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【株安はどこまで織り込まれているのか】2024年vol.16 4月15日週振り返りと4月22日週シナリオ戦略

今週は相場材料に欠け、目立った動きはイランイスラエル戦争によるヘッドライン警戒という想定でした。金曜日本時間午前中にイスラエルによるイランへの砲撃報道、核施設への攻撃観測もされたことから、市場は一時リスクオフとなりました。しかしその報道は訂正され、イランがイスラエルのドローンを迎撃したことによる爆発音が拡大解釈されたもの(誤情報)であったことから、中東リスクは緩和されています。

上記の”誤情報”以外は特に材料がなく、金利高織り込みとパウエル議長はじめとするFRBメンバーの発言により、米金利は高止まりとなっています。そろそろ金利高の織り込みで株高を仕込んでいた人にとっては、変に荒らされてしまったことでしょう。さらに半導体業界は若干の曇り予報となっており、ハイテク株の下落が目立ちます。ここ最近の金利高が織り込めば株はあがるものという考えも、今後は必ずしもそうではないらしいと認識しておくことも大切です。

今週は米小売高や日本CPIなどの指標を確認し、米金利や株の方向性の判断も振り返りつつ、来週の見通しについても触れたいと思います。



<自己紹介>
お世話になります。
FXファンダリストのグースGOOSEと申します。

ファンダメンタルズを用いて
相場分析をしているFXトレーダーです。

ファンダメンタルズを扱っており、
金利動向には注視していますので、
マクロ経済的な観点で株式投資の参考にもなれば幸いです。

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↓ #026 ファンダ編『日銀の利上げについて』①


相場には流れもありますので、
先週振り返りもご参考ください。


中東戦争リスク

専門的な知識はないので、楽観的過ぎるとお叱りを受けるかもしれませんが、今のところ中東リスクは織り込まれたと考えており、これ以上の現実的な進展は想像がつかない状況です。

理由としては、イスラエル・イランだけでなく、アメリカ含め諸外国にとってメリットが乏しすぎる点です。アメリカとしてもこの高インフレ金利状況で、ウクライナとイスラエルを両方手助けするには無理があるように思えます。また核同士をぶつけ合うような事態になる可能性が0とは言い切れませんが、その可能性を排除することは不可能です。一定のリスクは許容しないといけないというのが私の考えであり、不確実性の高いことに関して、いつまでも気にしていても投資なんてできないと思います。

一旦のリスクを織り込んだものとして、今後の相場分析をしていきます。

※勿論今後進展があった場合には、影響具合を精査して相場に盛り込んでいくことは、この限りではありません、

米経済

今週の材料は特になく、今後のインフレ具合に注目されている状況です。年初来から続く底堅い雇用と消費、インフレによって、利下げ期待はかなり後退しており、来週のPCEは”FRBの強がりの限界”となる可能性があります。

そんな中でも今週は消費動向の参考となる米小売高の発表があり、米3月小売売上高+0.7%(予想+0.4%)および、米3月小売売上高・除く自動車+1.1%(予想+0.4%)と市場予想を上回る結果となりました。これにより金利は上昇し、翌日のFRB議長のコメントでも利下げに弱気だったことから、米国債10年は4.7%、2年は5%付近まで上昇しています。

ここで今週の各FRBメンバーの発言をまとめて振り返ります。利上げをほのめかす発言も出てきていますが、可能性の話であり、いまのところ悪くて据え置き長期化であると考えてよいでしょう。ただし利下げに関してトーンダウンしていることには変わりありません。

ただし先週からもお伝えしていますが、金利高の一旦のピークは近いと判断できる状況と考えています。先月FOMCでは高金利における抑制的な状況から逆算して、年内利下げ3回という姿勢を維持したFRBメンバーは、これまでのデータから多少利下げに慎重になっているのは事実です。しかし、年内の利下げは可能と私は考えており、利下げをしないといけない事態になってからでは遅いでしょう。今回PCEはかなり注目しております。

