関東怖い #1
2週間ほど前に急に寒くなったと思えば、ここ数日はツッコミが必要なくらいお日柄も良く、過ごしやすい暖かな陽気が福岡の街を包んでいた。
それが東京へ行く日となればどうだ、袖が長い衣類でないと外に出れないほど冷え込み、空はどんよりとしているではないか。
運の悪さ魔の悪さは慣れっこなので、これも試練として受け入れる他無いのか…
失礼、なぜ東京へ行くかと言うと、去年同様、M-1グランプリ2回戦へ挑戦する為である。
奇しくも、去年と同じ日にちで受けるわけだが、まさかそんなことがあるのかと写真フォルダを見て思ったわけだ。
緊張からかあまり夜は眠れなかったのだが、ひとつだけ夢を見た。
なぜか自分のコンビを自分が客席から、しかも床に座って見ているのだ。夢なのでヘンテコは仕方ない。
自分の番になるとワクワクしだした。
どんなネタをやるのだろう、と。
現実ではネタは決めているのでどれくらいウケるのだろう、と。
しかし夢の中の自分は驚いた。
目の前の自分達が、急に新ネタをやっているではないか。しかも自分の記憶にない新ネタを。
おそらく袖でこしらえた急なネタだろう。
それはそれは噛み倒して飛びかけて、ましてやボケとツッコミが入れ替わってるしで、最後にちょろっとウケたくらいで散々な舞台だった。
死ぬかと思って飛び起きた。
飛び起きて無意識に、「夢でよかった」と言葉にしてしまった。本当に夢でよかった。
そんなバカな、そんな無茶な、ヘンテコな夢にもほどがある、夢を見る身にもなってほしい、変な汗をかいてドキドキして飛び起きちゃうんやから。
水を一杯飲んでまた寝た。
夢でよかったと思うのか、あのネタやればよかったと思うのか。
それは終わらなければ分からない。いや夢のネタはやらんけど。
今日は前乗り。本番は明日。
どうやら東京は寒く、天気が良くないらしい。まあいい、終わる頃に晴れてれば。
ちなみに夢の中では、「この前ね」と言いたいところを、「自らがね」と言い間違えていた。そんなバカな言い間違いが起こらないようにしたい。
東京に着いたら日本語初心者に戻らないように日本語のスピードラーニングしなきゃ。
空の上でチャットモンチーを聴きながら、当機は成田空港へ。
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