』の授業受けてもらうことにしてるから、受講してね」と言われ。心理学実験とは何ぞや!?と思い、いざ後期の授業が始まるともう目まぐるしくやられております。
心理学実験とは、過去には「基礎実験」という科目名で実施されていた講義のようです。
よその大学のシラバスが一般公開されていてわかりやすかったので添付します。
具体的には、毎週木曜日の午後に少人数グループに分かれて心理学の実験を行いそれをプチ論文形式で科学的レポートにまとめて翌週月曜に提出します。そのレポートは添削されて、金曜日のお昼に帰ってきます。基本的に1回で合格することはなく再提出が求められます。しかし、その前日の木曜日には次の実験をするので新たなレポート作成を求められます。つまり、早くレポートの合格をもらわないとどんどんレポートがたまっていくという恐怖の授業なんです。
ただ、実験自体は楽しい。Stroop効果や鏡映描写、ミュラー・リヤーの錯視など面白いものばかり。しかし、その実験結果を論理立ててレポートにしなくてはならない。という困難さ。データをまとめて、統計的に分析し、日本心理学会の執筆・投稿の手引きに沿って論述していく。これが、統計苦手な私にとっては苦痛な作業。この数字の羅列、この表の意味は何!?みたいな状況。先生に「大丈夫?」と聞かれる始末。。。
でも、そんな私の稚拙なレポートにも詳細に読み込んで添削していただけるという先生方の優しさ。再提出を繰り返していくうちに、何でその分析手法を使うのか、その分析結果が意味することは何なのか、その結果は仮説とどう結びつくのか少しずつ見えてきて、ごく僅かずつですが身についてきている気がします。なんて言ったら、先生方に怒られるかもしれませんが(身に着いたのはほんと、ごく僅かの知識です。。。)。心理学実験の授業はもう少し続くので頑張りたいと思います。
(しかし、これ学部の授業なので院生の私はどんなに頑張っても単位はもらえないというのが正直つらいところ)
こんなに大変な授業を学部の2年生がやっているので、心理系の学生たちは相当鍛えられるだろうなと感じています。卒論とかにも役だつだろうな。他の科目でレポートを書く時も論拠立てて書くことができそう。
そして、学部から進学した同期たちもやっぱり考えていることがすごいし、他の授業での質問意見なんか、若いのにみんなよくそこまで考えついてすごいなぁと感心しきりです。きっと学部での教育が良かったんだろうなぁ。
あと、勝手な印象で私の頭の足りなさを露呈するようなもんですが、心理学って勝手に抽象的なイメージを持っていました。なので、ここまで統計分析したり、科学的に物事を考えていくという発想がなかったので目から鱗でした。しっかりとした知識も持たずに心理の大学院に入ったのは軽率だったと少しだけ反省しています。
修論も進めてなくてはいけない
今、絶賛停滞中です。実は今月、論文を一本も読んでいないという。。。やらなければいけないとは分かっているのになかなか頭がそこまでついていけません。言い訳をすると今、仕事がそこそこ立て込んでいて、業務量がめちゃくちゃ多いわけではないのですが、頭の中が仕事8割、心理学実験2割って感じで修論について考えるモチベーションが下がりつつあります。
テーマや方向性はだいたい決め、研究としてはフィールド研究、半構造化面接をして質的に分析をする予定でおります。面接後のフォローアップについて検討しているところで止まってしまい、ようやく今日少し方向性が見えたところです。テーマはざっくり言うと、「がん患者の配偶者の心理的過程」といったことろです。
先行研究を集めてはいるのですが、なかなか読み進まず。分析手法についての本を何冊か購入したのですがなかなか読み進まず。積んどくが増えています。
夏ころまでは指導教員と何とか時間をやりくりして週一ペースで面談していたのですが(一般的にゼミって言うやつ?)ここ最近は授業でしか会えず、研究の話はもっぱらSlackでのやり取りばかりです。Slackでも全然いいのだけど、はやくじっくり腰を据えて相談できる時間を作らなければと思いつつなかなかタイムマネジメントができておりません。
今日Slackでのやり取りの中で「正直、研究について停滞している」というようなことを指導教員に伝えたところお優しい言葉をいただいてありがたいなと思いました。なので、頑張ろうと思います。教員からいただいた言葉「1日1回は修論のことを思い出す」をひとまずの目標として頑張ろうと思います。停滞期は誰にでもあるのだけど、休んでしまったらその分、エンジンがかかるのに時間を要すとのこと。そうなってしまうのはつらいので、今の自分にできる最低限のことをまずやっていくのが最善なのかなと思っています。
まとめ
まとまっていないのに、無理やりまとめとぶち込んでみました。
大変長くなってしまいましたが、大学院楽しいよってことは声を大にして言いたい。迷っている人は、まず受験したらいいと思う。受験しないで諦めたら勿体ないから。私みたいに、ストレートでは無理だけど社会人経験を積んでからっていうのもアリっていうか、むしろそのほうが知見が広がるし楽しいと思う。
迷っている人の背中を少しでも押せたらいいなぁと思います。
ただし、上記の「大学院楽しいよ」っていうのはまだM1だからかもしれません。職場の同僚は昨年度に修士(看護学)をとったのだけど、最後の追い込み、修論提出前は地獄だったと言っていたので。。。楽しいのは今だけなのかな。。。
ひとまず、今年の授業もあと一週間。楽しい年末年始が来ますように。
(多分大学院の方は大丈夫だけど仕事の方がやばい)
サポートいただけたらそんな嬉しいことはありません。大学院生になったので研究費の足しにして、もっと発信できるようにしたいです。