原油高の影響は無視できず、インフレデータの上振れ要因になっておりますが、中東リスクが落ち着くと原油も一旦下落すると思われます。原油高が一旦の下落をするのであれば、7月か9月には利下げ可能と想定します。


ここ最近株価は少し元気がなさすぎるように思えるかもしれません。最悪の中東リスクを回避したにも関わらず、金曜のナスダックは前日比-2.05%、S&P500は0.88%の下落となりました。個別株で見ても半導体の王様「エヌビディア」は10%も下落しており、その他これまで強かった株も数%下落しています。ナスダックやダウの今年上昇分はもう吐き出すくらいまで下落しており、一時的な調整かまだ下があるかに迷いが生じていることと思われます。


まず調整されている大きな要因は以下です。
・利下げ時期の後退
・中東リスク
・実体を伴う株高への評価

利下げ時期の後退と中東リスクについては先ほども取り上げましたので割愛します。

これまで利下げすれば株は上がるという金融相場でしたが、業績相場寄りの相場になってきております。今は金融相場でもありながら業績相場でもあるハイブリッド相場という認識でいます。(いまの状況を業績相場と解釈も〇)

お伝えしたいのは、金利安だけでは株価は上がりづらくなってくるということです。企業の株価はその会社が株主に対してリターンが大きいから買われるというのが基本的な考え方です。金融政策による利下げ→株高の効果が大きいのは株安→金利安であり、市場にお金がばら撒かれたときです。今は引き締め中であり、その中でも株高を維持するためには業績を伴う必要があります。

高金利下で抑制的な状況が続いており、消費者もダメージが蓄積されている状況です。米経済の強い景気により耐えてきましたが、実質金利がプラスだといつか限界が来ます。高金利でも利下げ期待が先行し株高が促されてきましたが、その下支え効果もこれまでよりも薄れてきています。

今後の株式市場の見通しは、まだ悲観的になることはないが、数年以内の暴落相場には備えておく必要がある程度になります。

少し株安不安を煽ってしまいましたが、短期的には金利安→株高効果はまだ残っており、消費減による株安の下支えとなるでしょう。一番最悪なのは、インフレが再燃し金利の据え置きが続く中で、業績が伴わない時です。そう考えると、今後も原油は重要なファクターとなります。今のところ原油価格は落ち着いています。

先週買いゾーンとしてしていた37000-37850ですが、中東リスクで一気に変動してしまいましたので、うまく拾うことは難しかったのではないでしょうか。ダウはなんとか耐えていますが、高インフレリスクとハイテク株の下落によりまだ安心はできない状況です。

来週PCEは重要であり、インフレ高の安心材料となるのかは注目されております。ただ多くの決算も予定されていることから、利下げ期待と業績が重なれば上にも下にも大きく触れる可能性がある週となりそうです。



日本経済

4月19日に3月日本消費者物価指数CPIが発表されましたが、特に大きな乖離はなく、安定したインフレが継続できている状況です。日本は変にインフレが上振れしない限り日本だけが抱えるリスクはないと考えています。

日本市場が開いている時間にイスラエルイラン報道がされたことにより、金曜日に最大ー1300円も下落してしまいました。(仕込んでいたので、狩られてしまいました、笑)

報道撤回後に買い戻しが入りましたが、米時間のハイテク株下落もあり先物でみると低調に変わりありません。日本株もしばらくは米国株についていく推移となるでしょう。

4月25日26日には日銀金融政策決定会合が予定されていますが、大きな変更点はないでしょう。注目は将来GDPの見通しや植田総裁によるタカ的な発言、国債買い入れ変更有無と想定します。インフレに伴う年内追加利上げ示唆や国債買い減少→長期国債金利上昇に加え、米金利安も加わると一時的な数円の下落も考えられますので、短期的な上下には注意しましょう。


ドル円

ドル円は155円を超えることなく推移していますが、中東リスクも回避されたため、154.500付近で閉場しています。今週2つの下髭がありますが、1つは介入警戒感による投機的な動き、もう1つは中東リスクによる円買いです。このような投機的なドル円下落は、介入があるまで何度かあるでしょう。日韓米による協調介入も憶測されていますが、その信憑性はなく、ドル売り円買いウォン買い材料としては乏しい状況です。

日本はドル円を下落させるために利上げと介入をするしかないという話をちらほら見かけますが、何故でしょうか。安定的な円安水準を保つために為替介入する可能性はありますが、利上げは別です。

日銀は安定的な物価を保つことが責務であり、利上げはインフレ具合を関上げて行われるべきです。極論170円になったときに物価上昇率が過度でなければ利上げする必要はありません。

もしも更にインフレした世界では、日本も利上げ可能だと思うので、ドル高円高でドル円が急騰することも限定的になります。無秩序に円安加速すれば問題ですが、米金利は据え置きの中で、日本利上げはドル円↓要因としては十分でしょう。また、もし世界的にインフレ落ち着き利下げとなれば、米金利安でドル安となるので、ドル円は下落するでしょう。

もちろん多少米利下げや日本利上げしたところで米金利差は大きいので、ドル円が長期的に下降トレンドになるとは思っていませんが、ある程度のドル円はコントロール可能ではないでしょうか。

つまり日本がインフレを無視して、ドル円の価格帯で利上げする可能性は低いと考えています。変に日本の円安具合で利上げリスクを煽るのはいかがかと思います。

来週はPCEが重要であり、PCEをきっかけに155円を突破してくると、本格的に為替介入警戒になると思われます。PCEで金利安もドル円は底堅く推移すすると思われますので、155円突破後の投機的なドル円下落に注意しつつ、ドル安時にはドル円の押し目買いは有効でしょう。



ユーロドル

中東リスクで原油高はある程度落ち着いていること、米金利は一旦のピーク付近であることはドル安要因ですが、ユーロの利下げ観測や米金利の底堅さはユーロ安・ドル高要因です。上記材料は時間軸が違います。

長期的なユーロドル安目線は変わりませんが、短期的には方向性が不透明であり、PCEによっては一旦米金利安でユーロドル高に時間も想定できることから、ユーロドルの戻り売りで値幅をとるのは様子見でいいかと思います。

もう少し分かりやすい状況になれば、方向性はお示しできればと思います。

先週シナリオではユーロドル戻り売り目線でトレードを推奨していましたが、米金利の高止まりを受けてユーロドルの売りは慎重にするべきとの案内をオープンチャットのほうでは流しておりました。

こういったリアルタイムでの調整はnoteでは難しいですので、興味あればオープンチャットにもご参加ください。(現在は無料で参加いただけます。)

オープンチャット「FX MAIN ROOM」



4月22日週の相場見通し

4月22日週の相場は方向性を現段階でお伝えできるほど、分かりやすい相場ではないと思います。特に為替相場はPCE、株式相場は加えて決算次第になることが予測されるところから、出たところ勝負になりそうです。

PCEが上振れた際のドル高でドル円が155円を突破して、為替介入の実弾が警戒されるかどうかには注意が必要になるでしょう。

注目指標は、
4月25日 GDPdeflator
4月26日 個人消費支出PCE

今回GDPでは1月ー3月の1Q発表があるのでPCE前にも注目されます。今年1月末に9月ー12月の4Qのdeflatorが下振れたことによって一時金利安に振れたことは記憶にも新しいのではないでしょうか。

PCEでは以下のような予想がされており、前年比ではコア値がやや下振れとなっています。これが織り込まれた状態で上振れとなると、これまでの雇用統計・CPIなどから更なる金利高かも予想されます。個人的には無難通過を祈ります。。


今回もご精読頂き
誠に有難う御座いました😄

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